USSR-1とは? わかりやすく解説

USSR-1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/08 05:58 UTC 版)

USSR-1 (ロシア語表記: СССР-1)は1933年9月30日に19,000mの非公式高度記録を樹立した、ソビエト連邦空軍の成層圏気球である。3人の乗員が搭乗し、科学的調査を行った。




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「USSR-1」の記事における「USSR-1」の解説

プロジェクトソビエト空軍気球部門初代指揮官、ゲオルギ・プロコフィエフ(Georgy Prokofiev)によって率いられTsAGI有名な教授ウラディミール・チジェフスキー(Vladimir Chizhevsky)や、ゴム技術者Konstantin Godunovなどのモスクワ技術者グループ設計行い空軍研究所Zhukovsky空軍大学ゴム工業研究所協力した気球自体設計は、サイズ大きいことを除くと、一般的なもので、成層圏24,500立方m(30m程度の径)となる設計であったNoginsk作られ基布は、Khamovnikiの工場25層の樹脂気密処理が行われ、気球の形に仕上げられた。 球形ゴンドラ構造材に3mm厚のジュラルミンリベット止めして作られ気球の牽索は上部リング取り付けられ下部リング緩衝ゴンドラバラスト取り付けられた。ゴンドラ壁面気圧の差による静的負荷のみに耐える構造で、外部から加わる衝撃力負担していない設計である。緩衝ゴンドラには、衝撃吸収ゾーン設けられ、5m/秒を超える速度での衝撃壊れるように設計されテストされた。40個の袋にいれられた鉛のバラスト緩衝ゴンドラ内部取り付けられ、主ゴンドラ内部操作投下するように設計された。非常用潜水艦用いられる設計脱出ハッチ2つ取り付けられた。 当時加圧服は実用化されていなかったので、酸素ボンベ化学的に2酸化炭素吸収させる装置搭載し乗員パラシュートをつけて搭乗した無線機ゴンドラ内に設置され航空空気採取する装置など科学調査機器ゴンドラの外に搭載された。 1933年9月はじめに飛行の準備整い初飛行9月24日予定され宣伝が行われた。多く観衆集まったが、Kuntsevoの軍の飛行場から飛行湿った天候による気球表面付着した水滴のために、数m浮上し飛行場内を漂った上昇することなく飛行中止された。 9月30日2回目飛行が行われ、前回異なり120立方mの補助気球取り付けられメイン気球には容量1/83000立方mの水素充填されていて、これは成層圏気球容量まで広がるであったプロコフィエフは8時頃、空軍責任者Jēkabs Alksnis気球の状態を報告し8時40分プロコフィエフ、グドノフと通信士Ernst Birnbaumを乗せて離陸した。9時17分に高度17,500m超えオーギュスト・ピカールの高度記録超えた。9時19分から9時26分に気球最大容積達し17,500m安定した飛行状態になった。80kgのバラスト落とし9時47分10時30分1140分、12時にさらにバラスト落としゆっくりと上昇続けた12時55分に19,200-19,300m達したプロコフィエフ記録は後に計器誤差補正され12時45分最大高度、19,000mに達したとされた。2時間かけて10,500mまで下降し乗組員着陸備えてすべての電源放電させた。16時36分に高度8,000mで飛行記録するのを止め速度の調整専念した17時頃、出発地点から110kmはなれたKolomnaの町の近く着陸した澄み切った空の状態は地上から気球視認できる状態が続きプロコフィエフ無線読み上げる高度の報告は、TASSUnited Press放送されFAI記録公認されなかったが、この飛行と後に発表され科学的なデータ世界中宣伝された。Kolomna80,000人の住民半分ほどの人々目撃者となり、飛行士たちを祝うためにモスクワ河を越えた飛行後乗組員と3人の設計者、USSR-1を製作した工場長レーニン賞与えられ記念切手発行された。

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