任天堂企画開発本部
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任天堂のロゴはこの部門の大部分の期間で使用されていた
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2014年までこの部門が入っていた京都にある任天堂の本社外観
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種類 | 任天堂の開発部門 |
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略称 | SPD |
本社所在地 | ![]() 〒601-8501 京都府京都市南区東九条南松田町2-1 北緯34度58分11秒 東経135度45分22.3秒 / 北緯34.96972度 東経135.756194度座標: 北緯34度58分11秒 東経135度45分22.3秒 / 北緯34.96972度 東経135.756194度 |
設立 | 2003年9月30日 |
業種 | その他製品 |
事業内容 | 家庭用ゲーム機器向けソフトウェアの開発および支援 |
代表者 | 本部長 高橋伸也[1] |
関係する人物 | 統括 坂本賀勇 統括 田邊賢輔 |
外部リンク | www.nintendo.co.jp |
任天堂企画開発本部(にんてんどうきかくかいはつほんぶ、英: Nintendo Software Planning & Development、SPD)は、任天堂にかつて存在したゲームソフト開発部門のひとつ。旧製造本部(主に開発第一部と開発第二部)を統廃合し設立された。主に小規模な作品や他部署の開発支援、海外開発部門および外注作品の管理を行っていた[2]。
長らく社長の岩田聡直轄の部署であったが[3]、2013年より高橋伸也が本部長に就任している[4]。企画開発本部は、企画開発部と環境制作部から構成され(以前はソフト品質管理部もあった)、企画開発部は第4プロダクショングループまで確認されている[5]。
2015年9月16日、組織再編により同日付でもう一つのゲームソフト開発部門である情報開発本部と統合され、新たに企画制作本部が設立された[6][7][8]。
歴史
2004年、当時の任天堂の社長である岩田聡は企画開発本部(SPD)を設立し、自ら本部長に就任した。新設された本部の目的は、従来情報開発本部(EAD)とその本部長の宮本茂が担っていた、外部の二次開発会社と共同開発・監修する業務を引き受け、情報開発本部が社内開発に専念できるようにすることであった。ただし、企画開発本部でも一部のゲームタイトルは社内開発されていた[9][10]。
2013年6月27日、副本部長の高橋伸也が岩田聡に代わり本部長に就任し、同時に任天堂の取締役にも就任した[11]。2014年6月18日、企画開発本部を含むすべての社内開発部門が、京都本社から新たに建設された任天堂開発棟へ移転した。新開発棟は旧社屋からわずか300メートルの距離にあり、すべての開発者が物理的に近くなることで部門や分野の垣根を超えた深い相互交流と、ハードウェア・ソフトウェアのシナジー創出を狙った[12][13]。
2015年9月16日、企画開発本部は社内ソフトウェア開発部門であった情報開発本部(EAD)と統合され、任天堂企画制作本部(EPD)となった。これに伴い宮本茂は情報開発本部の本部長を退任し、「クリエイティブフェロー」となった。一方、高橋伸也は企画開発本部の本部長から企画制作本部の本部長に昇進し、任天堂のゲーム開発全体を統括することとなった。新本部は前身の役割を引き継ぎ、社内開発および外部協力会社との共同開発の両方を担うこととなった[14][15]。
企画開発部
旧・開発第一部のメンバーを中心に構成。
第1プロダクショングループ
- 坂本賀勇(マネージャー)
- 細川豪彦
- 阿部悟郎
- 高橋龍太郎
- メイド イン ワリオシリーズやリズム天国シリーズ、メトロイドシリーズを主に担当。
第2プロダクショングループ
- 山上仁志(マネージャー)
- 田島梓
- 服部由里絵
- 横田弦紀
- ポケットモンスター、ファイアーエムブレム、ゼノブレイドなど外注作品を担当。
第3プロダクショングループ
第4プロダクショングループ
- 佐藤浩(マネージャー)
- 伊豆野敏晴
- 廣瀬美由貴
- 山根知美
- マリオパーティシリーズやマリオ&ソニックシリーズ、キャメロット作品など外注作品を担当。
サウンドグループ
環境制作部
環境制作部(英: Nintendo Software Development & Design、SDD)では、開発ツールの管理やユーザーインターフェイスのデザイン[16]、キャラクター商品などの監修、本体内蔵ソフト開発などを行っている[17]。また、ニンテンドーDSでは大合奏!バンドブラザーズ[18]やTouch! Generationsの開発を行った[19]。旧・開発第二部のメンバーを中心に構成。
- 西田勝
- 黒梅知明(UIデザイン制作グループマネージャー)
- 河本浩一
- 鈴木利明
- 北村典子
- 河越巧
旧ソフト品質管理部
スーパーマリオクラブによるデバッグ業務管理を行っていたが、2009年9月より子会社のマリオクラブに移管[20]。部長は三木研次(初代マリオクラブ取締役社長)。
その他の関連人物
現在の所属者・関係者
- 清武博二(企画開発部所属キャラクターデザインマネージャー)
- 波多野信治(サードパーティー作品(主に企画開発部第4プロダクショングループ)のプロデュースを担当)
- 中植茂久(企画開発部所属、元情報開発本部東京制作部所属)[21]
