KHM 1 - 50
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 08:06 UTC 版)
「グリム童話の一覧」の記事における「KHM 1 - 50」の解説
KHM初版タイトル原題取材源備考11 かえるの王さま、あるいは鉄のハインリヒ Der Froschkönig oder der eiserne Heinrich ヴィルト家 (?) 初版より一貫して巻頭に置かれる。 22 猫とねずみとお友だち Katze und Maus in Gesellschaft グレートヒェン・ヴィルト 33 マリアの子ども Marienkind グレートヒェン・ヴィルト 44 こわがることをおぼえるために旅にでかけた男 Märchen von einem, der auszog das Fürchten zu lernen フェルディナント・ジーベルト他 初版では「ボーリングとトランプ遊び」の題で短いものを収録。ジーベルトから送られたシュヴァルム地方の話、メクレンブルクの話、フィーマンから聞いたツヴェールンの話の合成からなる。 55 狼と七匹の子山羊 Der Wolf und die sieben jungen Geißlein アウグスト・シュテーバー 『エルザス小民謡集』(1842年) 第4版まではおそらくハッセンプフルーク家から聞き取った話で、第5版よりシュテーバーの民衆本所収のものに置き換えられる。 6- 忠臣ヨハネス Der treue Johannes ハクストハウゼン家 第2版で「夜うぐいすとめくらとかげの話」に代わって追加。 77 うまい商売 Der gute Handel ドロテーア・フィーマン 8- 奇妙な音楽家 Der wunderliche Spielmann ロルシュの話。第2版で「ほうちょうをもった手」に代わって追加。 99 十二人兄弟 Die zwölf Brüder ラミュ姉妹 1010 ならずもの Das Lumpengesindel アウグスト・フォン・ハクストハウゼン 1111 兄と妹 Brüderchen und Schwesterchen マリー・ハッセンプフルーク 第2版以降ではマリーから聞き取ったもう一つの話を合成している。 1212 ラプンツェル Rapunzel フリードリヒ・シュルツ 『小説集』(1790年) シュルツの小説はさらにフランスのド・ラ・フォルスの妖精物語「ペルシネット」 (Persinette) の翻訳であったことが明らかになっている。 1313 森の中の三人の小人 Die drei Männlein im Walde ドルトヒェン・ヴィルト 他 第2版以降ではフィーマンからの話、アマーリエ・ハッセンプフルークからの話と合成されている。 1414 糸くり三人女 Die drei Spinnerinnen ジャネット・ハッセンプフルーク 初版では「苦しみの亜麻つむぎ」。第2版以降はパウル・ヴィーガンドから送られた話が中心となっている。 1515 ヘンゼルとグレーテル Hänsel und Gretel ヘッセンの話。 登場する母は第3版まで実母であったが、第4版より継母に変えられている。 16- 三枚の蛇の葉 Die drei Schlangenblätter 竜騎兵曹長クラウゼ、ハクストハウゼン家 第2版で「なんでもござれ」に代わって差し替え。 1717 白へび Die weisse Schlange ハッセンプフルーク家 1818 わらと炭とそら豆 Strohhalm, Kohle und Bohne ドロテーア・カタリーナ・ヴィルト 第3版以降は文献からの内容に従っている。 1919 漁師とおかみ Von dem Fischer un syner Fru フィリップ・オットー・ルンゲ 「ねずの木の話」 (KHM47) とともルンゲが北ドイツのポンメルン方言で書きとめたものをもとにしており、グリム兄弟が最初期に手に入れたメルヒェン。 2020 勇ましいちびの仕立て屋 Das tapfere Schneiderlein ハッセンプフルーク家 ヘッセンの話の断片。初版ではモンターヌス 『道行きの慰め』(1557年頃)から取った話をⅠとし、ハッセンプフルーク家からのものをⅡとしていたが、第2版以降はもう一つのヘッセンの話を合成してⅡにあたるもののみ残された。 2121 灰かぶり(シンデレラ) Aschenputtel マールブルクの救貧院の老女 第2版以降では二つのヘッセン地方の話と合成。 22- なぞなぞ Das Rätsel ドロテーア・フィーマン (?) 第2版で「子供たちが屠殺ごっこをした話」に代わって追加。グリムの注にツヴェールンの話とある。 2323 はつかねずみと小鳥と腸づめの話 Von dem Mäuschen, Vögelchen und der Bratwurst モッシェロッシュ 『ジッテヴァルトのフィランダー』(1650年) 文献から書き換えて収録。 2424 ホレのおばさん Frau Holle ドルトヒェン・ヴィルト 第2版以降はハノーファーのゴールドマンの話と合成。 