ARPAnetの開発とは? わかりやすく解説

ARPANETの開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 02:55 UTC 版)

ARPANET」の記事における「ARPANETの開発」の解説

1966年サザランド次にIPTO部長就任したテイラーは更に一歩進めて本格的なコンピューターネットワーク構築しようと試みARPA本体から予算取り付けた。ただしテイラーはリックライダーと同じ音響心理学者でコンピュータ工学エンジニアではなかった。このためネットワーク実際に構築できる技術者を必要としていた。こうしてマサチューセッツ工科大学リンカーン研究所から半ば脅される形でIPTOリクルートされてきたのがローレンス・ロバーツである。ロバーツ1967年これまでリックライダーやサザランドタイラー概念として述べてきた事を「指示書のような形でまとめた。これが"Multiple Computer Network and Intercomputer Communication"である。この「指示書」の中ではARPANET基本的な仕様」が以下のように示されている。 負荷共有 メッセージサービス 情報の共有 プログラム共有 遠隔ログイン タイムシェアリングシステム本体コミュニケーション管理行わせるに対してコンピュータ管理者から否定的な意見出されていた。このためロバーツリンカーン研究所のウェズリー・クラーク(英語版)の助言受け入れタイムシェアリングシステムコミュニケーション管理専門行わせる小さコンピュータ接続させることにした。この結果開発されたのが、現在のルーター前身ともいえるInterface Message ProcessorIMP)である。 1968年中ごろまでにテイラーコンピュータネットワーク計画完成させ、ARPA承認得た。そして、契約者となる可能性のある140の組織などに見積依頼送った多くコンピュータ企業ARPAテイラー提案絵空事だとみなして考慮せず送り返されてきたネットワーク構築見積もり12けだったARPAはそこから4社を契約候補選んだ同年末には2社に絞り込み最終的に1969年4月7日BBNテクノロジーズネットワーク構築請負契約結んだBBNでは当初7人のチーム結成しフランク・ハートが指揮したARPA見積依頼技術的に詳細で、チームすぐさまネットワーク接続用のコンピュータ構築できた。BBN提案したネットワークARPA計画沿ったもので、IMPという小型コンピュータネットワーク形成してIMPゲートウェイ今日ルーター)として機能させ、ローカルなリソース相互接続するというものだった。各サイトではIMPストアアンドフォワード型のパケット交換機として機能しIMP同士モデムを介して専用線当初50kbit/s)で相互接続した。ホストコンピュータIMPは独自のシリアル通信インタフェース接続された。このシステムハードウェアパケット交換ソフトウェアは、9カ月設計構築された。 第一世代IMPBBNハネウェルのDDP-516というコンピュータベースとして構築した主記憶磁気コアメモリ)は24キロバイト拡張可能)で、16チャネルDirect Multiplex Control (DMC) というDMAユニット備えていた。DMCホストコンピュータモデムとのインタフェース使われた。フロントパネルランプ群に加えて、DDP-516にはIMP通信チャネルの状態を示す24個の表示ランプがある。IMP最大4台のホストコンピュータ接続でき、最大6台のIMP専用線相互接続できる。パケット転送機構ストアアンドフォワード型として設計された。また、ルータは2秒毎に経路情報送信し最小トランジットタイムを持つ経路評価すると共に0.5毎に経路表を各送信先までのトランジットタイム最小にするように更新する動的なルーティング・アルゴリズムも実装された。このアルゴリズム以前ポール・バラン考案しいたものであった。 ほぼ同じころ、他の人々も(それぞれ独自に)「パケット交換」について研究行っており、まず1968年8月5日イギリス国立物理学研究所 (NPL) が公開デモンストレーション行った

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