摩擦撹拌接合とは? わかりやすく解説

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まさつかくはん‐せつごう〔‐セツガフ〕【摩擦××拌接合】


摩擦撹拌接合

読み方まさつかくはんせつごう
別名:摩擦攪拌接合,摩擦かくはん接合

摩擦撹拌接合とは、金属加工技術のうち、極度摩擦熱圧力加えることで生じ分子塑性流動現象利用し金属材料接合する技術のことである。

摩擦撹拌接合は金属分子撹拌して練り混ぜる過程接合を行う技術であるといえる高熱で溶かして接合する溶接技術比べて溶融部分盛り上がらず平坦にできる、異な金属材料接合できる、強度維持できるといった利点がある。高の摩擦発生させるために特殊な装置が必要となるため、細かい接合作業トーチ使用する溶接の方が向いているといえる

Apple2012年11月発表した新型iMacは、ディスプレイのアルミニウムボディ内にMac本体全て搭載した一体型パソコンであるが、側面エッジ部分の厚みが5mmという極薄デザインになっている。この形状実現するために、アルミニウム接合に摩擦撹拌接合が用いられているという。


参照リンク
iMac - (Apple
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摩擦攪拌接合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 07:03 UTC 版)

摩擦攪拌接合(まさつかくはんせつごう)とは、先端に突起のある円筒状の工具を回転させながら強い力で押し付けることで突起部(プローブと言う)を接合させる部材(母材)の接合部に貫入させ、これによって摩擦を発生させて母材を軟化させるとともに、工具の回転力によって接合部周辺を塑性流動させて練り混ぜることで複数の部材を一体化させる接合法と、ナイフ状ツールを接合部に挟んで往復動させその摩擦熱で部材を接合する方法、接合する部材そのものを被接合物に押しつけて往復動させ、その摩擦熱で接合する方法などがある。英語ではFSWFriction Stir Welding)と呼ばれ、直訳した摩擦攪拌溶接という用語が使用される場合もある。


  1. ^ j-platpat”. www.j-platpat.inpit.go.jp. 2023年3月6日閲覧。
  2. ^ 一般社団法人 軽金属溶接協会 施工法委員会 (2009年). “軽金属の接合 Q&A Q-22”. 軽金属溶接 Vol.47(2009) No.4. 
  3. ^ 鉄道車両への摩擦攪拌接合の適用 (PDF) (電気製鋼2007年4月号)。
  4. ^ H-IIBロケットタンク構造の高信頼性 (PDF) (三菱重工技報 Vol.42 No.5(2005))。
  5. ^ 摩擦撹拌接合の H-IIBロケットタンクへの適用開発 (PDF) (高温学会誌2010年5月号)。
  6. ^ FSW技術と自動車への適用例 (PDF) (まてりあ2014年12月号・日本金属学会・インターネットアーカイブ)。
  7. ^ 『オートテクノロジー2014』、自動車技術会、2014年、p.47
  8. ^ a b 造船へのFSWの適用について (PDF) (溶接学会誌2013年3月号・インターネットアーカイブ)。
  9. ^ 溶接・接合技術がもたらす造船建造のブレークスルー (PDF) (インターネットアーカイブ)。
  10. ^ a b 航空機製造へのFSW(摩擦攪拌接合)適用の現状と問題点 (PDF) (ぷらすとす2020年2月・日本塑性加工学会会報誌・インターネットアーカイブ)。
  11. ^ 航空機用アルミニウム合金のFSW技術}(軽金属2006年11月号)。
  12. ^ FSW(摩擦攪拌接合)の航空機への適用動向 (PDF) (航空機国際共同開発促進基金・インターネットアーカイブ)。
  13. ^ 未来型の溶接は金属を溶かさず火花も飛ばしません(IHI)。
  14. ^ アルミ床版歩道拡幅工法(日軽エンジニアリング製品紹介)。
  15. ^ 『オートテクノロジー2014』、自動車技術会、2014年、p.45
  16. ^ 『オートテクノロジー2014』、自動車技術会、2014年、p.46


「摩擦攪拌接合」の続きの解説一覧

摩擦攪拌接合 (FSW)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 06:05 UTC 版)

溶接」の記事における「摩擦攪拌接合 (FSW)」の解説

圧接一種回転する円柱状の工具を強い圧力板金押し当てて、その摩擦熱攪拌力で接合する現在の主な溶接母材溶接棒溶融しながら接合する液相接合であるのに対しFSW母材溶融せずに塑性流動利用した固相接合である。異種金属接合が可能。スポット溶接代替技術として開発導入進んでいる。FSW固相溶接とも言われ広義溶接数えられる場合もあるが、伝統的な溶接概念とは異な接合法であるため、溶接とは別のものと一般的には考えられている。

※この「摩擦攪拌接合 (FSW)」の解説は、「溶接」の解説の一部です。
「摩擦攪拌接合 (FSW)」を含む「溶接」の記事については、「溶接」の概要を参照ください。

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