てこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/27 02:21 UTC 版)
てこの応用
実際の道具や機械には、てこの仕組みを複数使っているものがある。例えば爪切りは、力点、支点、作用点、各2つずつあると考えることができる[6]。
鉄道の連動装置では、かつて転轍機や信号機を人力で動かすために、巨大なレバーをてことして動かしていた。その名残で、電気的なスイッチの操作で済むようになった後も「てこ」と呼び習わされている。
てこの原理は格闘技における関節技にも使用されており、少林寺拳法でも重宝すべき原理とされている[7]。
工事現場のてこ
てこは工事現場などで、てこの原理を使って石や樹木をこじ上げて動かしたり、石材の合端を合わせたり、樹木の向きを変えるための専用の道具の名称でもある[8]。木製の木でこや鉄製の金てこがある[8]。
- 追いてこ
- てこを物体の下にこじ入れ、てこの先と地面の接する点を支点に物体を向こう側に移動させる方法[8]
- 持ちてこ
- てこを物体の下にこじ入れ、てこの先と地面の接する点を支点に物体を持ち上げる方法[8]
- はねてこ
- てこを物体の下にこじ入れ、角材などの枕を差し込み、それを支点に物体を持ち上げる方法[8]
- 舟漕ぎ
- てこを使って3人がかりで物体を少しずつ移動する方法[8]。両脇を”はねてこ”で支え、舟の櫂のような動きで押しつつ、後ろから”追いてこ”で押す。
関連項目
- ^ 小学校では力を加える点を力点、てこが力を重りに与える点を作用点としているが、作用反作用の法則により力点も作用点も外力を受け、反力を出しているという点でなんら変わりがない。そのため力学では力点・作用点をまとめて作用点(もしくは着力点)と呼ぶ。
- ^ en:Leverを参照。
- ^ “アーカイブされたコピー”. 2007年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月10日閲覧。
- ^ en:Fulcrum
- ^ 参考 en:LeverのMnemonic
- ^ てこを使ったさまざまな道具たち 理科ねっとわーく、2017年10月4日閲覧。
- ^ 『少林寺拳法のススメ』16頁。
- ^ a b c d e f “人力による運搬組立て工法の手引”. 日本造園組合連合会. 2019年10月16日閲覧。
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