記紀とは? わかりやすく解説

き‐き【記紀】

読み方:きき

古事記日本書紀


きき 【記紀】


記紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/16 18:17 UTC 版)

記紀(きき)とは、『古事記』と『日本書紀』との総称である[1]。『古事記』の「記」と『日本書紀』の「紀」を併せて「記紀」という。

両書とも、奈良時代編纂された日本神話古代歴史を伝えている歴史書である。序盤は神話そのものであり、執筆年代に近づくにつれ歴史書としての性格が強くなる。後半においてもなお疑義がもたれる記載もある一方[要説明]、近年の考古学的発見によって記紀の内容が裏付けられた例もある(法隆寺再建の記事や蘇我氏甘樫丘など)。疑問点を含みつつも、同時代史料が極めて少ないことから、依然重要な位置を占める。

室町時代までは日本の神話や古代の歴史を伝えている重要な歴史書として『先代旧事本紀』を含めて「三部の本書」とされることが多かったが、江戸時代に入って「先代旧事本紀」が偽書であると考えられるようになり、以後この二書のみで記紀とされることが多くなった。

関連項目

脚注

外部リンク


記紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 18:37 UTC 版)

三種の神器」の記事における「記紀」の解説

記紀のうち、『古事記』には、神器(神から受け伝え宝器)またはそれに類するものの伝承はあるものの、格別に天皇践祚に際してとなると目に付く記事は無い。しかし『日本書紀』には以下のように記載されている。 ※原文表記について文字旧字体約物現代補足書き下し文表記について文字新字体振り仮名歴史的仮名遣。卷第十允恭天皇元年十二月条 ── 《 原 文 》 爰大中姬命仰歡、則謂群卿曰「皇子將聽群臣之請、今當上天璽符。」於是、群臣大喜卽日天皇璽符再拜上焉。 《書き下し文》 .mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}爰(ここ)に大中姫命(おほなかつひめのみこと) 仰(あふ)ぎ歓(よろこ)び、則(すなは)ち群卿(まちきむたち) に謂(い)ひて「皇子(みこ)、群臣まへつきみたち) の請(ねがひ)を聴(ゆる)したまひて、今(いま)当(まさ)天皇すめらみこと)の璽符みしるし)を上(たてまつ)るべし。」と曰(のたま)ふ。是(ここ)に、群臣まへつきみたち) 大(おほい)に喜(よろこ)びて、即(そ)の日(ひ)、天皇すめらみこと)の璽符みしるし)を捧(ささ)げて、再拝(をが)みて上(たてまつ)る。 卷第十五 清天皇前記十月雄略天皇廿三年十月)条 ── 《 原 文 》 (...略...)大伴室屋大連、率臣連等、奉璽於皇太子。 《書き下し文大伴室屋大連おほとものむろやのおほむらじ)、臣(おみ)・連(むらじ)等(ら)を率(ゐ)て、璽(しるし)を皇太子ひつぎのみこ) に奉(たてまつ)る。 卷第十顯宗天皇前記十一月清寧天皇五年十一月)条 ── 《 原 文 》 (...略...)百官大會皇太子億計、取天皇之璽、置之天皇之坐、(...略...)。 《書き下し文百官もものつかさ)大(おほい)に会へり、皇太子ひつぎのみこ)億計(おけ)、天皇すめらみこと)の璽(みしるし)を取りて、天皇すめらみこと)の坐(みまし) に置きたまふ、 卷第十繼體天皇元年二月条 ── 《 原 文大伴金村大連、乃跪、上天子鏡劒璽符、再拜。(...略...)乃受璽符、是日、卽天皇位。 《書き下し文大伴金村大連おおとものかなむらのおほむらじ)、乃(すなは)ち跪(ひざまづ)きて天子(みかど)の鏡(みかがみ)・剣(みはかし)の璽符みしるし)を上(たてまつ)りて再拝(をが)みたてまつる。(...略...)乃(すなは)ち璽符みしるし)を受(う)く。是(こ)の日に、即天皇位(あまつひつぎしろしめ)す。 卷第十宣化天皇前記十二月安閑天皇二年十二月)条 ── 《 原 文群臣奏上劒鏡於武小廣國押盾尊、使卽天皇之位焉。 《書き下し文群臣まへつきみたち)、奏(そう)して、剣(みはかし)・鏡(みかがみ)を武小広国押盾尊(たけをひろくにおしたてのみこと)に上(たてまつ)りて、即天皇之位(あまつひつぎしろしめ)さしむ。 卷第廿二 推古天皇前記十一月条 ── 《 原 文 》 百寮上表勸進至于三、乃從之、因以奉天皇璽印。 《書き下し文》 百寮(もものつかさ)、表(まうしぶみ)を上(たてまつ)りて勧進(すすめまつ)る。三(みたび)に至(いた)りて、乃(すなは)ち従(したが)ひたまふ。因(よ)りて天皇すめらみこと)の璽印(みしるし)を奉(たてまつ)る。 卷第廿三 舒明天皇元年正月条 ── 《 原 文 》 (...略...)大臣及群卿、共以天皇之璽印、獻於田村皇子。 《書き下し文大臣(おほおみ)及び群卿(まちきむたち)、共に天皇すめらみこと)の璽印(みしるし)を以(もち)て、田村皇子(たむらのみこ)に献(たてまつ)る。 卷第廿五 孝德天皇前記六月条 ── 《 原 文天豐財重日足姬天皇、授璽綬禪位。 《書き下し文天豊財重日足姫天皇(あめとよたからいかしひたらしひめのすめらみこと)、璽綬(みしるし)を授(さづ)けたまひて位(みくらゐ)を禅(ゆづ)りたまふ。 【参考:卷第廿七 天智天皇七年是歳条 ── 新羅の僧による草薙剣盗難事件が起こる。】 卷第卅 持統天皇年正月条 ── 《 原 文 》 (...略...)物部麻呂朝臣大盾。神祗伯中臣大嶋朝臣、讀天神壽詞。畢、忌部宿禰色夫知奉上神璽劒鏡於皇后皇后、卽天皇位。 《書き下し文物部麻呂朝臣もののべのまろのあそみ)、大盾(おほたて)を(た)て、神祇伯(かむづかさのかみ)の中臣大嶋朝臣なかとみおほしまのあそみ)、天神寿詞あまつかみのよごと) を読み、畢(をわ)りて忌部宿禰色夫知(いみべのすくねしこぶち)、神璽(かみのしるし)の剣(みはかし)・鏡(みかがみ)(※異説では、神璽(かみのしるし)・剣(みはかし)・鏡(みかがみ))を皇后(きさき)に奉上たてまつ)り、皇后(きさき)、天皇すめらみこと)の位(みくらゐ)に即(つ)く。

※この「記紀」の解説は、「三種の神器」の解説の一部です。
「記紀」を含む「三種の神器」の記事については、「三種の神器」の概要を参照ください。

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記紀

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 09:01 UTC 版)

固有名詞

  (きき)

  1. 文献》 『古事記および日本書紀』の総称

熟語




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