ヒドロキシアセトンとは? わかりやすく解説

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ヒドロキシアセトン

分子式C3H6O2
その他の名称アセトール、アセトンアルコール、ヒドロキシアセトン、Acetol、HydroxyacetoneAcetone alcohol、1-Hydroxy-2-propanone、Acetomethanol、アセトメタノール、ピルビンアルコール、Acetylcarbinol、アセチルカルビノール、Pyruvic alcohol、1-Hydroxypropan-2-one、1-Hydroxyacetone、Methyl(hydroxymethyl) ketone、3-Hydroxyacetone
体系名:1-ヒドロキシアセトン、1-ヒドロキシプロパン-2-オン、1-ヒドロキシ-2-プロパノンメチル(ヒドロキシメチル)ケトン、3-ヒドロキシアセトン


ヒドロキシアセトン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/20 06:17 UTC 版)

ヒドロキシアセトン
識別情報
CAS登録番号 116-09-6
PubChem 8299
ChemSpider 21106125
UNII 7I7YM0835W
EC番号 204-124-8
バイルシュタイン 605368
特性
化学式 C3H6O2
モル質量 74.08 g mol−1
外観 無色の液体
匂い 甘い匂い
密度 1.059 g/cm3[1]
融点

−17 °C, 256 K, 1 °F

沸点

145 - 146 °C, 272 K, -86 °F

蒸気圧 7.5 hPa at 20 °C[2]
屈折率 (nD) 1.415[1]
危険性
Hフレーズ H226[2]
引火点 56 °C (closed cup)[2]
爆発限界 Upper limit: 14.9%(V)
Lower limit: 3%(V)[2]
半数致死量 LD50 2200 mg/kg (rat, oral)[3]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヒドロキシアセトン(Hydroxyacetone)とは、アセトンの1位の炭素に結合した水素のうちの1つが水酸基に置換した構造をした、第1級アルコールである。ジヒドロキシアセトンと区別するために、敢えてモノヒドロキシアセトンと書かれる場合もある。CAS登録番号は116-09-6。

構造と性質

ヒドロキシアセトンの分子式はC3H6O2であり、分子量は74.079である [4] 。 常圧における融点は-17 ℃、沸点は約145 ℃であるため [5]、常温常圧においては液体として存在する。なお、引火点は約56 ℃である[5]

ヒドロキシアセトンの構造から明らかなように、水素結合の受容体であるばかりではなく供与体でもある。また、有機化合物としては比較的小さな分子であるため、極性溶媒に溶けやすい。具体的には、水に極めて溶けやすく、エタノールにも溶ける他、分子構造が似ているアセトンにも溶ける [5]

合成法

ヒドロキシアセトンは、適切な触媒を用いてグリセリンから脱水させることによって合成できる[6]

所在

ヒドロキシアセトンは人為的に大気中へと放出されることもある物質の1つとして知られているが、もしかすると森林から自然に放出されている物質の1つかもしれないと示唆されている[7]

出典

  1. ^ a b Nodzu, Ryuzaburo (1935). “On the Action of Phosphate Upon Hexoses. I. The Formation of Acetol From Glucose in Acidic Solution of Potassium Phosphate”. Bull. Chem. Soc. Jpn. 10 (3): 122–130. doi:10.1246/bcsj.10.122. 
  2. ^ a b c d Sigma-Aldrich Co., Hydroxyacetone. 2015年7月2日閲覧。
  3. ^ Smyth, H. F. Jr; Carpenter, C. P. (January 1948). “Further experience with the range finding test in the industrial toxicology laboratory”. The Journal of Industrial Hygiene and Toxicology 30 (1): 63–8. PMID 18895731. 
  4. ^ ヒドロキシアセトン
  5. ^ a b c ヒドロキシアセトン (和光純薬)
  6. ^ モノヒドロキシアセトンの製造法
  7. ^ 持田 陸宏 『苫小牧森林大気における有機エアロゾルフラックス観測


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