サイフォンによる放射とは? わかりやすく解説

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サイフォンによる放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 13:51 UTC 版)

ギリシア火薬」の記事における「サイフォンによる放射」の解説

サイフォン使用は、当時資料から充分証明されるアンナ・コムネナは、軍艦艦首装備されるの形をとったギリシア火薬放射装置について以下のような説明行っている。 "As he [the Emperor Alexios I] knew that the Pisans were skilled in sea warfare and dreaded a battle with them, on the prow of each ship he had a head fixed of a lion or other land-animal, made in brass or iron with the mouth open and then gilded over, so that their mere aspect was terrifying. And the fire which was to be directed against the enemy through tubes he made to pass through the mouths of the beasts, so that it seemed as if the lions and the other similar monsters were vomiting the fire."(彼(アレクシオス1世コムネノス)が知ってたようにピサ人は海戦通じており、またこれらと戦うのを恐れていた。どの船の船首上にもある装置は、ライオン陸上生物頭部固定してあり、真鍮作られ、口は開かれ、さらに金メッキ施されていた。そのためこれらは全く恐ろしい風貌だった。またその炎は、この装置の、の口を通り抜けるチューブを介して敵へと指向されるようになっており、そのためこれはライオンや他の怪物が炎を噴き出しているように見えた。) いくつかの資料では、メカニズム全体の構成作動上のより詳しい情報提示するヴォルフェンビュッテル原稿は特に以下のような説明提供している。 "...having built a furnace right at the front of the ship, they set on it a copper vessel full of these things, having put fire underneath. And one of them, having made a bronze tube similar to that which the rustics call a squitiatoria, "squirt", with which boys play, they spray [it] at the enemy."(……船の真正面に炉を造っており、彼らはその上にこれらの物質満たされ容器を置き、この下部では火が焚かれていた。そしてこれらのうちの一つは、田舎者が「squitiatoria、(水鉄砲)」と呼び子供が遊ぶようなものに似たブロンズ製のチューブになっており、これらの装置が敵へ向けて[それ]を放射した。) また別の、そしておそらくギリシア火薬使用について直接説明するものは、11世紀の『遠征王ユングヴァルのサガ』に見られる。そこではヴァイキングである遠征王ユングヴァルがギリシア火薬サイフォン装備した艦船対面している。 "[They] began blowing with smiths’ bellows at a furnace in which there was fire and there came from it a great din. There stood there also a brass [or bronze] tube and from it flew much fire against one ship, and it burned up in a short time so that all of it became white ashes..."(「[彼らは]鍛冶屋のふいごで火の焚かれた炉を吹き始め、またそこからは巨大な騒音がやって来た。そこにはまた、真鍮や[ブロンズ製]のチューブ立っており、さらにそこから多量の炎が一隻の船へと吹き付けられ、短い時間にそれが燃え上がったために、その全てが白い灰と化した……) この説明潤色されているが、他の資料から知られるギリシア火薬の他の多く特徴例えばその放出に伴う大きな騒音一致する。これら2つ説明文また、物質放出される前にの上加熱されたとはっきり記述しているただ2つ資料でもある。この情報有効性疑問免れないが、現代装置再建ではこれらの資料信頼した。 これらの説明東ローマ帝国資料に基づき、ジョン・ハルドンとモーリス・バーンは3つの主要な部分からなる装置全体再建した一つブロンズポンプ(σίφων、サイフォン)、これは油に圧力をかけるのに用いられた。金属製火鉢(πρόπυρον、「propyron」、予熱器)、これは油の加熱使われた。そしてノズル(στρεπτόν、「strepton」)は青銅被覆され回り継ぎ手の上据え付けられていた。金属製火鉢多量リネン亜麻燃やして強い加熱作り出し、また特徴的な濃い煙を上げたこの上部には1基の気密タンクがあり、中に入った油と他の物質加熱されまた、樹脂を溶かして液状混合物にする過程補助した物質加熱圧力ポンプ使用によって圧縮かけられた。これが適切な圧力達した後、気密タンク回り継ぎ手連結されバルブ開かれると、混合物終わりまで放出され口の部分で炎を生み出すいくつかの点火源により着火した。炎の強い加熱により、鉄製防楯(βουκόλια、「boukolia」)の存在が必要となったが、これは艦隊目録によって証明されている。 上昇圧力加熱された油を容易に吹き飛ばせたため、そうした事故の状況記録こそ無いものの、全ての過程危険に満ちていた。2002年にハルドンによって実施され実験テレビ番組『マシンズ・タイムズ・フォゴット(忘れられ時代機械)』のエピソード「Fireship(火船)」のためのものであったが、この実験では現代溶接技術でさえ圧力下におけるブロンズタンク十分な気密確保失敗した。これにより、タンクノズルの間に圧力ポンプ再配置するに至ったこうした論拠から建造され実物大装置は、東ローマ帝国人が利用できた簡易な材料技術であっても機構設計とその効果確立した実験は木の樹脂混ぜ合わせた原油使い摂氏1,000度以上(華氏1,830度)の炎と、最高15メートル49フィート)の効果範囲作り出した

※この「サイフォンによる放射」の解説は、「ギリシア火薬」の解説の一部です。
「サイフォンによる放射」を含む「ギリシア火薬」の記事については、「ギリシア火薬」の概要を参照ください。

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