畠山鎮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 06:49 UTC 版)
畠山 鎮 八段 | |
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名前 | 畠山 鎮 |
生年月日 | 1969年6月3日(54歳) |
プロ入り年月日 | 1989年10月1日(20歳) |
棋士番号 | 192 |
出身地 | 神奈川県 |
所属 | 日本将棋連盟(関西) |
師匠 | 森安正幸七段 |
弟子 | 斎藤慎太郎・黒田尭之 |
段位 | 八段 |
棋士DB | 畠山 鎮 |
2019年9月13日現在 |
棋歴
兄の畠山成幸とともに、将棋界唯一の双子棋士である。奨励会への入会は兄に1年遅れ、三段リーグ参加は1期遅れ(半年遅れ)であったが、3期目の第5回三段リーグ(1989年)で12勝6敗の成績を収めて四段昇段(プロ入り)を決めた。三段リーグから1つの期に四段昇段するのは2名であるが、もう一人の昇段者は同じく12勝6敗の成幸、つまり、双子の同時プロ入りであり、「こんなことがあるのか」と将棋関係者を驚かせた。同成績であるが順位は鎮の方が良かったため、棋士番号は鎮、成幸の順についた。
初参加の第3期(1990年度)竜王戦6組で決勝進出。決勝で兄の成幸に敗れるが、6組からの1期抜けを果たす。次の第4期(1991年度)では、先崎学、兄の成幸、中川大輔らを下して5組優勝し、本戦出場。初戦で丸山忠久に敗れる。
新人王戦では、第24回(1993年度)にベスト4に進出。第28回(1997年度)では決勝で藤井猛に敗れ準優勝。第30回(1999年度)でもベスト4。
第12期(1999年度)竜王戦3組で2位となり、本戦出場。初戦で久保利明に勝利し、次戦で森内俊之に敗れる。
第14期(2001年度)竜王戦2組で2位となり、初の1組昇級を決めるとともに、本戦出場。本戦では郷田真隆に勝ち、木村一基に敗れてベスト4。
2003年、NHK杯戦で中井広恵に敗れ、同棋戦における史上初の女流棋士の勝利を献上してしまった。
第19期(2006年度)竜王戦1組で、羽生善治、中原誠などに勝利して4位となり、4度目の本戦出場。杉本昌隆に勝ち、丸山忠久に敗れベスト4。
成幸が順位戦B級2組に昇級したとき(1996年)、鎮はまだC級2組であった。七段・八段に昇段したのも、兄のほうが早い。しかし、鎮は竜王戦で1組まで上り詰め、順位戦でも、兄がB級2組で長らく停滞している間に昇級を重ね、2006年にはB級1組に上がり、成幸を追い抜いた[1]。
2016年度の第75期順位戦B級1組の最終戦で松尾歩に敗れ、3勝9敗の成績でB級2組に降級することとなった。当期順位戦では弟子の斎藤慎太郎がB級2組で1位の成績を修めB級1組への昇級を決めていたため、皮肉にも「弟子との入れ違い」という形になってしまった。
2017年度の第76期順位戦B級2組では、10回戦(5回戦は抜け番で休み)までで8勝1敗となり、1期でB級1組への復帰を決めた[2]。
2018年度の第77期順位戦B級1組で、斎藤慎太郎との師弟対決が9月25日に実現した[3]。順位戦では、師弟対決は総当たりとなるB級1組以上で組まれる。日付が変わる激戦の末に畠山が斎藤を下した[4]。順位戦の最終結果は5勝7敗のクラス11位で残留を果たした。
2019年度の第78期順位戦B級1組で、9月12日に行われた斎藤慎太郎との師弟対決に勝利し、勝数規定によって八段に昇段した[5]。しかし、順位戦では斎藤以外の棋士に苦戦して3勝9敗のクラス13位(最下位)に終わり、B級2組へ降級。9勝3敗のクラス2位でA級への昇級を決めた弟子の斎藤と対照的な結果となった。
2022年3月5日、第1回ABEMA師弟トーナメント決勝で斎藤慎太郎とのチームでチーム鈴木(鈴木大介-梶浦宏孝師弟)に勝利し、チーム戦の非公式棋戦ながら棋士人生初の優勝を果たした[6]。
2023年9月11日、通算600勝を達成し史上60人目の将棋栄誉賞を受賞した。順位戦B級2組では、第81期、第82期と連続で降級点を喫し、C級1組に降級となった。
棋風
居飛車党である。名前に反して“マモルは攻める”と言われるほどの、攻め将棋である。逆に兄の成幸は守る(受ける)傾向があり軟体受けで知られる。
- ^ ただし、成幸には棋戦優勝歴(早指し新鋭戦)があるのに対し、鎮には優勝歴がない。
- ^ 第76期名人戦・順位戦 B級2組 - 日本将棋連盟
- ^ 「2018年9月|月間対局結果」『日本将棋連盟』。2018年10月2日閲覧。オリジナルの2018年10月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ 朝日新聞将棋取材班「ツィート」『Twitter』、2018年9月25日。2018年10月2日閲覧。オリジナルの2018年10月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ “畠山鎮七段が八段に昇段”. 日本将棋連盟. (2019年9月13日) 2019年9月13日閲覧。
- ^ “初代No.1師弟は畠山鎮八段・斎藤慎太郎八段 フルセットの激闘制し「びっくりしています」/将棋・ABEMA師弟トーナメント”. ABEMA TIMES. (2022年3月6日) 2023年12月9日閲覧。
- ^ 「第23期竜王戦決勝トーナメント 久保利明二冠対郷田真隆九段」46手目のコメントを参照。
- ^ 畠山鎮三段(当時)「優しさなんて捨てたい。僕は普通の男じゃないから」 - 将棋ペンクラブログ・2014年4月1日
- ^ 『近代将棋(1999年7月号)』近代将棋社/国立国会図書館デジタルコレクション、166頁 。
- ^ この年から竜王戦の昇段規定が改定され、1組に在籍した時点で七段となるため。
- ^ 竜王戦の規定による昇段と、順位戦の規定による昇段とが、たまたま同じ日付になった。
- ^ “畠山鎮八段、600勝(将棋栄誉賞)を達成|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. (2023年9月29日) 2023年9月29日閲覧。
固有名詞の分類
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