《許嫁》の正しい読み方
「許嫁」の正しい読み方
「許嫁」の正しい読み方は、「いいなずけ」である。当て字としての読みであり、漢字の「許」と「嫁」には「いいなずけ」に当たる読み方はない。「許嫁」という表現でのみ、「いいなずけ」と読むことができる熟字訓である。そして、原則として「いいなずけ」以外の読み方はない。それぞれの漢字を音読みで統一すると、「きょか」と読むことが可能だが、それは誤りである。「許嫁」の意味解説
「許嫁」とは、幼いころに、特定の男性との結婚を決められた女性のことである。主に政略的な結婚のために、相手を決められた女性を指す。そのため、女性自身の意思は関係なく、許嫁になることが多い。実際に許嫁として、親や家が決めた相手と結婚した例は数多くある。ただ、現代では、女性自身が、幼いころに意中の相手と婚約をし、自ら許嫁になる形もある。なぜ「許嫁」と読むのか・理由
古い時代の日本では、女性の立場が低く、自ら結婚相手を選ぶことはできず、親や家に結婚相手を決められる場合がほとんどであった。そして、親や家に、特定の相手との結婚を決められることを、嫁になるのを許されたと表現する形で、「許嫁」という熟語になったと考えられる。その「許嫁」の読みである「いいなずけ」は、「言い名付け(いいなづけ)」という言葉が元になっている。古来日本では、親や家が子供の結婚相手を決めることを、「言い名付け」と呼んだ。その読みが、「許嫁」に当てられた形だ。「許嫁」の類語・用例・例文
「許嫁」を例文にすると、「彼の許嫁は、気立てが良いことで非常に有名である」「私には許嫁がいるため、女性とお付き合いすることはできない」「この女性は、かつては有名な武将の許嫁であったとされている」といった形になる。「許嫁」の類語としては、「許婚(いいなずけ、きょこん)」が挙げられる。漢字が一文字異なるだけで、基本的な意味は同じである。ただ、「許嫁」は女性のみを指すのに対して、「許婚」は男女を問わないという違いがある。また、「婚約者」という言葉も、許嫁の類語である。結婚の約束をしている相手という意味の言葉であり、許嫁は婚約者に含まれる。許嫁が、幼い頃に特定の男性との結婚が決まっている女性に限定されるのに対して、婚約者は、結婚の約束をしている相手であれば、誰でも対象となる。また、フランス語で婚約者という意味の「フィアンセ」も、許嫁の類語であり、一般的に広く使用されている。
「許嫁」の英語用例・例文
「許嫁」を英語で表現する場合、フランス語で婚約者を意味する「fiancée」をそのまま使用するのが一般的である。それを用いて例文を作ると、「Luckily, I am on good terms with my fiancée(幸運なことに、私は許嫁と仲が良い)」「She is the most famous fiancée in Japanese history(彼女は日本の歴史上で最も有名だった許嫁だ)」といった形になる。- 《許嫁》の正しい読み方のページへのリンク