3種の通信方式対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/04 18:57 UTC 版)
「WS027SH」の記事における「3種の通信方式対応」の解説
世界初となる、PHSとW-CDMA(HSDPA/HSUPA、3.5G)の両方式に対応した通信機能をもつ端末となり、同時に発表されたW-SIM型GSMモジュール「CM-G100」(インベンテック・アプライアンシズ製、2010年4月22日発売)により海外のGSM方式エリアでの通信にも対応しており、同W-SIMの場合は、900/1800/1900MHzのトライバンド対応となる。なお、SIMカードは本体側に装着する仕様のため、「CM-G100」はこの端末以前に発売されたW-SIM用端末に利用することはできない。 W-CDMAは、原則としてNTTドコモのMVNO網であるWILLCOM CORE 3Gを利用する。SIMロックはかかっていないため、NTTドコモやソフトバンクモバイル、またはそれらMVNO事業者のUIMカードを使用することもできるが、公式には動作保証外としているため自己責任での利用となる。 対応周波数帯は2100MHz帯/800MHz帯(Band1/6)。周波数帯が異なるイー・モバイル(Band9)、ドコモの東名阪バンド利用(Band9)およびソフトバンクモバイルが2010年4月以降順次稼働開始する新バンド(1.5GHz帯・Band11)利用は不可。 音声通話はW-SIM経由のみであり、WCDMA網による音声通話は不可。 なお、データ通信は、デフォルトではWILLCOM CORE 3Gを利用する設定となっているため、W-SIM側(PHS・W-OAM typeG方式)や他社UIMカードを利用した通信を行う場合は別途の設定を要する。WILLCOM CORE 3Gの利用と同時に通話することが可能である。 また、同じく同時発表されたW-OAM typeG(PHS高度化通信規格)対応の新型W-SIM「RX430AL」がセットとしては初めて採用された。W-SIMについては、将来的には中国向けのTD-SCDMA方式に対応したモジュールが提供される可能性もある。ただし、音声についてはW-SIMの通信方式に依存するため、音声用に用意されている中央のスロットに差し込んだだけでは、たとえ国内の3G対応のUIMカードを挿したとしても利用出来ない。独立して利用可能なのは、右側にあるデータ用のスロット(FOMAカードスロット)のみである。 なお、W-SIMによるPHS通信及び内蔵のW-CDMA(WILLCOM CORE 3G)通信の両方を利用するため、当機種専用の料金プラン(新ウィルコム定額プランG/新ウィルコム定額プランGS)の契約が必須になる。 また、モバイルWi-Fiルータとしての利用も可能であるが、こちらは専用アプリのオンライン購入が必要である(試用期間は無料で利用可能)。 これまでのシャープ製ウィルコム端末同様、本体が対応していないため台湾・ベトナム・タイ王国でのローミングサービスには非対応。海外で利用する場合は、PHSでの通話・通信ではなく、海外での利用が可能な各携帯電話会社のSIMカードを用意した上で、上記のGSM対応W-SIMモジュール「CM-G100」が別途必要。 PHSによるローミングを利用したい場合は、WS023Tなどの、海外ローミング対応のW-SIMジャケットが別途必要。なお、PHSの海外ローミングサービスは2013年3月末をもって終了している。 また、WILLCOM CORE 3Gは海外ローミングには非対応のため、海外でのデータ通信利用時は他社のUIMカードに差し替える必要がある。データ用のUIMスロットは、UMTSの周波数帯さえ適合すれば、設定の変更だけで利用可能となっている。 2010年10月より、WILLCOM CORE 3G網に、ソフトバンクモバイルを利用したものが新設されることになったため、そちらに対応したバージョンが2010年10月8日に発売となった。この端末については、基本仕様は、従来のドコモ網のタイプとほぼ変わらないが、SBM網用プランである新ウィルコム定額プランGSの契約が必須になり、従来のドコモ網用プランの新ウィルコム定額プランGでの契約はできない。また、以前の端末では、新ウィルコム定額プランGSの契約はできず、新規の購入を要する。なお、ソフトバンクモバイル版(以下SBM版)では、ネットワーク側の制限により、HSUPAの速度が最大1.4Mbpsとなる。 ドコモ版とSBM版の違いは、銘板上の型番形式が、ドコモ版がWS027SH(K)またはWS027SH(N)となっているのに対して、SBM版はWS027SH(K)SまたはWS027SH(N)Sとなっている。また、FOMAカードスロットと称していた右側のUIMカードスロットの名称が、USIMカードスロットに変更されている。なお、SBM版も従来通りSIMロックは掛かっていない。
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