アメリカ合衆国側
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/15 15:39 UTC 版)
「スーセントマリー運河」の記事における「アメリカ合衆国側」の解説
アメリカ合衆国側の2.6kmの運河には4つの閘門が並列して設けられている。スーセントマリー運河を通航するほとんどの船舶はこちらを通る。アメリカ合衆国側の運河の正式名称はSt. Marys Falls Ship Canalというが、Soo Locksという通称で呼ばれることのほうが多い。運河はアメリカ合衆国陸軍工兵司令部の管轄下に置かれている。アメリカ合衆国側の最初の閘門が設けられたのは1855年5月であった。 デービス閘門(Davis Lock) - 1914年完成。長さ411m、幅24m、水深7m。現存する閘門の中で最も古いものであるが使用頻度は低く、交通量が特に多いときに軽量の貨物船や観光ツアー船など小型の船舶を通航させるのに用いられている。この閘門を初めて通航したのはジェームズ・A・ファレル号(SS James A Farrell)であった。並列する4つの閘門のうち北から2番目。 サビン閘門(Sabin Lock) - 1919年完成。長さ411m、幅24m、水深7mで上記のデービス閘門と同じ大きさである。現在は使われていない。4つのうち一番北側。 マッカーサー閘門(MacArthur Lock) - 1943年完成。長さ244m、幅24m、水深9m。ウェランド運河を通るオンタリオ湖以東やアメリカ合衆国/カナダ国外からの船舶はこの閘門を通ることができるため、これらの船舶を通航させるために使われている。この閘門を初めて通航したのはカール・D・ブラッドレー号(SS Carl D. Bradley)であった。一番南側。 ポー閘門(Poe Lock) - セントローレンス海路が全通したあと、1968年に完成した。長さ366m、幅34m、水深10m。船腹量72,000tの船舶を通航させることができる。エリー湖以西の便でのみ用いられている大型の船舶はこの閘門でしか通航させることができない。デービス閘門とマッカーサー閘門の間にある。 なお予算がまだついていないが、デービス閘門とサビン閘門に代わる、新しく大きい閘門を設置するプロジェクトが持ち上がっている。新閘門はそれぞれの旧閘門の内部に建てられる予定である。 毎年6月最終金曜日には、「技術者の日」と称して、普段は安全面への配慮から立入禁止になっている閘門の内部を一般に公開している。この一般公開の日には、見学者はマッカーサー・ポーの2閘門を通航する船舶を近くで見ることができる。
※この「アメリカ合衆国側」の解説は、「スーセントマリー運河」の解説の一部です。
「アメリカ合衆国側」を含む「スーセントマリー運河」の記事については、「スーセントマリー運河」の概要を参照ください。
- アメリカ合衆国側のページへのリンク