新30系の冷房化・客室改良
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 08:27 UTC 版)
「大阪市交通局30系電車」の記事における「新30系の冷房化・客室改良」の解説
30系のうち、新30系は車齢が若かったため冷房装置搭載の対象となった。冷房化工事は1992年から1996年にかけて施工され、20系、10系(1117F-1126F・9両編成化用増結車1901-1916)以降と同等の冷房装置が1両あたり2基ずつ搭載された。なお、本系列は改造の工数を極力減らし、また天井高さを確保する目的で屋根上に風洞が追加搭載されており、補助送風機としてファンデリアが従来設置されていた場所にローリーファンを設置し、併用する。 この改造による重量増から、アルミ車の動力台車は心皿荷重上限の制約からスキンステンレス車からの廃車発生品と交換されている。ただし、付随台車についてはFS-066A・KH-62A(局内呼称EO-30A)のまま変更されていない。 また、冷房稼働用に電動発電機を3700形(四つ橋線所属車両は3600形)に新設し、3500形に設置されていた電動発電機は撤去したほか、冷房設置と同時に各種改良工事も施工された。変更点は以下の通りである。 外観 側面の帯のデザインを太い路線カラーの帯の中に細い白帯が一本入るものに改め、側面全体に帯が入れられた。またシンボルマークはドア斜め上に路線カラーと同じ色で描かれている。 方向幕を白地黒文字でローマ字がないものから、黒地白文字でローマ字併記のものに変更 側面行先表示器の設置 車側表示灯の一部移設 アルミ車とスキンステンレス車で異なっていた車両番号の掲出方法を統一し、全て青地白文字のプレートに変更。 車体洗浄 スキンステンレス車の車体下部のコルゲートを撤去 前面貫通扉の窓周りの銀縁がなくなった 車内 座席を谷町線のラインカラーを意識した紫色に1人ごとの着席区分の柄が入ったものに変更(四つ橋線所属編成も同様) 座席の左右に袖仕切りを設置 荷物棚を従来のパイプ棚から金網棚に変更(3092F・3093F・3099Fのみ) 化粧板を白色のものに張り替え、側扉にも張り付け 床材を大理石模様が入ったものに張り替え(乗務員室内を除く) 車いすスペースを各車両1か所に設置 (3000形のみ大日・住之江公園寄り、それ以外の形式は八尾南・西梅田寄り) 貫通路妻引き戸を窓ガラスが大型化されたものに交換 運転台表示灯の更新 アルミ車のみ試験的に取り付けていた側窓自動開閉機構を撤去 これらの工事の施工にあたって、初期製造の30系と編成を組んでいた車両は、編成組み替えの実施によって新30系で統一された編成を組むようになった。このとき、中間車化改造された先頭車や、電装解除された中間車もある。改造後は四つ橋線と谷町線に配置されたが、のちに谷町線に集結した。 谷町線 編成一覧(1995年 - 2013年) 車体編成番号1号車30002号車33003号車36004号車37005号車34006号車3500廃車代替で導入された30000系 備考M1cM'2eT'TM1M2ecアルミ 3044F 3044 3344 3644 3744 3444 3544 2013年1月13日 32609F 新製配置 3045F 3045 3345 3645 3745 3445 3545 2013年10月7日 32612F 3046F 3046 3346 3646 3746 3446 3546 2012年11月3日 32608F 3047F 3047 3347 3647 3747 3447 3547 2013年6月15日 32611F 3048F 3048 3348 3648 3748 3448 3548 2011年12月17日 32606F 3049F 3049 3349 3649 3749 3449 3549 2013年10月13日 32613F ステンレス 3059F 3059 3359 3364→3659 II 3659→3759 3459 3559 2009年3月31日 32601F 元四つ橋線 3060F 3060 3360 3365→3660 II 3660→3760 3460 3560 2010年3月31日 32602F 3061F 3061 3361 3366→3661 II 3661→3761 3461 3561 2010年6月12日 32603F 3089F 3089 3389 3689 3789 3489 3589 2010年7月31日 32604F 新製配置 3092F 3092 3392 3698→3692 II 3394→3792 II 3094 II→ (3492 II) 3592 2011年9月24日 32605F 編成組替 3093F 3093 3393 3363→3693 II 3362→3793 II 3097 II→ (3493 II) 3593 2013年3月2日 32610F 元四つ橋線・中央線 3099F II 3099 II 3399 3398→3699 II 3395→3799 III 3095 II→ (3499 III) 3599 II 2012年1月8日 32607F 編成組替 (太字) :運転台を撤去し中間車化改造した車両 太字斜字:新30系先行製造車 太字:新30系 II:2代目となる編成・車両 III:3代目となる車両
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