《設楽》の正しい読み方
「設楽」の正しい読み方
「設楽」の正しい読み方は、「したら」「しだら」「せつらく」「しだらく」「したて」「しがらき」「しらく」「さがら」「せつら]「せらく」「せちらく」「ひだら」「つづら」「もうがく」「もうらく」である。「設」は、音読み「セツ」「 セチ」、訓読み「もう(ける)」「 しつら(える)」であり、「楽」は音読み「ガク」「ラク」「ギョウ」「ゴウ」、訓読み「たの(しい)」「たの(しむ)」「かな(でる)」「この(む)」である。ただ、一般的に読まれることの多い「したら」は、1字の音訓読みによらず、漢字を組み合わせたもの全体を一つの単語にあてて読む「熟字訓」になる。「設楽」の意味解説
「設楽」は、愛知県北東部の北設楽郡に属する地名である。三河国(愛知県)の武士に「設楽氏(したらし、しだらし)」があったが、日本の氏族の一つである。設楽氏は、三河設楽氏・富永氏の祖として知られる 、平安時代後期の武士・伴助兼(資兼、伴次郎、設楽大夫)の子孫の一族にあたる。また、「設楽」は、日本の苗字にも多くみられ、山形県山形市付近(西村山郡西川町など)や、埼玉県西部(秩父郡皆野町など)から群馬県南部にかけて集中して分布している。なぜ「設楽」と読むのか・理由
「設楽」を「したら」「しだら」と読むのは、平安時代、疫病の流行を防ぐ神として民衆に祀られていた「設楽神(しだらのかみ)」に由縁があるようだ。神を祀る神事で歌われていた「しだら歌」は、手拍子を打ちながら歌われ、その手拍子をとる際の擬音「シタシタシタラ…」から、「設楽」を「したら」「しだら」と読むようになったと言われる。「設楽」の類語・用例・例文
「三河設楽郡周辺」「設楽村極楽寺山」「設楽の高原に着く」などの用例がある。例文
「設楽ヶ原いちめんに、赤い…実に赤い、夕陽は落ちかけていた。この日の大戦は、夜明け方の五時頃から開始されて、たそがれ近い四時すこし前に終った。」 (吉川英治「新書太閤記:05 第五分冊」)
「五月十八日、信長家康両旗の援軍三万八千、長篠の西方設楽の高原に、山野に充ちて到来した。」(菊池寛「長篠合戦 (新字新仮名) 」)
「それが三河では設楽・加茂の山間にも及んでいるのだから、この地名については東国流だということができる。それを土地によっては単にソとのみもいう。」( 柳田国男「地名の研究 (新字新仮名) 」)
「その真中にあたる道が、丁度花祭りの行はれる三州北設楽の村々を通つてゐるので、極僅かな傾斜を登ると、すぐ信州領になつてゐます。」(折口信夫「信州新野の雪祭り 」)
「三河の北の山間、南、北設楽郡を中心に、境を接した南信州の一部分は、私も歩いて来て、此地方にある田楽の、輪廓だけは、思ひ浮べる事が出来ます。」(折口信夫「翁の発生 」)
「設楽」の英語用例・例文
「設楽」を英語に訳すと、「Shitara」になる。例文
「He closed down Shitara Kenchiku Komusho.(設楽建築工務所を閉鎖した。)」
「Takeda's troops stayed in the year end and new year period on the northern shore of Lake Hamana and started moving towards Mikawa Province again, and in February, Noda-jo Castle in Shitara County of Mikawa Province was seized and Sadamitsu SUGANUMA, the lord of the castle, was taken into custody.(浜名湖北岸で越年したのち三河国への進軍を再開した武田軍によって、三河国設楽郡の野田城を2月には落とされ、城主・菅沼定盈が拘束された。)」
「The marathon debutante, Yuta Shitara set a scintillating pace from the start covering the first half marathon in 1:01:55.(当初からハイペースでスプリットを刻み、初マラソンの設楽悠太は、ハーフを1時間01分55秒で通過した。)」
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