ロイコ染料とは? わかりやすく解説

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ロイコ染料

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/01 09:03 UTC 版)

ロイコ染料(ロイコせんりょう、ロイコはギリシャ語でleukos「白」から)とは、2種の化学種(その一方は無色)の間を変化できる染料である。可逆的変化としては熱、光あるいはpHによるものがあり、それぞれサーモクロミズムフォトクロミズムハロクロミズム英語版の例である。 不可逆的変化として典型的なものには還元または酸化によるものがある[1]。無色型は時にロイコ体と呼ばれる。


  1. ^ a b c Chemistry and Applications of Leuco Dyes. Ramaiah Muthyala. 302 pag. Springer; 1997 edition. 978-0306454592
  2. ^ Božič, Mojca; Kokol, Vanja (2008). “Ecological alternatives to the reduction and oxidation processes in dyeing with vat and sulphur dyes”. Dyes and Pigments 76 (2): 299–309. doi:10.1016/j.dyepig.2006.05.041. 
  3. ^ Roessler, Albert; Jin, Xiunan (December 2003). “State of the art technologies and new electrochemical methods for the reduction of vat dyes”. Dyes and Pigments 59 (3): 223–235. doi:10.1016/S0143-7208(03)00108-6. 


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ロイコ染料

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 04:21 UTC 版)

サーモクロミズム」の記事における「ロイコ染料」の解説

ロイコ色素とは、有色無色の間の色変化を示す色素を指す。サーモクロミック染料としては、このロイコ色素と他の化学物質混合物用いられる。これらは温度に応じて無色ロイコ型と有色型の間の色変化を示す。染料材料直接塗布されることはほとんどなく、通常は、内部混合物密封されマイクロカプセルの形をしている。代表的な用途はハイパーカラーファッション(色が変わるTシャツなど)である。クリスタルバイオレットラクトンベンゾトリアゾール弱酸)、およびドデカノール溶解した脂肪酸4級アンモニウム塩(オレイン酸アニオンとミリストイルアンモニウムカチオンの塩など)を含むマイクロカプセルファブリック添加している。低温ドデカノール固体の場合ベンゾトリアゾールが酸として働きクリスタルバイオレットラクトンラクトン環を開環してカルボン酸体へと構造変化する。この開環体は紫色を示す。一方、これを加熱すると、ドデカノール融解しオレイン酸アニオンベンゾトリアゾールプロトン引き抜くことで、マイクロカプセル内のpH上昇するクリスタルバイオレットラクトン閉環反応示し無職ラクトン体へと変化する。この色変化可逆であり、pH依存するハロクロミズムでもある。 この方式のサーモクロミズムで最も一般的に使用される色素は、スピロラクトン、フルオランスピロピランおよびフルギドである。酸にはビスフェノールAパラベン1,2,3-トリアゾール誘導体、4-ヒドロキシクマリンなどがある。これらはプロトン供与体として働き色素分子ロイコ型とプロトン化着色型との間で変化させる。より強い酸を用いると、変化不可逆的になることがある。 ロイコ染料は、液晶よりも温度応答正確性乏しい。そのためおおよそ温度(「低すぎる」、「高すぎる」、「適温」)のインジケータや、さまざまなノベルティ適する。それらは通常、他の顔料組み合わせて使用されベース顔料の色と、ロイコ染料の非ロイコ型の色と組み合わされ顔料の色との間の色変化もたらす有機ロイコ染料は、幅広い色で、約-5 23°F)~60 (140°F)の温度範囲使用できる色の変化通常35.4°F)の間に発生する。 ロイコ染料は、温度応答精度が重要ではないアプリケーション使用される例えば、ノベルティ、バストイ、フライングディスクマイクロ波加熱食品温度インジケータなど)。マイクロカプセル化により、広範囲材料および製品使用できるマイクロカプセルのサイズ通常3~5 μm通常の顔料粒子10倍以上)の範囲であり、印刷および製造プロセス調整が必要である。 ロイコ染料は、デュラセルバッテリー状態インジケーターにも用いられている。ロイコ染料の層が抵抗ストリップ上に適用されて、その加熱示しバッテリー供給できる電流量を測定するストリップ三角形状で、長さによって抵抗変化するため、流れ電流の量に比例して長いセグメント加熱される。ロイコ染料のしきい値温度超えるセグメント長さ色付きになる。 ロイコ染料は、紫外線溶剤高温さらされる劣化する。約200230 392446°F)を超える温度では、通常、ロイコ染料は分解する製造中は、わずかな時間であれば250(482°F)まで耐える

※この「ロイコ染料」の解説は、「サーモクロミズム」の解説の一部です。
「ロイコ染料」を含む「サーモクロミズム」の記事については、「サーモクロミズム」の概要を参照ください。

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