初代『メルキュール・ド・フランス』とは? わかりやすく解説

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初代『メルキュール・ド・フランス』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/16 15:27 UTC 版)

メルキュール・ド・フランス」の記事における「初代『メルキュール・ド・フランス』」の解説

『メルキュール・ガラン』誌は、1672年著述家ジャン・ドノー・ド・ヴィゼによって創刊された。名称は、ローマ神話登場する神々伝令使メルクリウス由来するとともにパリ本屋J. Richer1611年創刊しフランス最初文芸誌『メルキュール・フランソワ』(Mercure françoys) にもちなんでいる。 『メルキュール・ガラン』誌の目的は、知識人階級に、宮廷生活や学問的芸術的議論紹介することであり、不定期に発刊され、詩、逸話ニュース結婚情報ゴシップ)、舞台芸術批評、歌、ファッションなど取り上げた。この雑誌取り上げられることが、流行の証(時にはスキャンダルとなった1674年休刊したが、1677年、『ヌーヴォー・メルキュール・ガラン』という名前で復活し毎月刊行されるようになった。 『メルキュール・ガラン』は、ファッション界の初めての雑誌であり、ジャーナリズム歴史の中で重要な意義有するルイ14世治世下におけるファッション贅沢品エチケット宮廷生活など地方国外広め上で大きな役割果たした1670年代には、新しシーズンファッションに関する記事が、版画付き掲載された。1697年8月号には、当時新しパズルゲームペグ・ソリテールについての詳しい説明載っており、このゲームに関する最も古い資料となっている。 同時代著述家からからかいの対象となることも多かった劇作家エドム・ブルソー(英語版)は、気取った社交批判した作品に『メルキュール・ガラン』という題名付けた。ドノー・ド・ヴィゼの抗議受けて、ブルソーは『題名のない劇』と付け直した17世紀芸術・文学古代芸術・文学より優れているかという、18世紀初頭まで続いた古代現代論争」においても重要な役割果たしたベルナール・フォントネルと『メルキュール・ガラン』は「現代派」に属したのに対しニコラ・ボアロー=デプレオーは「古代派」の頭目押し上げられジャン・ラシーヌジャン・ド・ラ・フォンテーヌジャン・ド・ラ・ブリュイエールがこれを応援した雑誌商業的に成功し、ドノー・ド・ヴィゼは相当の収入得たフランス芸術人文科学世界における審判として地位を得、革命前フランスにおける最も重要な文学雑誌呼ばれる。 トマ・コルネイユ(英語版)は、頻繁に寄稿した。ドノー・ド・ヴィゼが1710年死去してからも刊行続けられた。1724年、『メルキュール・ド・フランス』と改称され政府任命され編集委員が入ることにより、準公的性格有するようになった利益は、執筆者年金充てられることになったジャン=フランソワ・ド・ラ・アルプ(英語版)が20年以上にわたり編集主幹務め、ジャック・マレ・デュ・パン(英語版)も協力したその他の著名な編集者寄稿者として、ジャン=フランソワ・マルモンテル(英語版)、ギヨーム・トマ・フランソワ・レナール(英語版)、ニコラ・シャンフォール(英語版)、ヴォルテールなどがいる。 「バロック」という言葉の使用例として確認できる最も古いものが、『メルキュール・ド・フランス1734年5月号であり、ジャン=フィリップ・ラモーの『イポリートとアリシー』に対す匿名風刺的批評で、軽蔑的に用いられている。 フランス革命直前に、経営権シャルル=ジョセフ・パンクーク(英語版)に譲渡された。革命の間、一時的に『ル・メルキュール・フランセ』と改称した1811年ナポレオンにより出版禁止されたが、1815年復刊した。最後出版1825年である。

※この「初代『メルキュール・ド・フランス』」の解説は、「メルキュール・ド・フランス」の解説の一部です。
「初代『メルキュール・ド・フランス』」を含む「メルキュール・ド・フランス」の記事については、「メルキュール・ド・フランス」の概要を参照ください。

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