ほうげん‐くかく〔ハウゲンククワク〕【方言区画】
方言区画論
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方言区画論(ほうげんくかくろん)とは日本語の方言の区分論である。方言の地域区分を方言区画と言う。
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- ^ a b c d 大野・柴田編(1977)、 57-73頁。
- ^ 大野・柴田編(1977) 344-345頁。
- ^ a b c 奥村三雄「方言の区画」(1958年)。
- ^ 大野・柴田編(1977) 62-67頁。
- ^ a b 金田一春彦(2005)『金田一春彦著作集第7巻』「日本の方言」
- ^ 大野・柴田編(1977) 366-367頁。
- ^ 『講座方言学 1 方言概説』 78-85頁。
- ^ 飯豊毅一ほか (1982-1986)『講座方言学』(全10冊),東京:国書刊行会
- ^ 遠藤嘉基ほか (1961)『方言学講座』(全4冊),東京:東京堂
- ^ 柴田武 (1988)『方言論』東京:平凡社
- ^ 平山輝男 (1968)『日本の方言』, 東京:講談社
- ^ 加藤和夫 (1996)「白山麓白峰方言の変容と方言意識」『日本語研究諸領域の視点』,323-345平山輝男博士米寿記念会編 明治書院
- 1 方言区画論とは
- 2 方言区画論の概要
- 3 アクセント
- 4 参考文献
方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)
東条操は、全国で話されている言葉を大きく東部方言・西部方言・九州方言および琉球方言に分けている。またそれらは、北海道・東北・関東・八丈島・東海東山・北陸・近畿・中国・雲伯(出雲・伯耆)・四国・豊日(豊前・豊後・日向)・肥筑(筑紫・肥前・肥後)・薩隅(薩摩・大隅)・奄美群島・沖縄諸島・先島諸島に区画された。これらの分類は、今日でもなお一般的に用いられる。なお、このうち奄美・沖縄・先島の言葉は、日本語の一方言(琉球方言)とする立場と、独立言語として琉球語とする立場とがある。 また、金田一春彦は、近畿・四国を主とする内輪方言、関東・中部・中国・九州北部の一部を主とする中輪方言、北海道・東北・九州の大部分を主とする外輪方言、沖縄地方を主とする南島方言に分類した。この分類は、アクセントや音韻、文法の特徴が畿内を中心に輪を描くことに着目したものである。このほか、幾人かの研究者により方言区画案が示されている。 一つの方言区画の内部も変化に富んでいる。たとえば、奈良県は近畿方言の地域に属するが、十津川村や下北山村周辺ではその地域だけ東京式アクセントが使われ、さらに下北山村池原にはまた別体系のアクセントがあって東京式の地域に取り囲まれている。香川県観音寺市伊吹町(伊吹島)では、平安時代のアクセント体系が残存しているといわれる(異説もある)。これらは特に顕著な特徴を示す例であるが、どのような狭い地域にも、その土地としての言葉の体系がある。したがって、「どの地点のことばも、等しく記録に価する」ものである。 詳細は「方言区画論」を参照
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方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 20:13 UTC 版)
上伊那の方言をさらに細分する場合、以下のような区画が提案されている。 畑美義による方言区画 地形、政治的区画、同一語の比較的多く用いられている地域などを勘案しての区画である。 大区画地域小区画・地域特徴東部方言圏 太田切川-分杭峠以北 辰野町小野・川島 東筑摩方言の流入があり、共通点を持っている。 辰野町辰野・朝日 諏訪方言の流入があり、共通点を持っている。 箕輪町 南箕輪村伊那市西箕輪・手良・伊那・美篶 伊那市西春近・東春近・富県宮田村駒ヶ根市東伊那・中沢 宮田村及び駒ヶ根市東伊那・中沢は東西方言の混合地帯にあたる。 伊那市高遠町 諏訪方言の流入があり、共通点を持っている。 伊那市長谷 西部方言圏 太田切川-分杭峠以南 駒ヶ根市赤穂 飯島町 中川村 馬瀬良雄による方言区画 区画地域北部 辰野町 中部 箕輪町、南箕輪村、伊那市(旧高遠町、旧長谷村除く)、宮田村 東部 旧高遠町、旧長谷村 南部 駒ヶ根市、飯島町、中川村 竹入弘元による方言区画 区画地域特徴北部 辰野町、箕輪町 ソードー、ダメドーと言ったように「…だよ」の意味で「…ドー」を用いるのが特徴である。 中部 南箕輪村、伊那市、宮田村 イカッシ、シラッシ、ヤラッシ、座ラッシ等「…なさい」に「…(ラ)ッシ」を用いるのが特徴。 南部 駒ヶ根市、飯島町、中川村 「いらっしゃい」を「オイナ」、「そうですか」を「ソーケー」、「行ってみませんか」を「イッテミンケ」などと言い、居るを「オル」、勧誘に「…マイ、…マイカ」を用いるのが特徴。また、高年層ではことばの終わりに「…ナム」、「…ナー」をつけるのが特徴である。
