ロックマンワールド3とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ロックマンワールド3の意味・解説 

ロックマンワールド3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/05 14:14 UTC 版)

ロックマンワールド3
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 ゲームボーイ (GB)
開発元 水口エンジニアリング[1][2]
発売元 カプコン
任天堂[GB]
プロデューサー 藤原得郎
音楽 村田幸史
美術 稲船敬二
人数 1人
メディア 2メガビットロムカセット
発売日 199212111992年12月11日
1992121992年12月
199306191993年6月19日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
コンテンツアイコン Mild Cartoon Violence
その他 型式: DMG-W3J
DMG-W3-USA
DMG-W3-UKV
テンプレートを表示

ロックマンワールド3』(ロックマンワールドスリー、ROCKMAN WORLD 3)は、1992年12月11日に日本のカプコンから発売されたゲームボーイ横スクロールアクションゲーム

概要

同社による『ロックマンシリーズ』のゲームボーイ用ソフト第3作目。主人公のロックマンを操作し、Dr.ワイリーによって引き起こされた気象や交通機関の乱れの原因となるコンピュータの暴走を阻止することを目的としている。ベースとなる作品はファミリーコンピュータ用ソフト『ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?』(1990年)と『ロックマン4 新たなる野望!!』(1991年)。

開発は水口エンジニアリング[1][2]が行い、第1作『ロックマンワールド』(1991年)に続きプロデューサーは藤原得郎、美術は稲船敬二が担当した他、音楽はゲームボーイ用ソフト『バイオニックコマンドー』(1992年)を手掛けた村田幸史が担当している。稲船は「『ワールド3』から出直そうってことで、自分としても力入れてやったなぁ」と語る[1]

2001年ニンテンドウパワーの書き換え用ソフトとして発売された他、2013年ニンテンドー3DS用のバーチャルコンソール対応ソフトとして配信された。

ゲーム内容

システム

ベース作品に『ロックマン4』(以下、『4』)が加わったことで、本作からチャージショットが使用可能となったほか、エディーがGB作品にて初登場した。また、一度クリアしたステージに再挑戦することもできるようになった(ただし、本作では後半4ステージに進んだ時点で前半4ステージは選択不可能になる)。前作ではオリジナルだった音楽も本作からはまたナンバリング作品がベースのものに戻っているが、ゲーム後半は『4』からの音楽に偏っている。稲船は「『ワールド3』『ワールド4』は同じ流れだよね」として「このへんは、うまく波に乗ってやってるかな」と評している[3]

難易度に関しては『ワールド』シリーズの中で最高の難易度と評されている[4]

『ワールド』シリーズでは唯一、宇宙へ行かず地上で決着をつける作品である。

特殊武器

ボスと同様、ナンバリング作品との相違点を中心に記述する。特記無きものは特徴はほぼ同じ。

ジェミニレーザー(GE) - ジェミニマンを撃破 - 消費エネルギー(2)
『3』と違い、武器画面を開いてレーザーを止めることができる。また最大反射回数が増加している。
サーチスネーク(SN) - スネークマンを撃破 - 消費エネルギー(1/2)
スパークショック(SP) - スパークマンを撃破 - 消費エネルギー(1)
『3』と違い、敵をショートさせた状態で武器チェンジが可能となっており、『ロックマン』、および『ロックマンワールド』のアイススラッシャーと同様の使い方が可能。
シャドーブレード(SH) - シャドーマンを撃破 - 消費エネルギー(1/2)
ドリルボム(DR) - ドリルマンを撃破 - 消費エネルギー(1)
ダストクラッシャー(DU) - ダストマンを撃破 - 消費エネルギー(1)
『4』と違い、2段ヒットしない。
ダイブミサイル(DI) - ダイブマンを撃破 - 消費エネルギー(1)
スカルバリアー(SK) - スカルマンを撃破 - 消費エネルギー(2)
『4』と違い、エネルギー弾に限り3発まで防ぐことができるようになった。
スクリュークラッシャー(PU) - パンクを撃破 - 消費エネルギー(1/8)
放物線を描いて飛ぶ回転ノコギリを発射する。射程は短いが、消費エネルギーが少なく、少し上にいる敵や下方向にいる敵に当てやすく威力も高い。

