efficiency
「efficiency」とは、能率・効率を意味する英語表現である。
「efficiency」とは・「efficiency」の意味
「efficiency」とは、「能率」や「効率」を意味する英語の名詞である。「効率性」や「能率の良さ」、「能率的なこと」といった意味でも用いられる。不可算名詞であるため、単数形や複数形は存在せず、不定冠詞もつくことがない。形容詞の「efficient」から派生した言葉で、他には副詞の「efficiently」がある。また、対義語として「inefficiency」があり、「非効率」「能率の悪さ」「無能」「不能」などと訳すことができる。「efficiency」の発音・読み方
「efficiency」の発音は「イフィシェンシー」であり、アクセントは「フィ」に置かれる。カタカナ英語で「エフィシェンシー」と書き下すケースが散見されるが、ネイティブスピーカーの発音では最初の「e」を「エ」ではなく「イ」と読む点に注意したい。「efficiency」の語源・由来
「efficiency」の語源を遡っていくと、ラテン語で「作る」を意味する「facio」に「外へ」を意味する接頭辞「ex-」、および現在分詞の語尾である「-ens」が付与された「efficiens」(生み出している)という語に行き着く。生み出している、即ち「生産している」ことから、「生産的である」、即ち「効率が良い」という意味になった。古期フランス語で「効率的な」を意味する「efficient」という単語に変化し、やがて英語に「efficient」がそのまま伝わり、名詞化して「efficiency」となった。「efficiency」の覚え方
「efficiency」を覚えるならば、「イヒ、支援し能率アップだ」という語呂合わせで覚えると良いだろう。支援者が「イヒ」と笑いながら能率アップを見込んで支援を行うイメージである。「イヒ、支援し」で発音、「能率」で意味を表現しており、両者を関連付けて覚えることが可能となるだろう。「efficiency」の類語
「efficiency」の類語は、「skillfulness」(熟練)や「economy」(節約、倹約)などがある。「熟練している」ことのひとつの目安として「能率的である」ことが挙げられ、能率的であることがもたらす結果の1つがコストの「節約」となる。即ち、「efficiency」の上位語が「skillfulness」、下位語が「economy」という関係にあると言えるだろう。また、「能率」や「効率」を示す「比率」を表現する類語には「ratio」がある。eスポーツや軍事において話題になる「kill ratio」(撃墜対被撃墜比率)について、味方が1回撃破される間に敵を撃破できる数が多ければ多いほど、効率よく敵を倒しているということを意味する。「efficiency」を含む英熟語・英語表現
「improve efficiency」とは
「improve efficiency」とは、「効率を良くする」、「効率化を図る」といった意味を持つ熟語である。improveは「向上する」の意味を持つ動詞であり、「効率」の「向上」、即ち「効率化を図る」という意味となる。
「high efficiency」とは
「high efficiency」とは、「高効率」を意味する言葉である。また、機械等に対してこの言葉を用いた場合、稼働や処理の効率が高い、即ち「高性能」であるという意味になる。ソフトウェアにおいては、何らかの処理を行う際に、効率を重視する設定について「high efficiency」と表記しているケースがある。
「efficiency」の使い方・例文
「efficiency」を実際の文中で使用する場合、「We must improve the efficiency of our business.」(私達は業務効率を改善しなければならない)のように、efficiencyの後ろに「of 名詞または代名詞」を入れて「何の効率なのか」を明確にするのが一般的である。ただし、「The new car is 10% more fuel efficiency than its predecessor.」(新車の燃費は旧モデルよりも10%良くなっている)のように、efficiencyの前に名詞等で修飾される形で何の効率なのかを示しているケースも存在する。「効率が良い」ことを表現する場合は「Today's work efficiency is good.」(今日の作業効率は良好だ)のように、「good」や「great」などで修飾する。一方、「効率が悪い」場合は「Work efficiency was poor because a colleague took time off due to illness.」(同僚が病気で休んでしまったために、作業効率は悪かった)のように「poor」や「bad」などで修飾する。ちなみに、「work efficiency」は「作業効率」と「作業の効率化」の2つの意味があるが、「work」が名詞なのか動詞なのかで判断すると良いだろう。
効率
効率(こうりつ、英: efficiency)とは、一定の費用や時間を費したとき得られる結果(成果)の量[1]。入力(エネルギー)に対する、有効な出力(仕事)との比率[要出典]。多くは「出力÷入力」の結果のパーセント表示で表される。経営では能率という用語が用いられる[1]。
概略
効率的、効率化、効率性などの言葉は、何かをしたり、望ましい結果を生み出したりする際に、材料、エネルギー、労力、資金、時間などを浪費せずに達成することを意味する。より一般的な意味では、物事を上手く、成功裏に、そして無駄なく行う能力のことである[2] [3] [4] [5] [6] 。
「効率それ自体は目標ではありません。効率そのものを欲しているのではなく、私たちが大切にしていることをよりよいかたちで達成するのに役立つから効率を求めるのです」 [7]
