作戦拠点
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「アフリカの角」地域統合任務部隊(CJTF-HOA)は、2003年5月6日、アデン湾上に浮かぶ旗艦マウント・ホイットニーからキャンプ・レモニエの施設へのすべての司令部要員と設備の移動を開始した。 ジブチの地元労働者は、CJTF司令部を設置するための88-エーカー (360,000 m2)にわたる敷地の整備に尽力した。現在、1200人以上の地元および第三国の国の建設および支援要員がキャンプで勤務している。KBR社(英語版)がキャンプの施設と支援業務の契約を管理している。 2006年7月1日、米海兵隊はキャンプ・レモニエの指揮権を海軍に移管した。米海軍大尉のロバート・ファヘイが米海兵隊のジェラルド・フィッシャー大佐からキャンプ・レモニエの指揮を引き継いだ。 2006年7月初旬、米国政府とジブチ政府は、キャンプ・レモニエを88エーカー(36万㎡)から約500エーカー(2km²)に拡張するためのリース契約が締結されたことを発表した。リース期間は5年間で、更新することも可能となっている。リースと拡張の一環として、キャンプの物理的な改善策として、新たなフェンスの設置、既存のテントを置き換えるための追加の兵舎、およびさまざまな米軍基地保護要件への準拠が示された。 2009年までに、基地は再び拡張工事を開始した。 オープンソースの衛星画像をまとめるOSGEOINTによると、基地は平行誘導路と新しい補助サポートエプロンを備えるようになった。2010年から2011年にかけて、キャンプ・レモニエにRQ / MQ-1プレデターをサポートする新しいドローン用エプロンが存在することが判明した。ドローンは隣接するイエメンとソマリアで任務を遂行しており、キャンプ・レモニエはイギリスの経済誌『エコノミスト』で「アフガニスタンの戦争地帯の外でのドローン作戦の最も重要な基地」と評されている。 キャンプ・レモニエは、ソマリアやイエメンなどの国々への特殊作戦のハブ基地としても機能している。また、「アフリカの角」特殊作戦コマンド指揮分隊(SOCCE-HOA)が所在し、JSOTF-TS(サハラ縦断合同特殊作戦共同合同任務部隊)およびアメリカ海軍特殊戦コマンドの10分隊を含む、地域の訓練または作戦任務に割り当てられたすべてのSOCOMユニットの指揮拠点となっている。また、ジブチとマリなどの国の両方で対反乱作戦で外国の治安維持訓練を実施する米陸軍特殊部隊の交代分遣隊を調整している。基地内の施設には、およそ300人のJSOC要員が駐在する。また特別な訓練を受けたオペレーター、インテリジェンスおよび画像分析官などからなるUAVの専門班が設けられている。 UAVセルは、JSOCの少佐によって指揮され、ソマリア、マリ、イエメンで作戦を遂行する8機のMQ-1 プレデターの飛行を任務とし、プレデターは2010年半ばからキャンプ・レモニエからの出撃及び監視任務を遂行している。それ以前にも、CIAとJSOCの両方が、この基地をプレデターとリーパーの出撃のための一時的な前線拠点として使用していた。 2011年10月には、アメリカ空軍のF-15E飛行隊が基地に配備され、イエメン政府軍とJSOCおよびCIA標的班による攻撃任務を支援するため、イエメンにおいて多数の戦闘任務を遂行した。 UAVとF-15Eに加えて、監視飛行は空軍特殊作戦コマンドの高度な信号傍受装置と光学センサーが装備されたU-28Aによって行われ、地上オペレーターにリアルタイムのインテリジェンスを提供できるようになっている。 2013年、基地外でのUAVの運用任務はチャベレイ空港に移管された。ジブチ郊外でのヘルファイアを搭載したUAVの墜落事故の後、運用に関する保安基準が強化され、現地での不安が和らいだ。
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