その他の特殊武器

ラッシュコイル(RC) - スネークマンを撃破 - 消費エネルギー(2)
特徴はそれまでの作品とほぼ同じ。乗ると大ジャンプができる。
ラッシュジェット(RJ) - ダストマンを撃破 - 消費エネルギー(-)
乗ると、出現した方向に一定の速度で移動する。ナンバリング作品や前作『ロックマンワールド2』と異なり軌道変更は不可能。このため『ロックマン2』(以下『2』)で登場したアイテム2号と特徴が似ている。なおこの特徴は、『ワールド4』・『5』まで続く。
なお今作からラッシュマリンは、GB品においても廃止されることとなった。

備考

  • ステージセレクトと決定デモのBGMは『4』のものが使用されており、そのためゲームボーイ作品では唯一のシリーズ伝統の決定BGMが使われた作品である。なお、ステージセレクトのボス配置はそれぞれナンバリング作品の位置を元に配置されているが、前半の『3』のボスのみスネークマンとジェミニマンの位置が異なる。
  • パスワードのシステムは『2』および『ロックマンワールド』と同じ物が再び採用された(BGMはオリジナルだが、認証の成功と失敗では『4』のSEがそれぞれ使われている)。
  • カウントが0になると爆発する足場「カウントボム」が初登場し、本作以降のロックマンシリーズにも採用された。
  • 前作では前半ステージをクリアすると、すべてのラッシュの変形パターン(コイル・ジェット・マリン)を入手できたが、今作からは前半ステージでラッシュコイル、後半ステージでラッシュジェットを入手するという仕様に変更された。
  • GB作品にてオリジナルボス撃破後にゲームオーバーになりステージ選択画面に行けば、オリジナルボスの特殊武器は没収されて再びオリジナルボスと戦って再び入手することになってしまう。しかし本作では、オリジナルボスの特殊武器は没収されず後半ステージに持ち越すことができるようになっている。それでも再度オリジナルボスのパンクと戦うことになるが、自身の特殊武器であるスクリュークラッシャーは効かない。

ストーリー

各地域の気象、交通機関を管理するコンピュータが、Dr.ワイリーの手によって暴走を始めた。ワイリーの計画を阻止するため、ニューロックバスターを装備したロックマンは、新たな戦いの場に飛び込んでいく。

登場キャラクター

メインキャラクター

DRN.001 ロックマン(Rockman)
Dr.ワイリー(Dr. Wily)

ボスキャラクター

ナンバリング作品との相違点を中心に記述する。

ロックマン3』から
DWN.019 ジェミニマン(Geminiman)
分身を解除した後、いきなりジェミニレーザーを放ってくる。
DWN.022 スネークマン(Snakeman)
DWN.023 スパークマン(Sparkman)
『ロックマン3』では立ち止まったあと8方向火花→大型火花(スパークショック)の順に放ってきたが、本作では立ち止まっての攻撃時にそのどちらかしか放たない。
また、大型火花をチャージしている間は無敵状態になる。
DWN.024 シャドーマン(Shadowman)
動きが非常にゆったりしている。
ロックマン4』から
DWN.027 ドリルマン(Drillman)
地面に潜る、もしくは地中に現れた際に、ダメージを与えられるようになった。
DWN.030 ダストマン(Dustman)
ダストクラッシャーをスライディングで回避できない。
DWN.031 ダイブマン(Diveman)
DWN.032 スカルマン(Skullman)

