《訃報》の正しい読み方
「訃報」の正しい読み方
「訃報」の正しい読みは「フホウ」である。「訃」の右側がカタカナの「ト」に似ていることから「トホウ」と読み間違えやすい。また、良くない知らせであるという漢字のイメージから「悲報」と混同され、「ヒホウ」または「ケイホウ」「キョウホウ」と読み間違えられることもあるので注意が必要である。「訃報」の意味解説
人が亡くなった際に届く知らせ。亡くなった人の親族などが親戚、知人に対して知らせること。葬儀などの日程案内も兼ねている。著名人が亡くなった場合は関係者がメディアを通じて流す知らせのこと。新聞などで著名人の死を伝える死亡記事のことを指しても「訃報」と言う。死亡記事の中には「おくやみ欄」と呼ばれるものもあるが、こちらは新聞の地方欄に地域の個人の死を掲載したものである。なぜ「訃報」と読むのか・理由
「訃」のつくりである「卜」は倒れることを表す。すなわち「訃」は倒れたことを言うということ。この一文字で人が死んだことを知らせるという意味がある。もともとは走って知らせるという意味の「赴(フ)」が同じ意味で使われていたため、「訃」を「フ」と読むようになった。「報」は「情報」「報告」などに使われるように、事実を告げて知らせるという意味の漢字を音読みにしたものである。「訃報」の類語・用例・例文
類語には「悲報(ヒホウ)」があり、こちらも良くない知らせ、悲しい知らせという意味だが、内容は必ずしも人が亡くなったことではない。「訃報」は人が亡くなったことのみに使う言葉なので混同しないように注意が必要である。用例としては、亡くなったことを知らせる側であれば「訃報を流す」という言い方が一般的である。「訃報を送る」とも言う。知らせを受け取る側は「訃報に接する」「訃報が届く」と表現する。「訃報」はこの熟語自体に知らせという意味を含むため、「訃報を知らせる」とは言わない点に気をつけたい。例文は以下の通り。・祖父の訃報を流さねばならない・親族に母の訃報を送った。・田舎の父の急な訃報に接して動揺が激しい・高校の同級生の訃報が届いた・「訃報」作家の○○さんが80歳で永眠されました「訃報」の英語・用例・例文
英語では「訃報」を表す単語はなく、最も近いものが「news of death」であり、「report of death」「hear of death」とも言う。・the report of somebody's death(訃報に接する)・surprised to hear the news of her death.(彼女の訃報に接して驚いた)また「訃報」と和訳される言葉に「death notice」「obituary」があるが、こちらは死亡記事を指す。「obituary」の場合は故人の生涯や功績も合わせて紹介される死亡記事のことである。- 《訃報》の正しい読み方のページへのリンク