新入幕昇進後
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2019年11月場所に新入幕を果たした。福島県出身では2013年3月場所の双大竜以来で戦後7人目、東洋大からは史上5人目、部屋からは史上2人目。3兄弟では最も早い。新入幕の際には「自分にできるのは本場所の土俵で活躍すること。福島に勇気を与えられるように頑張りたい」と令和元年東日本台風(台風19号)の被害を受けた郷土の福島県を想うコメントを残した。11月場所は4勝していたが、4日目の照強戦で右足首を痛めたため5日目から休場することとなった。「右足部ショパール関節脱臼で約1カ月間の治療を要する見込み」との診断書が提出されたという。場所後の27日、12月1日から開始される冬巡業を初日から休場することが相撲協会から発表された。 師匠の8代荒汐の停年直前の場所である2020年3月場所では西十両2枚目の地位で10勝5敗の勝ち越しを記録し、停年退職する師匠への餞別として再入幕することとなった。再入幕した5月場所は自己最高位を更新する西前頭14枚目。番付発表後「自分たちは準備することしかできない。万全に体調を整えるだけ」と開催を信じて調整に励む意志を示した。その5月場所は2019新型コロナウイルス感染拡大により中止になったが、続く7月場所では12日目に自身初となる幕内勝ち越しを確定させた。「去年の九州場所は(途中休場で)悔しい思いをした。体を大きくして戻ってこられた」と勝ち越しに際してコメントしていた。この場所は最終的に10勝5敗まで星を伸ばした。 西前頭8枚目でむかえた9月場所では、序盤連敗するも11日目まで2敗を守り、優勝争いの先頭に並んでいた。12日目には相星の翔猿に敗れ、3敗に後退。14日目には御嶽海戦で敗れ、優勝争いから脱落するも、千秋楽は白星とし、11勝4敗と2場所連続の二桁勝利となった。 西前頭筆頭でむかえた11月場所では、3日目に朝乃山の休場により不戦勝を上げたが、上位力士に苦戦し、10日目に負け越しとなった。しかし、11日目以降は5連勝とし、7勝8敗で場所を終えた。 2020年12月31日、日本相撲協会は若隆景が体調不良で受診した医療機関で新型コロナウイルス感染症と診断されたことを発表した。医療機関から保健所に届けがあり、保健所の指示で加療するという。同日、荒汐部屋所属の力士・親方など24名がPCR検査を受け、11人が陽性と診断されている。2021年1月4日に退院しているが、「保健所の方から、症状が治まったので退院してくださいと。以前みたいに、ウイルスがなくなって退院するのとは違う。普通はだいたい10日間くらい(病院に)入っているでしょう。症状が軽くなったということで出て下さいと」と医療機関がひっ迫していることからの退院であることを芝田山広報部長が明かした。PCR検査陰性が確認されていない状態であること、荒汐部屋に他に感染者がいることから、1月場所は全休となった。 休場明けとなった3月場所では、連敗スタートとなるも3日目に大関・貴景勝を破る活躍を見せた。さらに5日目には大関・正代を破り、7日目からは連勝を続け、13日目には2敗で優勝争いの先頭に立つ高安を破り、優勝争いにも食い込んだ。 14日目には同じく4敗の碧山に敗れ、優勝争いからは脱落するも、三賞選考委員会で条件なしでの技能賞が決定した。千秋楽は北勝富士を破り、10勝5敗となり、自身初の三賞受賞に花を添え、場所を終えた。本来なら新三役に昇進できる星と地位であったが、三役の昇進枠が空かなかったため、5月場所は東前頭筆頭の地位に昇進するに留まった。この場所は大関の朝乃山や正代を破る活躍を見せ、9勝6敗の勝ち越しでおっつけの技能が評価され、2場所連続、通算2度目の技能賞を獲得。場所後、7月場所での新三役昇進が確実と報じられ、本人は6月12日の稽古後に「下半身は特に意識して稽古している。やっぱり下半身を意識して。しっかり鍛える」とコメントした。
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