その他のボスキャラクター

RKN.002 パンク(Punk)
長所:我が道を行く / 短所:誤解を受けやすい / 好き:アクセサリー / 嫌い:PTA[5]
Dr.ワイリーが開発したロックマンキラー第2号[6][7][8]。全身に鋭いトゲが並んだ重武装なデザインをしている。正々堂々とした戦いを好む[6]
鋭い刃を持ち高速回転するエネルギー弾スクリュークラッシャーを装備している。自身も変形し凄まじい威力を持つ回転突撃が可能。
後に『ロックマンワールド5』『ロックマン10』で再登場する。
名前の由来は音楽の「パンク」から[9]
ジャイアントスージー(Giant Suzy)
中間ステージのボス。くっつきスージーの大型強化版。動作パターンは地形を這うものと地形を跳ねるものの2通り。体力が少なくなるにつれて動作スピードが速くなる。
通常のボス部屋前のシャッター通路と似た、狭い場所での戦いとなる。
前半と後半のワイリーの要塞に一体ずつ配置されている。
ワイリーマシン(Wily Machine)
対ロックマン用兵器。他作品のワイリーマシンと異なりドクロの意匠がない。第一形態は上昇、落下による体当たりとミサイル、第二形態は左右に装備された砲身から放つ弾で攻撃する。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 ロックマンワールド3 200103012001年3月1日
ゲームボーイ 水口エンジニアリング カプコン フラッシュロムカセット
ニンテンドウパワー
-
2 ロックマンワールド3 201310092013年10月9日
201405082014年5月8日
ニンテンドー3DS 水口エンジニアリング カプコン ダウンロード
バーチャルコンソール
- [10][11]
3 ゲームボーイ
Nintendo Switch Online
202406072024年6月7日
202406072024年6月7日
Nintendo Switch 任天堂 任天堂 ダウンロード - [12][13][14]

評価

評価
レビュー結果
媒体 結果
オールゲーム [15]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー 8/10点[16]
ファミ通 21/40点[17]
Official Nintendo Magazine 7.2/10点[18]
ファミリーコンピュータMagazine 21.7/30点[19]
Power Unlimited 8.5/10点[20]

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計21点(満40点)[17]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.7点(満30点)となっている[19]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.8 3.5 3.7 3.7 3.6 3.3 21.7

脚注

  1. ^ a b c R20 2008, pp. 67, 「ロックマンワールド3」
  2. ^ a b これまでの仕事”. ゲのつく仕事. 2016年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月22日閲覧。
  3. ^ R20 2008, pp. 68, 「ロックマンワールド4」
  4. ^ 10年史大事典 1998, pp. 25, 「ロックマン年代記WITH有賀ヒトシの『ロックマン・マニアックス番外編』」
  5. ^ ロックマン&フォルテ』のデータベースより。
  6. ^ a b & 大図鑑 1994, pp. 72, 「ナンバーズ&スペシャルボス図鑑」
  7. ^ 「ロックマンワールド3」『愛蔵版 ロックマンメモリーズ 1987〜1997全作品集』講談社〈講談社MOOK〉、1997年11月7日、104頁。ISBN 4-06-173464-4 
  8. ^ 10年史大事典 1998, pp. 123, 「作品別 オール敵キャラ&メカ大図鑑」
  9. ^ 「Dr.ライトのわしに聞け!」『クラブ☆カプコン』創刊準備号、カプコン、1993年、48頁。 
  10. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2013年10月2日). “『ロックマンワールド3』3DS VCで配信決定 ― ファミコン『3』『4』がベース、「チャージショット」も初登場” (日本語). iNSIDE. イード. 2020年11月15日閲覧。
  11. ^ 3DSバーチャルコンソール『ロックマンワールド3』が本日より配信開始――『ロックマン3』と『ロックマン4』から計8体のボスが登場” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA (2013年10月9日). 2020年11月15日閲覧。
  12. ^ 【6月7日追加】「ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン&ゲームボーイ Nintendo Switch Online」「ロックマンワールド」全5タイトル配信開始。”. 任天堂 (2024年6月7日). 2024年6月8日閲覧。
  13. ^ 『ロックマンワールド』全5タイトルがNintendo Switch Onlineで配信開始。ファミコン版『ロックマン』ベースにGB向けに展開された横スクアクション”. ファミ通.com. KADOKAWA (2024年6月7日). 2024年6月8日閲覧。
  14. ^ 徳永浩貴 (2024年6月7日). “「ロックマンワールド」全5タイトルが「ゲームボーイ Nintendo Switch Online」にて配信開始!”. GAME Watch. インプレス. 2024年6月8日閲覧。
  15. ^ Huey, Christian (1998年). “Mega Man III - Review”. Allgame. 2011年9月24日閲覧。
  16. ^ “Review Crew: Mega Man 3”. Electronic Gaming Monthly (Ziff Davis) (42): 38. (January 1993). ISSN 1058-918X. 
  17. ^ a b ロックマンワールド3 まとめ [ゲームボーイ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年8月18日閲覧。
  18. ^ “Review: Mega Man III”. Nintendo Magazine System (EMAP) (7): 46–7. (April 1993). ISSN 0965-4240. 
  19. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『PlayStation Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、542頁、ASIN B00J16900U 
  20. ^ Mega Man III for Game Boy (1992)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年8月18日閲覧。

