24の子供のためのやさしい小品とは? わかりやすく解説

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カバレフスキー:24の子供のためのやさしい小品

英語表記/番号出版情報
カバレフスキー:24の子供のためのやさしい小品24 Petites Pieces Op.39作曲年1944年  出版年1945年  初版出版地/出版社: Muzgiz 

作品解説

2008年2月 執筆者: 齊藤 紀子

 子供のための作品数多く作曲したカバレフスキー1844年作曲した小品集カバレフスキー40歳時の作品である。すべての曲にテンポ指示する表記と、標題付されている。
 第1曲目は<歌>。4分の4拍子アンダンテハ長調書かれており、僅か8小節の短い小品となっている。「ド・レ・ミ」のみから構成され右手メロディー左手全音符和音支える。
 第2曲目は<かわいいポルカ>。4分の4拍子モデラート。第1曲目の<歌>と同様にハ長調書かれており、僅か8小節の短い小品となっている。この曲では、左手が「ド・レ・ミ・ファ・ソ」から構成されメロディー弾き右手四分休符挟まれながら和音を刻む。
 第3曲目は<行進曲風に>。4分の4拍子のテンポ・ディ・マルチャ。この曲はニ短調書かれている同じく8小節作品であるが、第1曲目同様に、「移動ド読みをすると、右手メロディーが「ド・レ・ミ」のみから構成されていることがわかる。
 第4曲目は<子守歌>。4分の2拍子アンダンテホ短調書かれており、やはり8小節作品となっている。そして、左右ユニゾンのみで構成されている。
 第5曲目は<遊戯>。4分の3拍子のアレグロ・アッサイ。変ロ長調書かれている。この曲で初め3拍子登場しまた、22小節と曲の長さがやや長くなる左右の手交互に弾くため、一度に鳴る音は一音となっている。また、スタッカート支配的な作品である。
 第6曲目は<小さなスケルツォ>。4分の2拍子アレグロハ長調書かれている左右の手6度並進行をする曲で、全16小節から成る
 第7曲目は<おかしな出来事>。4分の3拍子マルカート。全24小節から成りト長調書かれている第5曲同様に左右の手交互に弾くため、一度に鳴る音は一音となっている。尚、右手が、先行する左手をそっくり真似するカノンの形で構成されている。
 第8曲目は<メロディー>。4分の4拍子アンダンテニ短調書かれている左右ユニゾンによる8小節音楽である。後半で、調号にあるロ音の「フラット」が「ナチュラル」に半音上げられていることが特徴的である。
 第9曲目は<踊り>。4分の4拍子アレグロ。全12小節から成りヘ長調書かれている右手メロディー左手和音支え構造となっている。第5曲目と同様にスタッカート支配的な作品である。
 第10曲目は<行進曲>。4分の2拍子アニマートハ長調書かれているが、全16小節の中でハ長調変ホ長調ハ長調と調の変化見られるまた、旋律部分左右ユニゾン部分左右の手調和する部分交替現れる
 第11曲目は<秋の歌>。4分の2拍子アンダンテ・カンタービレロ短調書かれている。全24小節のすべてが、左右ユニゾン演奏される
 第12曲目は<じょうだん>。4分の2拍子アレグロハ長調調号書かれているが、全16小節の間、三和音上下並行させながら音楽紡ぎ出す。
 第13曲目は<ワルツ>。4分の3拍子モデラートニ短調書かれており、全32小節とやや曲の長さ長くなっている。この曲で、これまで比べ息の長いスラー付されるうになるそのようにしてたっぷりと歌われる右手メロディーには、左手和音添えられる
 第14曲目は<昔のおはなし>。4分の2拍子のモルト・アレグロ。全12小節から成るイ長調のこの作品では、中間部で、イ短調移旋する。8分音符主体としているが、これまでよく見られたような左右ユニゾンではなく左右の手が常に別々の音を弾く曲となっている。
 第15曲目は<フーガ>。4分の3拍子のアレグロ・ジョコーゾ。ハ長調書かれている。全24小節から成るこの曲では、左右の手が同じメロディー異なリズムで弾くヘテロフォニーの手法が用いられている。
 第16曲目は<かなしい物語>。4分の3拍子アンダンテホ短調書かれている。全24小節から成るこの曲は、3部形式構造を持つ。その両端部分では、左手息の長いメロディー弾き右手オブリガートのような役割を担う。一方中間部では、左右の手13度並進行をする。
 第17曲目は<昔の踊り>。4分の2拍子アレグロニ長調書かれている。全32小節と、これまで比べやや長めの曲となっている。大きく分けて前半後半から構成されている。そして、各々を更に前半後半とに分割することができる。つまり、「a-b-a’-b’」となっている。「a」では左手が、「a’」では右手先行するまた、「b」及び「b’」は、左右の手による10度並進行が特徴的である。
 第18曲目は<ギャロップ>。4分の2拍子ヴィヴァーチェハ長調書かれており、全24小節から成る音階的音の動き中心とした右手に、和音主体とした左手添えられている。
 第19曲目は<前奏曲>。4分の4拍子モデラートト短調書かれており、全20小節から成る音階的音の動きによる左手乗り右手分散和音音階的のとの動き組み合わせたライン紡ぐ
 第20曲目は<道化師>。4分の2拍子ヴィヴァーチェイ短調書かれている8、9、 8小節3部形式構造を持つ。嬰ハ音とハ音嬰ト音とト音といった半音変化特徴的に提示する右手メロディーを、左手躍動的な8分音符支えている。
 第21曲目は<即興曲>。4分の3拍子アンダンテニ短調書かれており、全34小節から成る左右リズム半拍分ずれて提示される部分と、拍節従った部分とが交互に現れる
 第22曲目は<ノヴェレッタ>。4分の2拍子のアレグレット・レッジェーロ。3部形式構造持ち、全50小節とこの曲集の中では比較長いとなっている。イ短調のこの曲では、メロディー左手が歌う。それに対し右手左手の上声で、小節の頭の8分休符特徴的な重音を弾く。
 第23曲目は<ゆるやかなワルツ>。4分の3拍子のアンダンテ・トランクィル。イ短調書かれており、全40小節と第21曲に引き続き、この曲集の中では比較長いとなっている。「a-b-a-a’」の2部形式構造を持つ。そして、右手メロディー左手支える形がとられている。
 第24曲目は<たのしい旅>。この曲集を締めくくりは、4分の4拍子のコン・アニモのホ長調書かれている各々が8小節から成る「a-b-a」の3部形式構造を持つ。右手快活なメロディー左手支える形がとられているが、両端部分では和音支えられるのに対し中間部では分散和音支えられる

カバレフスキー 『子どもピアノ名曲集 Ⅰ』 レッスンの友社 1985年




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