テレビアニメ版の設定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 19:12 UTC 版)
漫画版では学生服を着用している不動明であるが、原作者の「不良っぽいヒーロー」像が児童番組では差し支えがあり、高校生ということを曖昧にするために私服を使用している。同原作者の漫画版で『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』でも主人公たちは学生服を着用しているが、本作品と同様な事情で全て私服に変更されている。日常は明たちが通う名門(なかど)学園を舞台にしている。小中高一貫の学校であるため、美樹の弟・健作ら小学生たちもドラマに関わっている。永井の『キッカイくん』からのスピンオフキャラとして、アルフォンヌ、ポチ、轟が登場する一方、木刀政らに相当するキャラは登場しない。 毎回送られてくるデーモン族の刺客=妖獣と戦うため、不動明は「ディヴィール(シナリオ表記より)」の掛け声とともにデビルマンに「変身」して戦う。当初、妖獣たちは裏切者であるデビルマンの粛清を主な目的とするが、物語中盤以降は、妖獣の行う無差別テロに牧村美樹らが巻き込まれ、明がそれに介入・阻止するのが基本フォーマットとなる。人間というものが理解できない、との発言も見られる。あくまでも主人公はデビルマンという名前のデーモン族であり、漫画版と異なりデビルマンは個人名である。不動明の意思はデビルマンに吸収されて消えているが、永井豪は「美樹への恋愛感情など、明の意思も生きてデビルマンの人格に影響している」と語っている。明=デビルマンの目的は人類全体の守護ではなく、あくまで美樹個人とその関係者を守ることであり、人類への帰属意識は極めて薄い。美樹に影響がない限り、他の者への被害を積極的に食い止めようとは考えていないが、辻真先以外の者が脚本を担当した第5話などには若干の混乱が見られる。人間界に明の正体を知る者はなく、基本的に協力者はいない。後半はデーモン族を裏切った妖獣ララのみが、明の正体を知りつつコメディリリーフ的に協力している。テレビアニメ版はコメディ色を濃くして制作されたが、やはり「暗い」「残酷」という視聴者の反応が多かったため、ララのキャラクターが創作されたという。なお、これ以前にもデビルマンに好意的な妖獣(第12話のファイアム)は登場しているが、1話のみでレギュラーとはならなかった。また、映画『マジンガーZ対デビルマン』においては、マジンガーZの操縦者・兜甲児に正体を明かして共闘している。 最終回で妖獣ゴッドが明と美樹の絆を絶とうと、彼がデビルマンであることを暴露し目の前で変身させる。しかし美樹は、ゴッドが変身させたのだと言い返し、闘いが終わった後も怖くないのかと問われて「明君は明君だもん」と応えている。 漫画版で重要な役割を果たす妖獣シレーヌやサイコジェニーは、単なる単発の敵扱いとなっている。また、漫画版では「魔将軍ザン」は名前のみで姿を見せないが、魔将軍ザンニン、妖将軍ムザン、ゼノンと対等に近い地位にあるらしい妖元帥レイコックと、魔王ゼノンの配下の幹部が登場し、デビルマンに倒されるごとに交代している。なお、サタンについては一切言及されていない。漫画版ではデーモン族の本拠地は南極などの永久氷の中ではないかと言われてはいるものの不明である。一方、テレビ版ではヒマラヤと明示されている。 その他にも、 光線技などを使うたびに技の名前を叫ぶ。 人間時に受けた傷が、変身して巨大化すると数倍に広がり、苦痛が酷くなる。 デビルマンのキャラクターデザインが、漫画版よりヒーロー的にされている。 漫画におけるデビルマンのデザインは、妖獣ゴッドのデザインに受け継がれている。 漫画版の飛鳥了に相当する氷村巌は、役割や正体が大きく異なっている。 など変更されている。
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