大阪大学微生物病研究所附属病院とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 大阪大学微生物病研究所附属病院の意味・解説 

大阪大学微生物病研究所附属病院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 16:51 UTC 版)

綿ふき病」の記事における「大阪大学微生物病研究所附属病院」の解説

解決糸口がつかめないまま時間経過していった。田尻は他の医療機関での検査入院をN農婦家族根気強く説得しつづけ、ようやく1966年昭和41年になって本人家族承諾得られそうになった承諾得られそうだと田尻より連絡受けたISIR二国大阪大学微生物病研究所通称微研所長天野恒久許可をもらい、微生物病研究所附属病院院長茂へ事情説明し、N農婦入院させて診察し原因究明し治療行って治癒するのが理想だが、せめて体内本当に綿が生産されているのかだけでも突き止めて欲しいと懇願した二国の真剣な願い出賛同した微研附属病院外科医局員を全員集め、そこで改め二国から経緯説明検査入院要望行い外科医局員らにより承諾された。 1966年昭和41年4月12日、N農婦岡山田尻医院から車で6時間をかけて、大阪市大淀区(現北区堂島にある大阪大学微生物病研究所附属病院(今日NTTテレパーク堂島付近)へ運ばれた。微生物附属病院では特別に用意され合成繊維作られ衣料にすべて着替えさせ、病室内装備も綿の混入が起こる疑い起こらないよう、あらゆる可能性排除遮断した状態にしたうえで検診創口観察が行われた。 監視微研附属病院医局員交代により昼夜不眠24時間体制続けられ最初5日間は発熱衰弱があって創口からは多量の綿が排出し続けた6日目から排出量が少なくなったものの、創口の奥をまさぐる少量の綿が確認された。排出量が減少するのと同時に発熱治まり元気になっていったという。検査入院知った大阪大学医学部附属病院内科耳鼻科婦人科泌尿器科神経内科の各主任教授がN農婦診察訪れかねてより田尻報告した通り尿中胃液の中からも少量の綿が確認された。 このように検診監視数日間続き入院11日目となる同年4月22日大きな出来事が起こる。検査一環として行った全身レントゲン撮影で、腰部大腿部に太い木綿針 のようなものが、折れたものを含め8本入っていることが確認されのである。当然ではあるがN農婦本人は針の挿入否定し事故などで針が入った覚えもないと言った検査入院仲介役を担った二国木綿針確認知らせに驚くとともに、すぐに岡山田尻大阪来てもらうよう連絡し田尻二国附属病院医局一同集まり今後相談行った木綿針体内見つかったことは何らかのトリックである疑い強く示唆するものの、これまでの田尻医院での9年間、そしてここ微研附属病院での24時間体制10日間の観察通じて、N農婦が自ら綿の挿入行った現場その瞬間誰一人見ていないのである。 しかし、同大附属病院精神医学教授金子仁郎によって、N農婦の綿ふき現象ヒステリー身体化障害)による自傷症診断されてしまった。大阪大学附属病院としては、自分たちの大学病院専門家、それも教授からヒステリー診断下された以上「窓枠のない病室におくわけにはいかないということになってしまい、4月25日にN農婦岡山田尻医院返されてしまった。 結局微研附属病院検査では病気の原因不明のままで、病院長である茂によって作成され詳細な臨床報告書観察結果データ類はすべて、同じ阪大関係の教授とはいえ医師ではない農学者二国渡され発表二国一任されてしまった。つまり微研附属病院側はこの件から完全に手を引いてしまったということになる。 この木綿針をめぐる一連の慌ただしい動きを、小林忠義は後年その時関係者心境は「これでほっとしたということであろうか、と推察し増田陸郎に至っては「厳重な24時間監視体制医局員疲労困憊して、本務差し支えるまでになったための便宜的判定考えたほうがよさそうである」と批判し詐病であるなら詐病でもよいので、主治医である田尻やN農婦本人が「カブトを脱ぐ」ようなハッキリした証拠つきつけ以後は綿の生産中止せよ、はい参りました。」と何故解決できないのだ、と怒り露わにした。 金子教授によりヒステリー診断下され不穏になりつつあった学会内における綿ふき病扱いは、更なる影響与えられた。検査入院前は「これで事態進展するはず」と期待した田尻二国らは完全に梯子外されてしまい、結果的に詐病」の烙印押された形になってしまった。

※この「大阪大学微生物病研究所附属病院」の解説は、「綿ふき病」の解説の一部です。
「大阪大学微生物病研究所附属病院」を含む「綿ふき病」の記事については、「綿ふき病」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「大阪大学微生物病研究所附属病院」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「大阪大学微生物病研究所附属病院」の関連用語

大阪大学微生物病研究所附属病院のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



大阪大学微生物病研究所附属病院のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの綿ふき病 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS