地形的表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/23 15:10 UTC 版)
モザイク地図は、北のレバノンから南のナイル川デルタ、および西の地中海から東部砂漠までの地帯を描いている。いくつかある特徴のなかでも特に、その地図は死海を描写しており、2艘の漁船、ヨルダン川の両岸をつなぐ多様な橋、川で泳ぎ死海から遠ざかっている魚を示している。ライオン(聖像破壊運動の時期における無作為なモザイク片の挿入により、ほとんどそれと分からなくされた)はモアブの砂漠でガゼルを追い、ヤシに囲まれたエリコ、ベツレヘム、および聖書にあるその他のキリスト教地域がある。その地図は、一つに巡礼者の聖地における位置認識を手助けする役目をしたとも考えられる。風景画のすべての部分には、ギリシア語での説明とともに標識が付けられている。遠近法と、上からの眺めを折り重ねた組み合わせは、およそ150の町や村を描いており、それらはすべて標示付けされている。 地形の描写において、最大かつ最も詳細な構成要素は、地図の中心にあるエルサレムである。モザイクは、エルサレムの旧市街における多くの重要な建造物を明確に示している。ダマスカス門、ライオン門 (Lions' Gate)、黄金門 (Golden Gate)、シオン門 (Zion Gate)、聖墳墓教会、聖母マリアの新教会 (New Church of the Theotokos)、ダビデの塔、カルド・マクシムス。 モザイクによる都市地形図としてのはっきりとした描写は、ビザンティン時代のエルサレムにおける重要な情報源となる。さらに類のないものとして、ネアポリス、アシュケロン、ガザ、ペルシウム、カラクのような都市の細かな描写があり、それらのすべては、ほとんど道路地図と評されるに十分な詳細さがある。
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