サーマル方式とは? わかりやすく解説

サーマル方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 21:13 UTC 版)

インクジェットプリンター」の記事における「サーマル方式」の解説

サーマル方式とは、加熱により管内インク気泡発生させてインク噴射する方式である。 サーマル方式ではインク詰まった微細管一部ヒーター取り付け、これを瞬時加熱することでインク内に気泡発生させてインク噴出させる加熱使用するヒーター抵抗加熱誘導加熱などが考えられる。その基本原理1970年代半ばキヤノン中央研究所で偶然見つかった現象由来する。この時、液体詰まった注射針半田ごて触れたき針先から液体飛び出したキヤノンではこの現象解析、これをヒント各社研究開発進められ1984年ヒューレット・パッカード世界で初めてサーマル方式のインクジェットプリンター発売した。翌1985年にはキヤノン自社開発のサーマル方式を「バブルジェット」と命名しBJ-80を発売した富士フイルムビジネスイノベーションレックスマークなどでもサーマル方式のインクジェットプリンター開発および販売が行われている。 サーマル方式の長所以下の通りである。 ヘッド構造比較的単純。 物理的機構少なく印刷速度高速化印字画素高密度化図りやすい。 インク滴の射出高速であるため双方向印刷精度出しやすい。 短所以下の通りである。 熱をインク加えることになるため、熱劣化少なインク用い必要がある同一噴出穴でインク噴出量を調整するのが難しい。実際多くプリンター高速印字用の大液滴噴出穴と、写真印刷などに用いる小液滴噴出穴を並べている。 ヘッド寿命短くプリンター場合ユーザーによる交換が必要となることが多い。 長期間使用しない場合ノズル中のインク水分蒸発することによりヘッド詰る場合がある。微細化されるとその傾向が高まる。もっともキヤノンヘッド中期[いつ?]以降のものは、ヒーターノズル先端との距離が短縮されインク吐出時に気泡ノズル先端到達するように構成されたため、乾燥によりノズルが詰まる可能性減ったインク噴出穴が多いため、目詰まり防止のためのクリーニングによるインク消費多く低頻度印刷でも維持コストがかさむ水滴がかかると変色することがある

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サーマル方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 03:55 UTC 版)

電子ペーパー」の記事における「サーマル方式」の解説

いわば可逆式感熱紙とも言うべきもので、光散乱方式発色方式があり、前者光散乱方式では透明状態と白濁状態を熱による相分離、または相変化により可逆的に変化させることで光散乱屈折率透過率変化利用する物理変化型で、仮に、室温高分子中に脂肪酸結晶があっても、空隙がないので光を透過して透明だが、この状態で加熱すると、高分子ガラス転位点以上となり、脂肪酸結晶融解するものの、この状態で急冷する樹脂固化するが、脂肪酸過冷却となりすぐに結晶化せず、しばらくしてから結晶化するので光が散乱され白濁態となる。後者これまで感熱記録紙使用されているロイコ染料発色現象利用して熱的に制御することによって書き換え可能な表示が可能で、化学構造変化して発色する化学変化型で、単独では無色ロイコ染料が、酸性物質顕色剤結合することに発色する

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