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方言区画
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滋賀県内は一般的に琵琶湖を挟んで以下の4地方に区分され、方言の区分も概ねそれに即したものが提唱されている。ただし、研究者によって呼称や範囲に揺れはあり、例えば筧大城は大津市の北端と高島郡全域を「湖西方言」としているが、2009年の琵琶湖博物館の方言調査の区分では大津市唐崎から高島市マキノ町百瀬川までを「県西部方言」としている。 湖東地方彦根市・犬上郡(多賀町・甲良町・豊郷町)・愛知郡(愛荘町)・東近江市・近江八幡市・蒲生郡(竜王町・日野町) 昭和の大合併以前の市郡 - 彦根市・犬上郡・愛知郡・神崎郡・蒲生郡 湖西地方高島市・大津市北部(旧志賀町・葛川村など) 昭和の大合併以前の市郡 - 高島郡・滋賀郡 湖南地方大津市南部・草津市・栗東市・守山市・野洲市・甲賀市・湖南市 昭和の大合併以前の市郡 - 大津市・栗太郡・野洲郡・甲賀郡 湖北地方長浜市・米原市 昭和の大合併以前の市郡 - 伊香郡・東浅井郡・長浜市・坂田郡 京都に隣接する湖南は必然的に京都方言色が濃く、湖西・湖東を北上するにつれてそれが薄れ、京都から最も離れた湖北は音声・語法ともに独特の方言圏を形成している。湖北方言圏の特色の一部は、湖西の高島市や湖東の彦根市・犬上郡にも及んでいる。湖東・湖北にかけて、近江最大の雄藩彦根藩の城下町であった彦根を中心とする方言圏も見られ、助詞「ほん」「なーし」「とさいが」などの使用がその典型とされる。湖南のうち、三重県と接する甲賀地方(甲賀市・湖南市)は、伊賀弁との共通点が見られるなど、他の湖南とは一線を画している(特に旧甲南町と甲賀町)。また、湖東と湖北(特に彦根市・犬上郡から長浜市南部)では美濃弁、湖西(特に旧今津町)では若狭弁との共通点が見られる。 以下、音声や表現・語彙などの大まかな使用地域の説明では湖東・湖西・湖南・湖北・甲賀の5区分で記述する(湖南市や旧湖北町など地方名と自治体名が同じものがあるが、自治体名に「市」「町」を明記することで区別する)。「旧○○郡」は昭和の大合併以前の各郡を指すこととする。 なお、方言区画とは別に、交通事情が悪かった山村集落などでは古い表現や特殊な表現が残っている(言語島)。その例として筧は、伊吹谷(特に甲津原)、梓河内(以上米原市)、武奈、男鬼(以上彦根市)、大君ヶ畑、保月(以上多賀町)、君ヶ畑、甲津畑(以上東近江市旧永源寺町)、葛川(大津市)、雲洞谷、針畑(以上高島市旧朽木村)、沖島(近江八幡市)を挙げている。 様々な滋賀県方言区画の対応表井之口有一による区画(1951年)奥村三雄による区画(1964年)筧大城による区画(1982年)琵琶湖博物館方言調査での区画(2009年)ABC湖北の特異方言圏 湖北・高島方言圏 湖東・湖北方言圏(彦根藩領語圏) 湖北式 伊香式 特異な湖北方言 伊香方言 県北部 その他 長浜式 長浜浅井方言 坂田式 坂田方言 湖南・湖西・湖東の京都的方言圏 湖東・湖南・滋賀方言圏 近江式 彦根式 京都的 湖東方言 彦根犬上方言 県東部 八日市方言 湖南・湖西方言圏 その他 草津式 湖南方言 甲賀方言 県南東部 異質な甲南方言 大津方言 県南部 湖北・高島方言圏 高島式 湖西方言 南高島方言 県西部 北高島方言
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方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 05:12 UTC 版)
