ダコタ族のミネソタ大暴動とは? わかりやすく解説

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ダコタ族のミネソタ大暴動(1862年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 01:03 UTC 版)

スー族」の記事における「ダコタ族のミネソタ大暴動(1862年)」の解説

1851年、サンテ・スー族(ダコタ族)は96,000部族狩猟地を、1665000ドル一時金と、その後年金支払い代替条件に、連邦政府しぶしぶ明け渡したその後11年白人居留地監督官らの兵糧攻め的なサボタージュ年金(牛など食料物資)の支給滞り種牛まで食いつぶす至り部族飢餓常態化ていったダコタ族食料円滑配給BIAインディアン管理局)から派遣された「居留地代理人」に強く求めたが、連邦政府南北戦争かまけてそれどころではなかった。ダコタ族訴え放置された。 1862年前年不作と冬の飢餓のすぐ後の夏、飢餓状態のサンテ・スーに対し地元白人商人たちは彼らにそれ以上貸し付けをするつもりはないと告げた白人商人のアンドリュー・ミリックは「インディアンどもが飢えてるんなら、でも喰わせてればいいんだ」と放言し、スー族恨みを買った1862年8月17日、4人のスー族狩猟帰りにロビンソン・ジョーンズという白人農場のそばに立ち寄り一人戦士がここのを獲ろうとして諍いとなった。「盗まない方がいい」とたしなめた戦士は「臆病者」と罵られ、これに反発して「俺は白人なんか怖くないぞ、見てろ、白人一人殺してやるからな」と言い捨てて行きがかりジョーンズ一家近隣白人殺した。 サンテ・スー族は徹夜交戦和平か、善後策話し合ったスー族合議によってすべての方針決める)。タオヤテ・ドゥタ(またはリトル・クロウ)酋長は、交戦反対し、「ひとり、ふたり、10白人殺せば、やがて1010倍の白人がわれわれを殺しやってくる」と警告した。しかし、サンテ・スーの11年間の恨み積り積ったものとなっていて、もう交戦論を抑えることはできなかった。リトル・クロウらはレッドウッド滝のそばのアメリカ連邦政府出先機関攻撃をかけた。 こうしてサンテ・スーは一斉蜂起しミネソタ川沿いの白人の入植地に向けて攻撃仕掛け白人ダコタ戦争と呼ぶ大暴動始まったスー族は、彼らと友好的な白人農場は襲わず、殺さなかった。しかしその外の入植白人たちは、徹底的に殺戮された。前出のアンドリュー・ミリックは、「口にいっぱい詰め込まれた」姿で殺されていた。 このスー族暴動ヘンリー・ホプキンス・シブレー大佐急遽民兵募って組織した軍勢によって、4週間後に制圧された。2000人の子供も含めた老若男女ダコタ族白人によって捕虜にされた。 1862年11月5日ミネソタ軍事法廷で、392名のダコタ・スー族が、数百名の白人農家焼き殺害した咎で有罪宣告され307人が絞首刑判決下された被告側弁護士傍聴人許されず、5分未満裁判多く断罪された。シブレー全員即時処刑主張しビショップ・B・ヘンリー・ウィップル主教対立したエイブラハム・リンカーン大統領284名の戦士死刑宣告状を返送し強姦殺人疑いのある38名のダコタ男性絞首刑実行のみ署名した1862年12月26日ミネソタ州マンケイトスネリング砦において、特別誂え絞首台の上で、38人のダコタ族インディアン同時執行が行われた。この一斉執行数は、アメリカの刑史で未だに破られていない。メディシン・ボトルとシャコビーのニ酋長カナダへ逃げたが、国境越えたアメリカ陸軍によって捕縛され麻酔薬飲まされ犬ぞり乗せられミネソタ運ばれた。シャコビーは処刑台に上る際に汽車汽笛聞き、「白人やってくるにつれ、インディアンはいなくなっていく」と言葉を残した。リトル・クロウ酋長北ダコタ逃げた一人だったが、翌年の夏にミネソタ野生イチゴ摘んでいるところを待ち伏せしていた白人農夫射殺された。 リンカーン大統領は、その後4年間、サンテ・スー族への年金支給中断して代わりに白人遺族にそれを与えた。もともと居留地への年金支給まともに行われず、これが暴動原因となったことにリンカーン注意を払うことはなかった。こうして、アメリカ政府居留地への無関心によって、ダコタ族はさらに飢え苦しむこととなったまた、暴動に加わらなかった、1700人の無関係なスー族捕虜にされ、翌年には、さらに西方居留地強制移動させられた。

※この「ダコタ族のミネソタ大暴動(1862年)」の解説は、「スー族」の解説の一部です。
「ダコタ族のミネソタ大暴動(1862年)」を含む「スー族」の記事については、「スー族」の概要を参照ください。

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