提携により導入された技術とは? わかりやすく解説

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提携により導入された技術

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:10 UTC 版)

東急7000系電車 (初代)」の記事における「提携により導入された技術」の解説

1960年2月東急車輛社内臨時技術開発部が設けられ技術者バッド社赴いて技術研修が行われた。帰国後もバッド社との緊密な連携のもとに技術習得進められいくつも画期的な新技術導入された。 鋼製車両との鋼材の厚み比較 鋼製車ステンレス製車両減少率屋根板 1.6mm 0.4mm 75% 側板 2.3mm 0.8mm 65% 台枠 4.5mm以上 5.0mm以下 - 側骨組 3.2mm 1.5mm 53% 垂木 2.3mm 1.0mm 57% 本系列では従来ステンレス鋼よりも強度高めた抗張力ステンレス鋼を含む厚さ0.4mm - 5.0mmの鋼材採用し日本国内での調達困難だった一部部材加工装置アメリカから輸入された。屋根板には厚さ0.4mmの部材用いられるなど、従来より薄い部材用いられ箇所もある。これらの部材溶接際し、もともと熱に敏感なステンレスには従来からスポット溶接採用されていたが、バッド社スポット溶接の際の電流時間などの条件管理通じて開発した、「ショット溶接」と呼ばれる工法本系列では新たに採用された。図面指定され部品形状精度などを厳格に守る必要から、自動電流調節装置自動溶接条件記録装置用意され工程では多く治具使用された。 床下配線床下機器取り付けでは台枠完成した時点裏返し艤装する反転艤装」と呼ばれる方式採用された。これもバッド社採用していた工法であり、上下反転させずに終始上を向いて作業をする従来工法比べて作業者の負担を減らすことができる上、本系列では事前に製作され10分の1スケール模型確認しながら施工する方法作業効率向上し、この工法以降ステンレス車両の製造にも取り入れられた。しかし、従来工法では構体完成した時点までに電機品用意されていればよかったが、反転艤装場合台枠完成するまでに全ての電機品用意する必要があり、工程長い電機部品必要な場合車両製作期間全体長くなってしまう欠点があった。 生産ライン構成では、普通鋼車両生産ラインから生じた鉄粉ステンレス鋼表面刺さって腐食することを懸念したバッド社が、オールステンレス車両生産ライン鋼製車両のものと分離することを求めたため、オールステンレス車両専用工場新設して対応、新工場1961年9月完成した。各工程使用される機械のうち、溶接機械や加工機械など特殊性の高いものはアメリカから輸入され東急車輌オールステンレス車両製造にあたって設備投資した2億3518万円のうち、輸入分はおよそ4分の1にあたる6254万円分を占めた機械装置類の中には電源電圧違い対応する改造が行われたものがあるほか、バッド社から派遣され担当者1人扱えても東急車輌側の担当者2人がかりでないと扱えない機械類があったため、これらについては操作法変更が行われた。 製図法、部品表作成材料手配など一連の設計業務などは全てバッド社方式沿うことになり、過去類似設計頼ってこれまで強度計算行っていなかった細かい部位強度計算行われた作業の各段階では数ステップ品質試験義務づけられており、それらをクリアなければ部材次の工程に送ることはできない決まりになっていた。 バッド社との契約には英文バッド社ライセンス下で製造されたことを示す銘板を「東急車輌」の銘板併設することが含まれており、バッド社側は当初車両内側と外側両方銘板設置することを求めていたが、東急車輌側が外側設置難色示したため、車内のよく見え位置のみに設置することで決着した

※この「提携により導入された技術」の解説は、「東急7000系電車 (初代)」の解説の一部です。
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