奈良県の方言は、天辻峠・小南峠・伯母峰峠を境に、北中部の北部方言と奥吉野の南部方言(奥吉野方言)に大きく二分される。北部方言の範囲は、野迫川村・五條市(旧大塔村を除く)・黒滝村・川上村が南限であり、以下ではこの範囲を奈良弁として記述する。奈良弁は細かく見ると、北和・中和と南和、または「国中(くんなか)」と呼ばれる奈良盆地一帯と「東山中(ひがしさんちゅう)」と呼ばれる大和高原一帯(奈良市東部・山辺郡・宇陀市・宇陀郡)で違いがある。なお野迫川村は北部方言に分類されるが、補助動詞待遇を持たないなど南部的な要素もあり、南部方言に含める区画もある。以下は西宮一民による区画である。 奈良県北部方言北中和方言北和方言 - 生駒市・生駒郡・奈良市・大和郡山市・天理市・山辺郡 中和方言 - 桜井市・磯城郡・大和高田市・橿原市・高市郡・御所市・北葛城郡・香芝市・葛城市 南和方言宇陀方言 - 宇陀市・宇陀郡曽爾村 北吉野方言 - 吉野郡大淀町・下市町・吉野町・東吉野村・宇陀郡御杖村 内吉野方言 - 吉野郡西吉野村・黒滝村・川上村 野迫川方言 - 吉野郡野迫川村
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方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 07:21 UTC 版)
山口方言は域内の方言差が小さいとされるが、音韻・アクセント・文法・語彙を詳細に観察すると、いくつかの方言区画に分けることができる。これまでに提示された方言区画には、旧周防国域と旧長門国域に大きく二分する二区分法と、県東部・県中部・県西部に分ける三区分法がある。いずれも明確な根拠に基づいた方言区画であり、妥当な区画法であるとされている。
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方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 09:07 UTC 版)
近畿方言内での方言区画には様々な案が提唱されているが、自然地理的・文化的条件を考慮しつつ、京阪からの距離を考えて区画されることが多い(方言周圏論的)。すなわち、京阪とそれを取り巻く近畿中央部(大よそ半径50km圏内)ほど一般に近畿方言的とされる特徴を多く備え、京阪から離れた周辺部(北近畿・紀伊半島など)ほど他の近畿方言との違いが大きくなる一方で古い言語状態を保っている。 兵庫県但馬(但馬弁)と京都府丹後西部(丹後弁)は、行政上は近畿地方であるが、方言においては東京式アクセントであるなど違いが大きく、中国方言に分類される。また紀伊半島で特に山岳が険しい奈良県奥吉野は言語島として有名で、近畿方言的な特徴がほとんど現われない。経済活動や広域放送などの面で中京圏に含まれる三重県に関しては、愛知県との県境付近の揖斐川にアクセントなどの言語境界が走り、奥吉野などよりも遥かに京阪方言に近く、近畿方言に含まれる。 近畿地方の主要都市である大阪・神戸・京都の方言を比較すると、音声上はアクセントが僅かに違う(大阪・神戸の「行きました」と京都の「行きました」など)程度で、問題とされやすいのは語法上の違いである。とりわけ「どす」と「だす」など京阪の違いがよく対比され、近畿中央部の方言を京言葉圏と大阪弁圏に二分する考え方もある(後述)。しかし、アスペクト(継続と完了の区別の有無)の点では神戸と京阪の間に著しい違いがある。 各方言の詳細は各項目を個別に、周辺の他方言との比較については日本語の方言の比較表を参照。
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方言区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 03:23 UTC 版)
河内地方は南北に広いため、地域によって若干の違いがある。以下は山本俊治による区分である。 中・北河内方言 北河内方言(枚方市・交野市)と中河内方言(寝屋川市・守口市・大東市・東大阪市・八尾市・ 大阪市東部)に分かれる。特に中河内の方言は河内弁らしいとされる。 北河内方言は京言葉の影響を受けている。 南河内方言 柏原市・藤井寺市・松原市・羽曳野市・富田林市・河内長野市・大阪狭山市・堺市東部・南河内郡(美原町・太子町・河南町・千早赤阪村)の方言。泉州弁とのつながりもかなり濃厚である。
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