主要なコンセプトとは? わかりやすく解説

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主要なコンセプト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:16 UTC 版)

土居義岳」の記事における「主要なコンセプト」の解説

「学」としての建築修士論文建築におけるアカデミズム1981が相当。1970年代アメリカの建築界は1860年代から1920年代までいわゆるアメリカン・ボザール」を史実としてレビューしていた。ミドルトンらのいくつかの重要な文献がでている。この趨勢をとらえ、建築史はかならずしも前衛からみつのではなく保守後衛からみなければ全貌わからないという革新のもと、ル・コルビュジエらが批判したボザールさらにはその前身である王政記の王立建築アカデミー研究対象とすることを考えた。そこで建築をひとつの学問体系としてとらえ、その変遷を追うことを考えたであった。 「保守からの建築」 / 博士論文建築におけるアカデミズム1990が相当。ソルボンヌ大学提出して受理されていたDEA論文母体として、王立建築アカデミーにおける建築オーダー比例理論検討プロセス明らかにした。アカデミー1673年から1893年までの議事録分析し、あるテーマそれぞれの年に何回会合検討されたかという、データ数量的編年ベースにして、それぞれのテーマ集中している時期あきらかにした。そしておおまかに3期にわけられること、それぞれの時期建築理論パラダイム、を明らかにした。そののちアカデミー建築オーダー』(2005)としてまとめた。 言語論的転回建築 / 『言葉建築』が相当。現代思想にはアンテナはっているつもりであったので、現代思想における言語論的転回には関心があった。また1980年代フランス留学のとき、さきの研究方法論「学としての建築」からも、17世紀は「建築事典」がいくつか編纂されていることの重要性に気がついた。すなわち「学」の知的基盤として辞典・事典きわめて重要であり、それを制度的に整備したのがフランス17世紀であった。また19世紀は「様式」の、20世紀は「空間」の時代であったことはだれでも気がつく。『言葉建築』(1997)は現代思想傾向からはおおきく遅れてはいるが、エイドリアン・フォーティの『言葉建物』(原著2000邦訳2005、原タイトル"Words and Building"を『言葉建築』と訳すのは無理がある)にはかなり先行している。『建築キーワード』ではたんなる技術的な辞典とはせず、批評性をこめた知的な悪魔辞典めざした時間建築 / 『建築時間』は、磯崎論を書いて欲しいという建築雑誌編集者要請におうじて書いたもの。木村敏時間自己』などから着想をえている。建築は「空間」を指標として語られるべきであるという近代建築史の常套くつがえして「時間」指標として語り直そうというもの。 知覚建築17世紀書かれクロード・ペロー五種類の円柱」は、20世紀後半になって重要な論考書かれ続け重要な文献である。すなわちペロー建築理論分析することは、17世紀理解とどまらず17世紀から21世紀までの建築全般理解するために必須である。『知覚建築』は、ペロー五種円柱」の邦訳ペロー理論についての近年代表的な論考解題、そして著者によるペロー解題ペロー解題解題、という、テキスト重層的書かれてゆく西洋言語空間そのもの摘出しようとした。 「聖なるもの」と建築最近20年ほどの宗教学発展留意しつつ、近代建築なかにも全般的に宗教的なインスピレーションが強いことを指摘している。そのなかで歴史からの脱出」などポレミカルテーマ扱った。また19世紀フランスにおける、社会世俗化歴史的建造物保全近代建築理論相互に密接な関係をたもちつつ展開したことを述べている。 「近代」の時代確定と「産官学」 / 日本学界業界では、近代とは20世紀初頭の近代建築運動以降であるとか、英語圏ではModern Architectureというにもかかわらずモダニズム建築」などという用語に固執する。しかし事実着目すれば事態シンプルである。すなわち、「産」=一括建設請負業はいつからか、また建築家職能団体はいつからか、「官」=本格的な建築行政はいつからか、「学」=大学制度準拠した建築高等教育はいつからか、を指標にすればイギリスフランスにおける1830年代時代分水嶺であったことは明らかである。したがって近代建築はここ200年というのが、この建築史家立脚点である。また世界建築史考え場合すべての国がこの産官学体制満たせるわけではないことにも留意しなければならない

※この「主要なコンセプト」の解説は、「土居義岳」の解説の一部です。
「主要なコンセプト」を含む「土居義岳」の記事については、「土居義岳」の概要を参照ください。

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