カマールと達者なハリマとの物語とは? わかりやすく解説

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カマールと達者なハリマとの物語(第780夜 - 第787夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「カマールと達者なハリマとの物語(第780夜 - 第787夜)」の解説

バートン版「カマル・アル・ザマンと宝石商の妻(第963夜‐第978夜)」 東洋文庫版「商人アブド・アッラーフマーンとその息子カマル・アッザマーンの物語(第963夜‐第978夜)」 昔、エジプトカイロにアブド・エル・ラーマーンという商人がいて、彼に真に美し息子カマールと娘「暁星」がいたが、邪視恐れて14歳になるまで家の外に出さず誰にも会わせずに育てた。カマールが14歳になったある日、アブド・エル・ラーマーンは相続人がいないと思われ死後財産没収されることを恐れ、カマールを初めて外に連れ出したところ、あまりの美しさに、多数見物人現れ、その中に、ある修道僧がいた。その修道僧は、カマールを見つめて次のような話をした。 その修道僧以前バスラ行ったとき、丁度金曜日午前であったが、町の店は全て店を開けて商品並べているのに、通りにも店にも誰もいなかった。修道僧空腹覚え店頭の肉やパンシャーベット勝手に食べていると、音楽聞こえてきた。修道僧物陰隠れると、美し乙女たち行列がやって来て行列中心に真に美しい女のような女がベール着けずに牝馬乗っていて、その脇には大剣持った女奴隷が付き従っていた。行列通り過ぎると、町の人たちどこからともなく現れ、町は通常の姿になった修道僧不思議に思い床屋行き話を聞くと、床屋というものは話し好きで、あの行列を見るものは誰でも剣を持った女奴隷に切り殺されるので、町の人行列通り過ぎるまで隠れているということ聞いた修道僧怖くなってバスラの町を離れカイロまで来たところ、カマールが牝馬乗った女に似ているので見つめていたのであった。 話を聞いたカマールは、話の女に心を奪われ何としてもバスラ行きその女見てみたいと思い両親頼み、9ディナールの金と多数宝石持ってバスラ旅立った。カマールがバスラ金曜日午前に着くと、話の通り美しい女行列が来た。カマールは物陰から見て牝馬乗った女に恋をしてしまった。カマールが床屋で話を聞くと、床屋自分の妻を紹介し床屋の妻は次のように話してくれた。 昔、バスラ帝王スルタン)がインド帝王から見事な大粒真珠もらったので、それに穴を開け糸を通して首飾りにしようと思ったが、宝石商人たちは誤って真珠を傷つけることを恐れ穴あけ引き受けようとはしなかった。しかし、宝石商人の長老オスタ・オペイドだけは、上手く穴を開ければ望み褒美をもらえるが、誤って傷つけると死刑になるという条件穴あけ引き受け、見事穴を開けた。オスタ・オペイドは妻のハリマと話をし、褒美として、毎週金曜日、オスタ・オペイドの妻が行列を組んでバスラの町を散歩しその間誰も行列見てはならず見たものは死刑にするという特権もらった。それが先ほど行列であったのだ。 床屋の妻は、牝馬乗った女と近づきたいのなら、オスタ・オペイドの店に行き持っている宝石指輪加工することを依頼しなさいと言った。カマールは床屋の妻に金を払い言われ通りにすると、オスタ・オペイドは店に来たカマールの美しさ驚きうかつに自分の妻にカマールという美しい客が来たことを言ってしまった。次の日、指輪ができたので、カマールが取り行ったが、カマールは床屋の妻に入れ知恵されて、その受け取り拒否し指輪をオスタ・オペイドに与え別のもっと大き宝石加工依頼した。オスタ・オペイドは指輪を妻に与え、カマールの裕福振りを妻に言ってしまった。その次の日、2個目の指輪ができたので、カマールが取り行ったが、やはりカマールは床屋の妻に入れ知恵されて、その受け取り拒否し指輪をオスタ・オペイドに与え別の更に大き宝石加工依頼した。オスタ・オペイドは指輪を妻に与えたが、オスタ・オペイドの妻は、これだけ宝石もらったのだから、カマールを食事招待しなさいと言った。 その次の日、3個目の指輪ができたので、カマールが取り行ったが、やはりカマールは床屋の妻に入れ知恵されて、その受け取り拒否し指輪をオスタ・オペイドに与え、4個目の宝石加工依頼した。オスタ・オペイドはカマールを食事招待した。オスタ・オペイドの妻ハリマは、物陰からカマールを見て美しさ感動したハリマ食事麻酔薬入れカマールとオスタ・オペイドを眠らせ眠っているカマールの顔が腫れるほどキスをし、カマールの一物乗り快楽ほしいままにした。翌朝ハリマはカマールの懐に骨のおはじき入れて、カマールとオスタ・オペイドを起こした2人朝食取り分かれた。 カマールが床屋の妻の所へ行くと、床屋の妻は顔の腫れから昨夜情事言い当てたが、カマール本人眠っていたため自覚がなく、骨のおはじきの意味は「お前はおはじきで遊ぶような子供だ。」と解説してくれた。オスタ・オペイドはその日もカマールを夕食招待したが、カマールとオスタ・オペイドは麻酔薬眠ってしまい、昨夜同じくハリマ眠っているカマールの顔が腫れるほどキスをし、カマールの一物乗り快楽ほしいままにした。翌朝ハリマはカマールの懐に小刀入れて、カマールとオスタ・オペイドを起こした2人朝食取り分かれた。 カマールが床屋の妻の所へ行くと、床屋の妻は顔の腫れから昨夜情事言い当てたが、カマール本人眠っていたためやはり自覚がなく、小刀の意味は「今度眠ったら殺す」という意味だと解説してくれた。オスタ・オペイドはその日もカマールを夕食招待した。カマールは床屋の妻の入れ知恵食事食べず、オスタ・オペイドだけが麻酔薬眠ってしまった。ハリマとカマールは激しく愛し合った次の日、カマールはオスタ・オペイドの家の隣に引越しハリマは壁に穴を開けて秘密の通路作りその日以来2人密会続けたハリマはオスタ・オペイドに離婚させようと、オスタ・オペイドがハリマ与えた見事な宝石細工短剣をカマールに渡し、カマールがオスタ・オペイドに「この短剣市場買った物だが、売主愛人からもらったと言っていた。」と言うように言った。これを聞いたオスタ・オペイドはハリマ浮気した思い激怒しハリマの所に行ったが、ハリマ秘密の通路使い、カマールから短剣受け取り戻ったので、ハリマ短剣持っていてオスタ・オペイドは恥をかいた。次の日、カマールはハリマ連れてオスタ・オペイドの所に行き、「この女は私が買った奴隷です。」とオスタ・オペイドに言った。オスタ・オペイドは驚き家に帰ったが、ハリマ先回りしていたので、「そっくりな女がいるものだ」と思い再び恥をかいた。 オスタ・オペイドがハリマ離婚しないので、カマールとハリマ駆け落ちしカイロのカマールの父アブド・エル・ラーマーンの所に行ったが、アブド・エル・ラーマーンはカマールに非を認めさせ、ハリマ監禁し、カマールをカイロきっての美人である法官(カーディー)の娘と結婚させた。結婚の宴に乞食がいたが、それはハリマ探す旅にでたが、盗賊身ぐるみ剥がされたオスタ・オペイド老人であった。アブド・エル・ラーマーンは、誘惑されれば男の本能制御できなくなるので、悪いのは誘惑した女だと言ってハリマをオスタ・オペイドに引き渡し、オスタ・オペイドはハリマ絞め殺した。アブド・エル・ラーマーンは、償いとして、娘の「暁星」をオスタ・オペイド老人の妻とした。

※この「カマールと達者なハリマとの物語(第780夜 - 第787夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
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