地形的要件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:09 UTC 版)
平野の中心部 広い平野は開発に制約が少なく、土地を有効活用できる。そのため、大規模な都市が発展し易い。 例:東京、大阪 、名古屋、札幌、仙台、新潟、岡山、福岡、熊本、宮崎、久留米、佐賀、モスクワ、ロサンゼルス、パリ、ブエノスアイレス、徐州、成都 盆地 盆地は山に囲まれているが、土地が比較的広いので、土地を有効活用できる。 例:京都、奈良、甲府、平泉、山口、旭川、盛岡、山形、福島、会津若松、八王子、甲府、長野、松本、飯田、高山、秩父、沼田、津山、飯塚、田川、阿蘇、人吉、都城、フェニックス、カトマンズ、ソフィア、マドリード、台北 谷口 谷間で、山地と平野の接点。山間に住む人たちが、商売などの目的のために集積する。 例:青梅、飯能、寄居、桐生、大間々、日立、棚倉、新城、中津川、五条、朝倉、日田、西都 湾の窪み 湾は海と陸との交易上の拠点となり、港町が発達し易い。 例:東京 横浜、大阪 神戸、名古屋、室蘭、福岡、広島、清水、鹿児島、別府、長崎、ニューヨーク、シドニー、リオデジャネイロ、サンクトペテルブルク、ジェノヴァ、サンフランシスコ、 海峡の両端 海上交通において、重要な拠点となる。海峡の双方に都市が形成される事が多い。 例:神戸と淡路島と鳴門(明石海峡と鳴門海峡)、下関と北九州(関門海峡)、青森と函館(津軽海峡)、コペンハーゲンとマルメ(エーレスンド海峡)、イスタンブール、ジブラルタル、デトロイトとウィンザー、バンクーバーとビクトリア 運河の両端 運河における海上交通の重要な拠点となる。 例:スエズ、ポートサイド、コロン、パナマ、スーセントマリー(アメリカ合衆国側・カナダ側) 河口・可航河川沿岸 水陸交通の接点として重要な地位を占める。河口や、川の合流点、潮汐限界点などに立地する。日本では殆ど見られなくなったが、川が大規模な海外においては舟運が多いため、依然として多い。 例:酒田、新庄、新潟、水戸、銚子、鰍沢、新宮、福山、宿毛、柳川、玉名、延岡、宮崎、ロンドン、ブレーメン、ケルン、ロッテルダム、ニューオーリンズ、リスボン、ベレン、ブエノスアイレス、モンテビデオ、ル・アーヴル、上海、天津、済南 湖岸 湖と陸との接点に発達する。湖は大抵、運河を経て海に至る。 例:大津、土浦、諏訪、下諏訪、松江、境港、米子、シカゴ、ジュネーヴ、ストックホルム、バクー、トロント 滝線(瀑布線ともいう) 滝の近くや、河川交通の終着点に当たる。急流の落差を利用した水力発電が行われ、工業都市が発展する。特に、アメリカ合衆国東部から南東部のアパラチア山脈東麓に広がるピードモント台地東縁には、滝線都市が多く見られる。 例:フィラデルフィア、ボルチモア、ワシントンD.C.、リッチモンド、ローリー、オーガスタ、モンゴメリー、ヘルシンキ 峠の麓 峠の麓は人や物資が滞留する交通拠点となる。 例:遠野、小田原、塩尻、三島、安中、佐伯、延岡、ミラノ、トリノ、デンバー、ペシャーワル 渡津(としん) 道路が川を横切る地点。人や物資が滞留する事で、都市が発達し易い。 例:江別、滝川、島田、桑名、パリ、ベルリン、セントルイス、ミネアポリス・セントポール、メンフィス、マナウス 陸繋島(トンボロ) 天然の良港を生み出しやすく、風光明媚なため観光化されやすい。 例:函館、藤沢、串本、苓北、ダカール、カディス、ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア 地下資源 鉄鉱石、金、石炭などの埋蔵により、鉱工業都市が発展する。 例:夕張、日立、新居浜、大牟田、飯塚、田川、撫順、キンバリー、ポトシ 国境 国際的な関係が深いために発展する場合と、移民などの行き来が多いために発展する場合がある。 例:サンディエゴとティフアナ、エルパソとシウダー・フアレス、ラレドとヌエボラレド(以上アメリカ合衆国・メキシコ)、デトロイトとウィンザー(アメリカ合衆国・カナダ)、バーゼル(スイス・フランス・ドイツ)
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