三賞選考委員会
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三賞選考委員会は千秋楽の幕内取組前に(通例午後1時から)記者クラブで行われる。 委員は日本相撲協会の審判委員と維持員、記者の中から理事長が委嘱し、任期は1年、定員は45人以内である(三賞選考委員会内規第1~3項)。各出席者が三賞にふさわしい力士を推薦し、討議の末、出席者の過半数の賛成を得られれば受賞が決定する(三賞選考委員会内規第6項)。また選考の結果各賞に該当者が見当たらない場合は賞を選出しないことができる(三賞選考委員会内規第9項)。1989年5月場所までは、三賞選考委員会に先立って14日目の取組前に「三賞選考予備会」が行われ、三賞候補をあらかじめ挙げたうえで千秋楽に選考委員会を開いていた。 受賞には勝ち越しが前提条件であり、その上で何より相撲内容が審査される。勝星数の優劣は副次的な評価に留まるため、8勝7敗で受賞した力士も多数存在する。一方、近年は10勝しても受賞できないケースが多い。 選考に際し、「千秋楽の取組に勝った場合」などの条件付きになることもある。特に前述の「勝ち越しが絶対条件」により、三賞受賞候補者の千秋楽の取組前の成績が7勝7敗の場合は必ず「勝てば受賞」という条件付となる。また、三賞受賞候補者同士の対戦が千秋楽に組まれている場合には両者とも勝てば受賞という条件付として実質的な三賞決定戦という形となったこともある。 なお皆勤は要件として規定されていないが、途中休場力士の受賞例は長らくなかった。2015年3月場所では勝ち越し後の11日目より休場し8勝3敗4休の安美錦が技能賞の候補にあがったが、投票の末見送られ、この場所は技能賞なしとなった。2019年1月場所では8勝4敗3休(安美錦の例とは異なり、再出場して勝ち越し)の御嶽海が殊勲賞を獲得した。 黒姫山は、白星数を評価しない三賞選考基準を見直すべきだと協会定年退職後に意見しており、三賞に見合うだけの活躍力士3人を先に決定してからその後に殊勲賞、敢闘賞、技能賞のそれぞれの賞に当てはめるやり方にすべきではと話していた。二桁勝利を挙げた新入幕力士は1975年11月場所の青葉山以降必ず三賞を受賞してきたが、2007年から2011年にかけては10勝では受賞できず、11勝以上が条件とされることが多くなっていた。
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