参考文献

  • 大﨑悌造 編『ロックマン10年史大事典』講談社〈コミックボンボンスペシャル118〉、1998年3月24日。 ISBN 4-06-103318-2 
  • 中村寛文 編『R20 ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス』カプコン、2008年3月25日。 ISBN 978-4-86233-178-6 

外部リンク


ロックマンワールド3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 22:51 UTC 版)

ロックマン (漫画)」の記事における「ロックマンワールド3」の解説

詳細は「ロックマンワールド3」を参照ボンボン本誌連載平行して展開された『デラックスボンボン誌上における初の連載作品。『デラックスボンボン1993年1月 - 5月連載ストーリー展開過去の例漏れずゲーム版の展開を完全になぞったものだが、パンクキャラ解釈特徴がある。 いわゆるアトム顔」としてロックマン描かれ最後作品でもある。 登場キャラクター スネークマン ロックマン3から登場本編ロックマンが一番初めに戦うロボットジェミニマン ロックマン3から登場初対面ではないはずなのに、ロックマン何故かジェミニマン分身する事に驚いていた。 シャドーマン ロックマン3から登場。どっちが強いか決着をつけるためにロックマン勝負挑むがジェミニレーザを持っていたロックマンに歯が立たなかった。 スパークマン ロックマン3から登場強大なエネルギー量を誇るスパークショックでロックマンに大ダメージ与えるもののシャドーブレードに敗北スカルマン ロックマン4から登場前回戦い違いダストクラッシャー持たないロックマン対し優位に戦い進めるものの、スカルバリアーを解除した一瞬の隙を突かれ敗れ去る。 ドリルマン ロックマン4から登場地中からロックマン攻撃仕掛けるが、連続ジャンプ撹乱され挙句チャージショット粉砕される。敗北際しダイブマンには「恥さらし呼ばわりされた。 ダストマン ロックマン4から登場。4と同じくロックマンライバル的なポジション登場吸引攻撃ダストクラッシャー駆使して一進一退の攻防繰り広げる力及ばず敗れる。 ダイブマン ロックマン4から登場スカルマン出撃命じたり、ドリルマン敗北立腹していたりと、後半登場する四体の中ではリーダーポジションだったが、その戦い振りは一番不甲斐なく終始ロックマン圧倒されていたため、Dr.ワイリーにも早々に見切り付けられてしまう。 パンク Dr.ワイリー切り札為に用意したロボット劇中では「アイムパンク」と自分武器名である「スクリュークラッシャー」しか喋らない

※この「ロックマンワールド3」の解説は、「ロックマン (漫画)」の解説の一部です。
「ロックマンワールド3」を含む「ロックマン (漫画)」の記事については、「ロックマン (漫画)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ロックマンワールド3」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロックマンワールド3」の関連用語

ロックマンワールド3のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロックマンワールド3のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロックマンワールド3 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのロックマン (漫画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS