ロザリー・シャトレ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 14:08 UTC 版)
「栄光のナポレオン-エロイカ」の記事における「ロザリー・シャトレ」の解説
ベルナールの妻。ヴァンドーム広場にある洋裁店「ギナン商会」でお針子として働いている。旧姓は「ラ・モリエール」。ヴァロワ家末裔のサン・レミー男爵と15歳の頃のポリニャック伯夫人との間に生を受けた落胤。異母姉は同じサン・レミー男爵を父とする「首飾り事件」のジャンヌ。ジャンヌの実母ラ・モリエールに引き取られて我が子として育てられた。貧困からオスカル相手に12歳で買春を持ちかけたが、当然、女性であるオスカルはこの申し出を断り、ロザリーに金貨を与えて彼女が売春に身を染めないよう取り計らった。それを縁にして再会後には淑女として育て上げられた。オスカルを慕い同性ゆえに想いを拒まれるが、その死を見届ける。本作では夫を心から愛し支える良き妻として描かれているが、オスカルに対する性別を超えた憧れは未だに健在で「オスカル様はあたしのよー!」と叫んでベルナールに呆れられる。夫同様に筋金入りのジャコバン派。しかし、お人好しで自分達家族の生活もままならぬのに、王党派の一員でありフーシェのスパイとも知らずにカトリーヌを同居させ夫の仕事を妨害する結果を招いてしまう。フーシェに金を払って亡命者名簿から名前を消して貰った旧貴族の客が自身の勤める洋裁店に増えるようになった頃、アルトア伯の取り巻きだったヴィトロール男爵夫人等がおおっぴらにドレスの注文に訪れるようになり、カトリーヌを指名するカステランヌ伯爵夫人とカトリーヌが秘かにメモを手渡しているのを目撃するが、不審を抱きながらも何故か誰にも口外することはなかった。カトリーヌがタレイランと結婚しても彼女が王党派だということを知らずにいたが、ナポレオンに協力しないようタレイランを説得して欲しいと頼みに行ってカトリーヌのジャコバン派に対する激しい憎悪をぶつけられ、その時になって初めて彼女の正体と自身の犯した過ちを悟った。ベルナールがナポレオン暗殺を企てた際、夫の指示で息子フランソワと共にスタール夫人の助力でスウェーデンに亡命する。
※この「ロザリー・シャトレ」の解説は、「栄光のナポレオン-エロイカ」の解説の一部です。
「ロザリー・シャトレ」を含む「栄光のナポレオン-エロイカ」の記事については、「栄光のナポレオン-エロイカ」の概要を参照ください。
ロザリー・シャトレ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 15:12 UTC 版)
「ベルサイユのばら」の記事における「ロザリー・シャトレ」の解説
エピソード9の主人公。ベルナールの妻。旧姓は「ラ・モリエール」。ヴァンドーム広場にある洋裁店「ギナン商会」でお針子として働いている。異母姉ジャンヌ・バロアと同様に旧王朝バロア王朝の末裔であるサン・レミー男爵の落胤であり、15歳の頃のポリニャック伯夫人を母として生を受けた。同じ父親を持つ異母姉ジャンヌの実母ラ・モリエールに育てられる。同性の女性と知りつつオスカルを恋い慕うが、軍人として生きる男装の麗人でも恋に破れたこともあった女性ゆえにオスカルに拒まれて想いは叶うことなく「黒い騎士」事件で再会したオスカル曰く「マザコン」のベルナールと結ばれた。革命が勃発してオスカルとアンドレが戦死した年、息子フランソワを出産した。逃亡に失敗してコンシェルジュリー牢獄で死を待つばかりの王妃マリー・アントワネットの世話をし、相次いで処刑された国王夫妻の遺品をジャルジェ将軍に渡した。『栄光のナポレオン-エロイカ』とリンクしたエピソード9はベルナールとアランがナポレオン暗殺未遂事件が決行した時であり、ナポレオンが権力を握りつつあるフランスを憂える夫ベルナールと将軍に抜擢されながらも革命を守ろうとしたアラン・ド・ソワソンがナポレオン暗殺を決意した際、常とは異なる様子のベルナールを見て不安に苛まれるが、彼の指示に従い密かに愛息フランソワと共にスウェーデン大使館の元大蔵大臣ジャック・ネッケルの娘スタール夫人の手配によりスイスのコペにある別荘を目指し、彼女の夫であるスタール=ホルシュタイン男爵のいるスウェーデンに亡命すべく夜陰に乗じてパリを出立した。門を閉じる時間に間に合わずに開くのは翌朝5時と言われて立ち往生するが、暗殺に向かう途中のアランの助け舟でパリ脱出に成功した。その後、パリから2日の距離にある宿屋で2人の死と御者の失踪を知り愕然となる。誰も彼もが自身を置き去りに逝ってしまい、それでも春風のような微笑を浮かべねばならないのかと悲しみのあまり自暴自棄になりかけるが、フランソワの存在で立ち上がる気力を取り戻して出立する。その際、物音に気づいた客と様子を見に来た仲間を何者かに倒され、スタール夫人の別荘でも落ち着くことも叶わずに懸賞金に目が眩んだ別荘の使用人と村人に追われる途上で馬車に乗せられ、宿屋でも別荘でも助けてくれたのが年齢的に自身の知る「フローリアン・F・ジェローデル」によく似ていながら別人ではないかと混乱するが、スウェーデンに亡命して6年を経てフェルゼン暗殺事件後、ソフィアよりフローリアンの不思議な体験を聞く。グスタフ4世追放劇の黒幕がフェルゼンではとの噂をフランソワから聞いた際、民衆を恨んでいても自身が権力を掴むために主君を陥れる人物ではないと反論した。時は流れ、フランソワに見守られながら眠るように他界した。コミックス化の際、オスカル1世のことが語られた臨終のシーンの次に、パリの石畳の道で夫ベルナールと寄り添う姿が加筆された。
※この「ロザリー・シャトレ」の解説は、「ベルサイユのばら」の解説の一部です。
「ロザリー・シャトレ」を含む「ベルサイユのばら」の記事については、「ベルサイユのばら」の概要を参照ください。
- ロザリー・シャトレのページへのリンク