出身者
- 横井軍平(企画開発部前身、元開発第一部初代部長)
- 出石武宏(企画開発部前身、元開発第一部2代目部長)
- 上村雅之(環境制作部前身、元開発第二部部長、現統合開発本部アドバイザー)
- 田中宏和(企画開発部前身、元開発第一部所属、現株式会社クリーチャーズ社長)
- 松岡洋史(企画開発部前身、元開発第一部所属、現株式会社クリーチャーズ所属)
脚注
- ^ “社長が訊く『The Wonderful 101』開発スタッフ 篇 1. 集まることで生まれる力”. 任天堂 (2013年8月22日). 2013年8月22日閲覧。
- ^ N-Sider. Nintendo Revolution FAQ
- ^ “2013年4月25日(木)決算説明会 質疑応答”. 任天堂 (2013年4月27日). 2013年5月5日閲覧。
- ^ “代表取締役及び取締役の異動に関するお知らせ” (PDF). 任天堂 (2013年4月24日). 2013年5月5日閲覧。
- ^ “社長が訊く『Wii Party』 1. パーティゲームをつくり続けてきたメンバーで”. 任天堂 (2010年8月5日). 2012年6月10日閲覧。
- ^ “情報開発本部や統合開発本部は廃止 若返る任天堂の新体制が明らかに”. インサイド (2015年9月15日). 2015年9月18日閲覧。
- ^ “情報開発本部と企画開発本部の統合や配置転換など、若返りを図る任天堂の組織再編”. t011.org (2015年9月15日). 2015年9月18日閲覧。
- ^ “代表取締役の異動および役員の委嘱・管掌・担当変更に関するお知らせ”. nintendo.co.jp (2015年9月14日). 2017年2月9日閲覧。
- ^ Iwata, Satoru (2015年2月17日). “Third Quarter Financial Results Briefing for Fiscal Year Ending March 2015 - Q & A”. Nintendo. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。 “Iwata: [...] In 2004, we established the Software Planning & Development Division to relieve Mr. Miyamoto from handling the games co-developed with second parties to enable him to concentrate on internal development. After that, I was in charge of the Software Planning & Development Division”
- ^ “Iwata Asks: Pandora's Tower for Wii” (英語). Nintendo of Europe GmbH. 2019年1月20日閲覧。 “Iwata: In 2004, the Software Planning and Development department had only just been created.”
- ^ “Notice Regarding Changes of Representative Directors and Members of Board of Directors”. Nintendo (2013年4月24日). 2019年1月10日閲覧。
- ^ “Nintendo's new development building now open for business”. Nintendo Everything (2014年6月21日). 2019年1月11日閲覧。
- ^ “任天堂の新開発棟が始動 ゲーム機、ソフト生む拠点”. Kyoto NP (2014年6月18日). 2014年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月11日閲覧。
- ^ Kohler, Chris. “Nintendo Consolidates Its Game Development Teams”. Wired 2015年9月15日閲覧。.
- ^ Totilo, Stephen (2015年9月14日). “Some Inside Baseball For Nintendo Fans As EAD Transforms”. Kotaku. 2019年1月11日閲覧。
- ^ “採用情報:先輩紹介2011 環境制作部 西尾都”. 任天堂 (2011年). 2012年5月17日閲覧。
- ^ “採用情報:先輩紹介2012 環境制作部 鳥越信孝”. 任天堂 (2011年11月12日). 2012年5月17日閲覧。
- ^ “社長が訊く『大合奏!バンドブラザーズDX』開発者 篇 1. 社長も書いた仕様書”. 任天堂 (2008年6月11日). 2012年5月17日閲覧。
- ^ “DSiブラウザー 篇 1. 目指したのは「サクサク動く」こと”. 社長が訊く『ニンテンドーDSi』. 任天堂 (2008年10月29日). 2012年5月24日閲覧。
- ^ “採用情報:任天堂で働くということ/デバッグ業務管理編”. 任天堂 (2009年). 2012年5月17日閲覧。
- ^ Nintendo DREAM 2014年2月号(Vol.238)・【招きネコが人招くインタビュー】(P26)より。
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