ラリー・オブ・グレートブリテンとは? わかりやすく解説

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ラリー・オブ・グレートブリテン

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

ウェールズ・ラリーGB

(ラリー・オブ・グレートブリテン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/15 09:14 UTC 版)

2012年大会

ウェールズ・ラリーGB(Wales Rally GB)は世界ラリー選手権 (WRC) の1イベント。ウェールズで開催される、ラリー・モンテカルロに次ぐ歴史を持つ。

歴史

第1回は王立自動車クラブ(RAC)が主催し、RACラリーとして1932年に開催された。その後戦時の中断などをはさみ、70回近くも開催される伝統のラリーである。やがて1997年からはラリー・オブ・グレートブリテンとなり、2003年からは現行名での開催となる。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止。

例年、シーズン最終戦として行なわれることが多く、過去チャンピオン決定のドラマが演じられてきた。1998年にはトミ・マキネン三菱)が初日にリタイアし、カルロス・サインツトヨタ)が4位以内でゴールすればチャンピオンを獲得できたが、最終日・最終SSのゴール300m手前でサインツがエンジンブローによりリタイアしたため、マキネンの3連覇が決定した[1]

2017年は地元チームのMスポーツが10年ぶりにマニュファクチャラーズタイトルを制覇。Mスポーツに所属するセバスチャン・オジェジュリアン・イングラシアがドライバーとコ・ドライバーのタイトルを5連覇。同じくMスポーツに所属するウェールズ出身のエルフィン・エバンスがWRC初優勝[2]、エバンスが使用するDMACKタイヤもWRC初勝利という快挙で盛り上がった[3]

特徴

かつてはイングランドウェールズスコットランドを広範囲に走り回るラリーだったが、WRCイベントのコンパクト化の流れに沿い、現在は大部分がウェールズの森林・広陵地帯で行なわれている[4]。コースは高速のグラベルロードだが、雨や霧が多く路面がぬかるんで滑りやすい[5]。また、秋から初冬にかけて天候が不安定な時期に開催されるため、雪の影響を受けることもある。ここでは地元の英国人ドライバーのほか、北欧系ドライバーも強さを発揮してきた[6]

歴代優勝者(1973年以降)

優勝者 車輌
ドライバー コ・ドライバー
1973年 ティモ・マキネン ヘンリー・リドン フォード・エスコートRS1600
1974年 ティモ・マキネン ヘンリー・リドン フォード・エスコートRS1600
1975年 ティモ・マキネン ヘンリー・リドン フォード・エスコートRS1800
1976年 ロジャー・クラーク スチュアート・ペッグ フォード・エスコートRS1800
1977年 ビョルン・ワルデガルド ハンス・ソルセリウス フォード・エスコートRS1800
1978年 ハンヌ・ミッコラ アーネ・ヘルツ フォード・エスコートRS1800
1979年 ハンヌ・ミッコラ アーネ・ヘルツ フォード・エスコートRS1800
1980年 ヘンリ・トイボネン ポール・ホワイト タルボット・サンビームロータス
1981年 ハンヌ・ミッコラ アーネ・ヘルツ アウディ・クワトロ
1982年 ハンヌ・ミッコラ アーネ・ヘルツ アウディ・クワトロ
1983年 スティグ・ブロンクビスト ビョルン・セダーベルグ アウディ・クワトロA2
1984年 アリ・バタネン テリー・ハリーマン プジョー・205ターボ16
1985年 ヘンリ・トイボネン ニール・ウィルソン ランチア・デルタS4
1986年 ティモ・サロネン セッポ・ハルヤンヌ プジョー・205ターボ16E2
1987年 ユハ・カンクネン ユハ・ピロネン ランチア・デルタHF 4WD
1988年 マルク・アレン イルッカ・キビマキ ランチア・デルタHFインテグラーレ
1989年 ペンティ・アイリッカラ Ronan McNamee 三菱・ギャランVR-4
1990年 カルロス・サインツ ルイス・モヤ トヨタ・セリカGT-FOUR
1991年 ユハ・カンクネン ユハ・ピロネン ランチア・デルタHFインテグラーレ 16V
1992年 カルロス・サインツ ルイス・モヤ トヨタ・セリカターボ4WD
1993年 ユハ・カンクネン ニッキー・グリスト トヨタ・セリカターボ4WD
1994年 コリン・マクレー デレック・リンガー スバル・インプレッサ555
1995年 コリン・マクレー デレック・リンガー スバル・インプレッサ555
1996年 アルミン・シュワルツ デニス・ジロード トヨタ・セリカ GT-FOUR
1997年 コリン・マクレー デレック・リンガー スバル・インプレッサWRC
1998年 リチャード・バーンズ ロバート・レイド 三菱・カリスマGT
1999年 リチャード・バーンズ ロバート・レイド スバル・インプレッサWRC
2000年 リチャード・バーンズ ロバート・レイド スバル・インプレッサWRC
2001年 マーカス・グロンホルム ティモ・ラウティアイネン プジョー206WRC
2002年 ペター・ソルベルグ フィル・ミルズ スバル・インプレッサWRC
2003年 ペター・ソルベルグ フィル・ミルズ スバル・インプレッサWRC
2004年 ペター・ソルベルグ フィル・ミルズ スバル・インプレッサWRC
2005年 ペター・ソルベルグ フィル・ミルズ スバル・インプレッサWRC
2006年 マーカス・グロンホルム ティモ・ラウティアイネン フォード・フォーカスWRC
2007年 マーカス・グロンホルム ティモ・ラウティアイネン フォード・フォーカスWRC
2008年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2009年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2010年 セバスチャン・ローブ ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2011年 ヤリ=マティ・ラトバラ ミイカ・アンティラ フォード・フィエスタWRC
2012年 ヤリ=マティ・ラトバラ ミイカ・アンティラ フォード・フィエスタWRC
2013年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロ R WRC
2014年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロR WRC
2015年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロR WRC
2016年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロR WRC
2017年 エルフィン・エバンス ダニエル・バリット フォード・フィエスタWRC
2018年 セバスチャン・オジェ ジュリアン・イングラシア フォード・フィエスタWRC
2019年 オィット・タナック マルティン・ヤルヴェオヤ トヨタ・ヤリスWRC
2020年 中止

† 1996年はFIA2リッターワールドカップ (W2L) として開催。

脚注

  1. ^ "世界ラリー選手権(WRC)第13戦(最終戦) ネットワークQラリー・オブ・グレートブリテン". 三菱自動車.(1998年)2013年12月1日閲覧。
  2. ^ イギリス国籍のドライバーがラリーGBで優勝するのは2000年のリチャード・バーンズ(スバル)以来17年ぶり。
  3. ^ “WRC:エバンス初優勝、オジエWRC5連覇でMスポーツがラリーGB制圧。トヨタは総合5位”. AUTOSPORTweb. (2017年10月30日). https://www.as-web.jp/rally/176504?all 2017年11月7日閲覧。 
  4. ^ “WRCラリーGB:トヨタ、歴史と伝統のグラベルラリーでさらなる性能向上を目指す”. Rally+.net. (2017年10月21日). https://www.rallyplus.net/43364 2017年10月29日閲覧。 
  5. ^ "スズキ・ワールドラリーチーム 初のWRCグラベルイベントに臨む". スズキWRCチャレンジ.(2007年)2013年12月1日閲覧。
  6. ^ 福井敏雄 "2011年WRC第13戦ウエールズラリー・GB". J SPORT.(2011年11月7日)2013年12月1日閲覧。

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