ドム・フュンフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 08:59 UTC 版)
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で設定上存在する機体。文字設定の初出はバンダイ発行の『ENTERTAINMENT BIBLE』シリーズで、ドム・トローペンのベース機とされた(型式番号:MS-09F)。名称の「フュンフ」はドイツ語で "5" の意。 リック・ドムなどの改修設計機とされる。統合整備計画の発表以降に、ツィマット社が独自に「ドム」そのもののスペックの向上を目指して開発していた機体で、ジオニック社のザクIIを超える適応拡散が可能なように各部のユニット化や規格化が徹底されている。そのため、実際に建造された数は熱帯地方型が多く、時期も早かったらしいとされる。空間戦闘用のドム・フュンフも特定の艦隊に数機配備されたといわれ、生産数や配備先は不明であるものの、グワジン級戦艦「グワデン」に搭載されていたことが確認されている。 いくつかの漫画やゲームなどにも登場するが、外観についてはそれぞれ異なる。 本機以前に設定されたドム改やドワス・デザートは、同じMS-09Fの型式番号をもつ。 『0083』冒頭では、一年戦争のア・バオア・クー防衛戦でグワデンに搭載されているドム・トローペンと同型(カラーリングは赤茶色と紺色を基調とし、脚部は確認できない)の機体が登場する。アナベル・ガトー大尉が損傷したゲルググの替わりに搭乗しようとするが、エギーユ・デラーズ大佐に制止される。小説版(1992年)ではデラーズ専用のリック・ドムであるとされ、ゲーム『機動戦士ガンダム0083カードビルダー』(2007年)ではこれに準じて「試作型リック・ドム(エギーユ・デラーズ専用機)」とされた(ドム・トローペンにある脚部に張り出したインテークはない)。また、公式百科事典『GUNDAM OFFICIALS』(2001年)では、ドム・トローペンを宇宙戦仕様に改修した機体であるとされた。一方で、漫画短編集『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』収録の「12月31日の決意」(1993年)でも同様のシーンがあるが、「ちなみにこのドムは地上用です」との但し書きがあり、混乱が生じていた。しかし、『0083』Blu-ray BOX特典のピクチャードラマ「宇宙の蜉蝣2」(2020年)で同型(カラーリングは同じ、脚部インテークなし)の機体がプロトタイプ・リック・ドムIIであると設定された(同一の個体であるかは不明)。 ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』(2001年)では、『第08MS小隊』に登場するリファイン版ドムと同型で、カラーリングが濃淡グリーンを基調とする地上用の機体とされた。「闇夜のフェンリル」隊のソフィ・フラン少尉が搭乗する。武装は90ミリマシンガン、ラケーテン・バズ、120ミリアサルトライフルを携行。なお、本作に登場する通常のドムは原作版に近いデザインとなっている。また、後発のゲーム『機動戦士ガンダム0083カードビルダー』や『SDガンダム GGENERATION GENESIS』(2016年)でも、本作を出典とした同仕様で登場する。 雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場(2003年)するリック・ドム[シュトゥッツァー]は宇宙用の機体であるが、ドム・トローペンと同様のデザインをベースとしており、設定では「ドムF型」をベースにしたとされる。 漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』(登場は2006年)では、ドム・トローペンから脚部インテークを除去した外観の、宇宙用の機体とされた。モノクロでしか確認できないが、塗り分けはドム・トローペン(標準塗装)と同様。ジオン残党軍のジェラルド・シンクレア少尉が搭乗し、サイド3視察にアクシズから来たシャア・アズナブル大佐らと共闘する。シャアらのアクシズ帰還の際にも同行し、蜂起したアクシズの武闘派と交戦する。
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