外樣大名とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 社会 > 身分 > 大名 > 外樣大名の意味・解説 

とざま‐だいみょう〔‐ダイミヤウ〕【外様大名】

読み方:とざまだいみょう

江戸幕府で、親藩譜代以外の大名。主に関ヶ原の戦いののち徳川氏臣従した諸侯。→譜代大名


外様大名

読み方:トザマダイミョウ(tozamadaimyou)

譜代主従関係もたない家臣

別名 外様(とざま)


外様大名

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/23 02:50 UTC 版)

外様大名(とざまだいみょう)とは、大名の出自による分類の一つ。当初から徳川家に臣従していた譜代大名に対して、織田政権から豊臣政権にかけて織田家豊臣家に臣従した後、関ヶ原の戦い前後に新しく徳川家の支配体系に組み込まれた大名を指す。また、徳川家と同族である親藩大名を別の分類とすることもある。

概要

外様」は、もともとは主家と緩い主従関係を持った家臣を指す語で、すでに室町時代に用例が見られるものである。外様大名は主家の家政にはかかわらず、軍事動員などにだけ応じる場合が多かった。またこの外様の家臣は主家滅亡時に主家から離反しても非難されることはなかった。

外様大名には大領を治める大名も多い。譜代大名は元は豊臣政権下のいち大名に過ぎなかった徳川家のさらに家臣という立場だったのに対し、外様大名は元は豊臣政権下において徳川と肩を並べる大名家だったからである。基本的に江戸を中心とする関東大坂東海道沿いなどの戦略的な要地の近くには置かれなかった。これは関ヶ原の戦いで東軍についた大名については、恩賞として加増が行われた際に、要地を治める大名は僻地へと転封されたからである。僻地へと転封する代償として多大な加増が行われた事も、外様大名に大領を治める者が多い傾向に拍車をかけた[1]。それゆえに幕府に警戒され、江戸初期には些細な不備を咎められ改易される大名も多かった。

外様大名は一般に老中などの幕閣の要職には就けないとされていたが、対馬藩宗家は伝統的に朝鮮との外交に重きを成し、また江戸後期になると松前家のように要職へ就く外様大名も現れた。また、同じ外様大名でも比較的早い時期から徳川家に臣従した池田家黒田家[2]細川家藤堂家蜂須賀家などと関ヶ原の戦い後に臣従した毛利家島津家上杉家佐竹家などでは扱いが違ったとの説もある。

なお、血縁関係や功績などにより譜代に準ずる扱いを受けている外様大名について、便宜的に「準譜代大名」(願譜代)と呼ぶこともある。松平の名字を授与されることもあった。また、外様大名の分家・別家で1万石以下の旗本から累進して諸侯になった場合、菊間縁頬の詰席を与えられ、譜代大名として扱われた。

主な外様大名

脚注

  1. ^ 大久保忠教は著書・『三河物語』において、外様大名が譜代大名・旗本よりも優遇されているとして、批判している。
  2. ^ 黒田長政は関ヶ原の戦いでの活躍を徳川家康より賞賛され、加増を受け、それを一生の誇りとしている。

関連項目


外様大名

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 07:51 UTC 版)

十八松平」の記事における「外様大名」の解説

下記10家。 松平加賀守家 - 前田家加賀金沢藩主。 松平陸奥守家 - 伊達家陸奥仙台藩主松平薩摩守家 - 島津家薩摩藩主。 松平長門守家 - 毛利家長門萩藩主。 松平官兵衛(筑前守甲斐守)家 - 黒田家筑前福岡藩主。 松平安芸守家 - 浅野家。安芸広島藩主。 松平肥前守家 - 鍋島家肥前佐賀藩主。 松平因幡守家松平備前守家 - 池田家因幡鳥取藩主備前岡山藩主松平阿波守家 - 蜂須賀家阿波徳島藩主。 松平土佐守家 - 山内家。土佐高藩主

※この「外様大名」の解説は、「十八松平」の解説の一部です。
「外様大名」を含む「十八松平」の記事については、「十八松平」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「外樣大名」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「外様大名」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



外樣大名と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

外樣大名のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



外樣大名のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの外様大名 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの十八松平 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS