エンジン・変速機・逆転機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/18 00:36 UTC 版)
「国鉄キハニ5000形気動車」の記事における「エンジン・変速機・逆転機」の解説
エンジンは池貝製作所製縦型4ストローク直列4気筒、ボア110mm、ストローク140mm、排気量5.32リットル、連続定格出力43PS (1,200rpm)、最大出力48PS (1,500rpm) の小型ガソリン機関(形番不詳)が採用された。海軍向け内火艇用を改設計の上で転用したもので、当時としては量産品といえるものであり、ある程度性能も安定していたと伝えられる。キャブレターは英・ゼニス型のアップドラフト式で単純・旧式な設計であり、チョーク弁に相当する機能がないため、始動時の燃料供給のために別付でプライマー(始動補助装置)を備える必要があった(キャブレターが輸入品か国産品かの詳細は不詳)。 変速機は4段(ギヤ比 1速:4.657、2速:2.822、3速:1.651、4速:1.000)の機械式で、逆転機の(最終)減速比は4.5489である。当初クラッチは乾式の円錐クラッチが採用されたが、試運転でクラッチ滑りが多発したため、乾式多板のものに交換された。これらは逆転機と共に専用品が設計された。また、変速機に後進位置がないのが特徴であり、以後の鉄道省の機械式気動車にも踏襲された。 これらの機関・変速機・逆転機は全て専用の台枠に搭載され、この台枠は一端を車体台枠にコイルバネでつり下げ、もう一端を駆動軸で軸受を介して支持する、電車の吊り掛け駆動方式と同種の構成となっていた。つまり、機関出力はユニバーサルジョイントの類を介さずに駆動軸に伝達される構成である。 この設計には機関台枠一式の荷重の約半分が駆動軸にかかるため、当時の二軸ガソリン動車で比較的多くの車輛に採用されていた、機関台枠を前後の軸に載せる方式よりもばね下重量が小さくなっていた。この機関搭載方法は、松井車輛製作所や梅鉢鉄工場製造の私鉄向け車輛で既に採用例があり、キハニ5000形が最初ではない。なお、これらの方式は、車体に機関を積むと振動が伝わり、居住性が悪化するため、対策として考案されたもので、軸バネを介すことで機関の振動を伝わりにくくするものであった。
※この「エンジン・変速機・逆転機」の解説は、「国鉄キハニ5000形気動車」の解説の一部です。
「エンジン・変速機・逆転機」を含む「国鉄キハニ5000形気動車」の記事については、「国鉄キハニ5000形気動車」の概要を参照ください。
エンジン・変速機・逆転機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 09:10 UTC 版)
「井笠鉄道客車第10号形気動車」の記事における「エンジン・変速機・逆転機」の解説
本形式に遅れて製造された西大寺鉄道キハ100形が動台車に直接機関を搭載する方式を採ったと考えられているのに対し、こちらは台車間の床下に機関台枠を装架する一般的な構造となっており、全体にオーソドックスな設計となっている。 新造段階では、井笠鉄道線にはそれほど大きな勾配が無いことや補修用スペアパーツの調達や貯蔵を考慮して、入手の容易なトラック用のフォードAAエンジンを装架し、変速機も前進4段のフォードAA用純正品をそのまま搭載した。 また、両運転台式気動車実現に当たっての最重要コンポーネントである逆転機については、アイドラーギアを使用する梅鉢鉄工場自社設計品が搭載された。動台車はトラクション確保のため2軸駆動方式を採用しており、逆転機から推進軸とユニバーサルジョイントを介して動台車の軸間に装架された減速機に動力を伝達し、減速機内で減速比6:31のウォームギアによる減速・90度軸方向変換を経て、動台車の両軸にチェーンにより動力を伝達した。 なお、冷却系は太い冷却水パイプを床下ほぼ全長に渡って巡らせ、前後の荷台下の台車と連結器の間にそれぞれラジエターパネルが装架されていた。
※この「エンジン・変速機・逆転機」の解説は、「井笠鉄道客車第10号形気動車」の解説の一部です。
「エンジン・変速機・逆転機」を含む「井笠鉄道客車第10号形気動車」の記事については、「井笠鉄道客車第10号形気動車」の概要を参照ください。
エンジン・変速機・逆転機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 09:10 UTC 版)
「井笠鉄道客車第10号形気動車」の記事における「エンジン・変速機・逆転機」の解説
エンジンは当初トラック用のいすゞDG32形ガソリンエンジンを搭載する薪ガス代用燃料車として整備され、前進4段後退1段の変速機や台車側最終減速機内装のベベルギアによる逆転機も併せて新製された。 その後、1952年3月14日認可で機関換装が実施され、いすゞDA45形ディーゼルエンジンが搭載された。
※この「エンジン・変速機・逆転機」の解説は、「井笠鉄道客車第10号形気動車」の解説の一部です。
「エンジン・変速機・逆転機」を含む「井笠鉄道客車第10号形気動車」の記事については、「井笠鉄道客車第10号形気動車」の概要を参照ください。
- エンジン・変速機・逆転機のページへのリンク