ファンコミュニティとは? わかりやすく解説

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ファンダム

(ファンコミュニティ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/01 00:58 UTC 版)

ファンダム(fandom)は、趣味アニメ漫画小説スポーツなどの分野の熱心なファンたち[1][2]、また熱心なファンによる世界[1]、彼らによって形成された文化のこと。

概要

サブカルチャーとしてのファンダムは、ファンが共通の主題に関心のある他者と共感同志として意識を築く点、対象の微細な特徴にも目を配り、往々にしてSNSへの投稿などに時間と労力を惜しまず注ぐ点などでたんなるファンとの差別化ができる。対象となる関心のエリアは人類の文化のあらゆる側面であり、細分化は特定の著名人(セレブリティ)まで集約するか、ある趣味の領域すべて、対象のジャンル、またはファッション界ほど広くも把握される。

宮風耕治はロシアのSFファンダムについて、同人誌に視点を据えてまとめた文献を紹介している[注釈 1]

ファンダム間にはしばしば重複が見られる。映画・漫画アニメテレビ番組コスプレなどファンダムの大型イベント(コンベンション)は催事として定着し、個人の作品の発表や交換から、関連商材の取引の場としても成功している。ジャンルを超えたファンダムに向けて開かれる恒例の大型コンベンションは、アメリカ開催のものからサンディエゴの国際コミコン(サンディエゴ・コミコン)、ワンダーコム英語版ドラゴン・コンニューヨーク・コミコンが挙げられる。2000年にシカゴで開かれた「ChiCon」ではSFファンダムが新しい時代を開こうとしている[4]

熱心なファンは、自分が選んだファンダムの世界観とキャラクターに基づいたストーリーファン・フィクション二次創作)を書くことがある。

ファンダムに係わる負の要素は、執着と不健康または人間関係への悪影響をもたらすほど過剰に熱狂しているファンたちがいること、それぞれ興味のあるファンダムの世界の中でしか人間関係を築けないファンたちが多いことなどである[要出典]

脚注

注釈

  1. ^ Халымбаджа И.Г. (Khalymbadzha I.G.)Фантастический самиздат Если. 1998. No.9. 仮題『素晴らしいサミズダート』2007年10月13日時点、[3]

出典

  1. ^ a b スーパー大辞林
  2. ^ デジタル大辞泉小学館). “ファンダムとは”. コトバンク. 株式会社VOYAGE MARKETING. 2021年7月31日閲覧。
  3. ^ 宮風 2008, p. 73.
  4. ^ 孝之 2000, p. 201-206 (コマ番号0102.jp2).

参考文献

関連資料

凡例 公開の制限。※1=国立国会図書館/図書館送信参加館内公開。※2=国立国会図書館内公開。

書籍
  • 宮風耕治『ロシア・ファンタスチカ(SF)の旅』東洋書店〈ユーラシア・ブックレット ; no.90〉、2006年。全国書誌番号: 21082437ISBN 4-88595-617-X
  • エルナンデス・アルバロ「メキシコの日本アニメファンダム」谷川建司、王向華、須藤遙子、秋菊姫(編著)『コンテンツ化する東アジア : 大衆文化/メディア/アイデンティティ』青弓社、2012年。
  • 「第50章 K-POPアイドルの誕生とファンダム ソテジの革命」石坂浩一、福島みのり(編著)『現代韓国を知るための60章』第2版、明石書店〈エリア・スタディーズ ; 6〉、2014年、245頁–。全国書誌番号: 22483178ISBN 978-4-7503-4082-1
  • 柴野拓美「日本ファンダムの現況」『柴野拓美SF評論集 : 理性と自走性-黎明より』牧眞司(編)、東京創元社〈KEY LIBRARY〉、2014年。初出は早川書房『SFマガジン』第11巻第2号(1970年2月)、116-121頁。
  • 須川亜紀子「オーディエンス、ファン論〈ファンダム〉」『アニメ研究入門 応用編』現代書館、2018年。全国書誌番号: 23141067ISBN 978-4-7684-5840-2。別題『Study of Animation アニメを究める11のコツ』
  • 山村高淑、フィリップ・シートン(Seaton, Philip A. 編著・監訳)『コンテンツツーリズム : メディアを横断するコンテンツと越境するファンダム』北海道大学出版会、2021年。全国書誌番号: 23528327ISBN 978-4-8329-6867-7。原題『Contents Tourism and Pop Culture Fandom』(英語)
早川書房『SFマガジン
  • 「てれびっぷ・ファンダム・レポート」第3巻第12号、1962年11月、p10頁(コマ番号0006.jp2)。全国書誌番号: 00000563doi:10.11501/4410893※2
  • ロバート・ブロック「異色未来世界譚 人間の道 核戦争で荒廃に帰した地上の復興に立ちあがったのは熱烈なSFファンダムだった!」第8巻第4号、1967年4月、127-143頁(コマ番号0064.jp2)。全国書誌番号: 00000563doi:10.11501/4410948※2
  • 準星安田均ほか「ファンダム・スポット」第19巻第12号–第21巻第6号(1978年11月–1980年6月)に不定期掲載※2
  • 安田均「ファンダムの黒幕、アメリカを乗っ取る!?」第25巻第5号、1984年5月。doi:10.11501/4411148※2
  • 牧眞司「アメリカSFファンダム風雲録」2-5頁(コマ番号0003.jp2-)第25巻第5号、1984年5月。全国書誌番号: 00000563doi:10.11501/4411148※2
その他の雑誌

関連項目


ファンコミュニティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 21:16 UTC 版)

AKB48」の記事における「ファンコミュニティ」の解説

AKB48専用劇場設置して公演を行う方法アイドルファンの距離を縮めることに成功したが、同時にファン同士の結びつけを強めることにもなった。特に劇場前のロビー見知らぬファン同士知り合うきっかけとなる空間として機能している。オンライン上でも、ソーシャル・ネットワーキング・サービス台頭したことからそれらを利用して交流深める動き見られる運営側は、ファン意見積極的に取り入れている。劇場混雑していなかった頃はプロデューサー秋元康直接劇場ファンから意見聞いていたこともあり、ヒットしてからもスタッフ間接的に伝えている。特に初期段階運営スタッフ側に芸能関係経験少なかったため、チケットの販売抽選整列具体的な方法などについてファンからアドバイス受けていた。岩崎夏海アシスタントプロデューサーをしていた頃は、彼がインターネット強かったことから電子掲示板2ちゃんねるブログ書き込まれ公演についてのファンの反応まとめて秋元康伝えていた。 また、公式ファンクラブの会」の運営2006年8月22日より開始した。しかし、1人複数口の会員登録可能な会員登録制度や、これが起因となった公演チケットインターネットオークションでの転売などが問題となり、2011年9月30日をもって廃止した同年12月8日よりこれに代わる新たな公式ファンクラブ二本の会」が発足したその後エンターテインメント市場の変化受けて2021年12月31日をもって二本の会」は閉会しファンクラブとしての機能は、モバイル版公式サイトである「AKB48mobile」に一本化された。

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