スタークジェガン
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D型をベースとした指揮官用の特務仕様機で、再設計された重装型とは異なり、ノーマル機に追加武装・装甲を施した対艦仕様機。当初は『CCA-MSV』に分類されていたが、再デザインされて『Gジェネレーション』シリーズなどに登場した後、さらなる再デザインと再設定を経て『機動戦士ガンダムUC』に登場する。 『シャアの反乱』以降の軍備縮小の時代的機運もあり、現場からの要求に既存機種の仕様変更で対応する基本方針が採用されたことによって生まれた、バリエーション機の一つである。 増加装備はジェガンにジムIIIの長距離支援の運用コンセプトを取り入れることを目標として設計されているため、ジムIIIで採用されたものに近い支援用のミサイル・ランチャーユニットのほか、ハイパー・バズーカを装備している。また、使用後にデッドウェイトとなる増加装備は状況に応じて脱着・破棄が可能となっているが、それによって姿勢制御などのバランスが崩れないよう、綿密に調整されている。ライフルはジムIIの使用銃をスケールアップしたものを携行するが、通常のジェガンのライフルを携行する場合もある。腕部の追加ユニットには、ビーム・サーベルかグレネード・ランチャーのどちらかを選択して収納している。また、腰部側面の装備も選択可能となっている。 同じD型から派生したエコーズ仕様機と違い、プロト・スタークジェガンから派生して開発されたため、型式番号はプロトと同じ「RGM-89S」となっている。 劇中での活躍 原作およびOVA『機動戦士ガンダムUC』の物語冒頭にて、ロンド・ベル隊所属クラップ級巡洋艦「キャロット」所属機のMS小隊長機として登場。クシャトリヤとの一騎討ちではハイパー・バズーカの散弾による攪乱でファンネルを無力化し、位置取りで優位に立つなど、善戦する。原作小説では接近したところを一刀で斬り伏せられるが、OVA版ではそれに際して増加装備を破棄したうえで互角の格闘戦を展開した後、原作同様に撃破される。同作の原作小説では、それ以外にもクラップ級巡洋艦「テネンバウム」所属機やネェル・アーガマ所属機が登場し、戦闘の末にそれぞれ撃墜される描写があるが、OVA版では後述のプロト・スタークジェガンがネェル・アーガマに艦載されているという設定になっている。 2012年のオムニバス形式の外伝漫画『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』第1話「偽りの撃墜王」では、『ガンダムUC』本編より1年前のU.C.0095年を舞台に、同エピソードの終盤で主要登場人物らの窮地に駆けつける役回りで登場。増加装備を破棄しての格闘戦を交えつつ、リゲルグ2機、ドーベン・ウルフ3機を次々と撃墜する。 中編小説「不死鳥狩り」では、ユニコーンガンダム3号機「フェネクス」の捕獲任務に当たるクラップ級巡洋艦「ダマスカス」の所属機として、スタークジェガンで構成された特務部隊「シェザール隊」が登場。イアゴ・ハーカナが搭乗する隊長機はスナイパーライフルを、その他の機体はフェネクスを捕獲するための電撃兵器「海ヘビ」とハイパーバズーカを装備してフェネクス、およびヤクト・ドーガを代用コアとするネオ・ジオングと交戦する。小説では、同作の主人公であるヨナ・バシュタもスタークジェガンに搭乗し、最終的には撃破されつつもネオ・ジオング相手に善戦を繰り広げているが、同作を基にしたアニメ『機動戦士ガンダムNT』では、ヨナの搭乗機はナラティブガンダム、その他シェザール隊の機体はジェスタに変更されている。 アニメ版『UC』と『NT』の間の出来事を描いた脚本およびドラマCD『獅子の帰還』では、宇宙世紀0096年12月8日に、ゼネラル・レビル所属のMS小隊を率いるイアゴ・ハーカナが搭乗する。
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