より数学的、あるいは科学的な用語では、最小量の入力(インプット)を使用して最大量の出力(アウトプット)を達成する状態を意味する。多くの場合、それは、最小限の投入量、または最小限の無駄、最小限の費用、最小限の労力で目的の結果を生み出すための、具体的な実行手順を含むことになる[8]。そのため、同じ言葉を使っていても、分野が変わると具体的に意味するところは大きく変わることがある。
一般に、効率は測定可能な概念であり、有用な入力の合計に対する有用な出力の比率によって算出される。多くの場合、効率は、理想状態の結果に対する百分率として表すことができる。たとえば、摩擦やその他の原因によってエネルギーが失われなかった場合、燃料またはその他の入力の100%が出力に反映されることになる。
分野によっては、比推力のようなパーセント表示とは異なる指標で効率を算出することもある。
計算法
効率は、多くの場合、総入力に対する有効出力の比として計測される。これは、式r = P / Cで表すことができる。ここで、 Pは、C (コスト)ごとに生成される出力(プロダクト)である。
入力量と出力量が同じ単位あるいは変換可能な単位で示されていて、さらに普通の過程で入力が出力に変換されている場合、効率はパーセント表示されることが多い。たとえば、熱力学における熱機関のエネルギー効率の分析では、Pは仕事の出力量であり、Cは高温熱源による入熱量となる。エネルギー保存の法則により、 PがCを超えることはない。したがって、効率rが100%を超えることはないし、現実的な有限の温度では、さらに低い数値となる。
科学技術分野において
物理学用語として
- エネルギー量あたりの仕事。理想条件(理想効率)に対する比率。ギリシャ語の小文字η( イータまたはエータ )で示されることがよくある。
- 効率的エネルギー使用 - 効率を最大化すること
- 熱力学:
- エネルギー効率 - 熱力学第二法則に基づく測定
- 放射効率(Radiation efficiency)、消費電力に対する、アンテナから空中に放射された電力(全放射束)の比
- 体積効率 - 内燃機関で、1サイクルでの吸気量を排気量で割ったもの[9]。
- 熱力学:
- 揚力比
- ファラデー効率 - 電流効率とも。電気分解において、目的物質の生成量の、理論値(理想値)に対する実測値
- 量子効率 - 半導体素子(受光素子)に入った光子に対して、電気信号(電子)として出力される割合。受光素子の感度の尺度
- 回折効率 - 鏡の反射率を回折格子に拡張(一般化)したもの
経済学
- 効率性(経済効率性) - 無駄やその他の望ましくない要素が排除・回避される度合い
- 市場効率(効率的市場仮説) - ある市場が、効率的市場の理想状態とどの程度一致するか
- パレート効率 - 他人の効用を悪化させることなく、個人の効用を改善することが不可能な状態
- カルドア・ヒックス基準(Kaldor–Hicks efficiency) - パレート効率のそれほど厳しくないバージョン。補償原理を参照。
- 配分効率性(Allocative efficiency) - 商品の生産(生産資源の配分)が消費者選択に適合している状態
- 効率比 - 財務分析における考え方。経費に対する収益など。効率性分析を参照。
その他の科学分野
- コンピューターの場合:
- アルゴリズム効率 - コンピュータプログラムの実行速度とリソースの最適化。アルゴリズム解析も参照
- ストレージ効率 - データストレージの物理容量に対する実効容量の比
- 伝送効率 - データ通信において、理論値と実際の伝送速度の比
- 光合成効率
関連項目
- 仕事率 - 中国語では功率と書く
- 非効率
- ジェボンズのパラドックス
参考文献
- ^ a b 改訂新版 世界大百科事典 「能率」
- ^ “efficiency”. Longman Dictionary of Contemporary English. 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
- ^ “efficiency”. Vocabulary.com. 2018年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
- ^ “efficiency”. Merriam-Webster. 2018年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
- ^ “efficient”. The American Heritage Dictionary. Houghton Mifflin Harcourt. 2017年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月9日閲覧。
- ^ "efficient". Oxford English Dictionary (3rd ed.). Oxford University Press. September 2005. (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
- ^ Stone, Deborah (2012). Policy paradox: the art of political decision making. New York: W. W. Norton & Company Inc.
- ^ Sickles, R., and Zelenyuk, V. (2019). Measurement of Productivity and Efficiency: Theory and Practice. Cambridge: Cambridge University Press. doi:10.1017/9781139565981
- ^ このため他の効率とは異なり、過給機があれば1(100%)を超えることは珍しくない
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