2525 七羽のからす Die sieben Raben ハッセンプフルーク家 第2版以降はウィーンの話と合成。 2626 赤ずきん Rotkäppchen ハッセンプフルーク家 ペローに同様の話がある。先行作品では赤頭巾は狼に食べられたきりだが、グリムは「狼と七匹の子ヤギ」の結末を組み合わせてハッピーエンドにしている。 27- ブレーメンの音楽隊 Die Bremer Stadtmusikanten 第2版で「死神とがちょうの番人」に代わって追加。グリムの注に「パーダーボルン地方の二つの話による」とある。第3版でドロテーア・フィーマンからの話で結末を補足。 2828 歌う骨 Der singende Knochen ドルトヒェン・ヴィルト 2929 金の毛が3本生えた鬼 Der Teufel mit den drei goldenen Haaren ドロテーア・フィーマン 初版はアマーリエ・ハッセンプフルークからの話になっており、第2版以降でフィーマンによる同様の話に差し替えられている。 3030 しらみとのみ Läuschen und Flöhchen ドロテーア・カタリーナ・ヴィルト 3131 手なしむすめ Das Mädchen ohne Hände マリー・ハッセンプフルーク 第2版以降でドロテア・フィーマンの話と合成。 3232 ものわかりのいいハンス Der gescheite Hans ハッセンプフルーク家 (?) 初版ではハッセンプフルーク家からと思われる話をⅠ、ヤーコプ・フライの笑話集からの話をⅡとしていたが、後者は第2版以降で省かれている。 33- 三つの言葉 Die drei Sprachen ヴァレー州のハンス・トルファー 第2版で「長靴をはいた猫」に代わって追加。 34- 知恵者エルゼ Die kluge Else ドロテーア・フィーマン 第2版で「ハンスのトリーネ」に代わって追加。 35- 天国へ行った仕立て屋 Der Schneider im Himmel 複数の文献 第2版で「親すずめと子すずめ」(→KH<157)に代わって追加。「ヴィクラム『道中よもやま話』(1555年)、キルヒホフ『ヴェンド人の怒り』(1563年)などから合成している。 3636 おぜんやご飯のしたくと金貨を生む騾馬と棍棒袋から出ろ Tischchen deck dich, Goldesel und Knüppel aus dem Sack ジャネット・ハッセンプフルーク 初版ではドルトヒェン・ヴィルトからの話をⅡとして載せていたが、第2版以降は省かれている。 37- おやゆびこぞう Daumesdick エバーハルト・フォン・グローテ (?) 「ナプキンと背嚢と砲蓋と角笛の話」(→KHM54)に代わって追加。 3838 奥様きつねの結婚 Die Hochzeit der Frau Füchsin ゴットシャルク夫人 (?) ヤーコプは恩師であるサヴィニーに当てた書簡で、子供のころから聞いていて最も好きな話のひとつと書いている。 3939 小人の靴屋 Die Wichtelmänner ドルトヒェン・ヴィルト 4040 強盗のおむこさん Der Räuberbräutigam マリー・ハッセンプフルーク 第2版以降で別の二つの話と合成。 4141 コルベスさま Herr Korbes ジャネット・ハッセンプフルーク 4242 名づけ親さん Der Herr Gevatter アマーリエ・ハッセンプフルーク 第3版以降でルートヴィヒ・アウアーバッハの本により補足される。 43- トゥルーデおばさん Frau Trude マイアー・テディ 『女性文庫』(1823年) 第3版で「奇妙なおよばれ」に代わって追加。 4444 死神の名付け親 Der Gevatter Tod マリー・エリザベート・ヴィルト 第2版以降でフリードリヒ・グスタフ・シリングの本から結末が付け加えられる。 4545 仕立て屋の親指小僧の遍歴 Daumerlings Wanderschaft マリー・ハッセンプフルーク 第2版以降でヘッセンの話、パーダーボルンの話と合成される。 4646 フィッチャーの鳥 Fitchers Vogel フリーデリケ・マンネル、ドルトヒェン・ヴィルト 二人からの話を合成したもの。 4747 ねずの木の話 Von dem Machandelboom フィリップ・オットー・ルンゲ 「漁師とおかみ」 (KHM19) とともルンゲが北ドイツのポンメルン方言で書きとめたものに基づく。 4848 ズルタンじいさん Der alte Sultan ニーダーヘッセン地方の話。第2版以降でハクストハウゼン家によるパーダーボルン地方の話によって補われる。 4949 六羽の白鳥 Die sechs Schwäne ドルトヒェン・ヴィルト 5050 いばら姫 Dornröschen マリー・ハッセンプフルーク ペローに同様の話がある。
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