(612732) 2003 YQ179
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(612732) 2003 YQ179 | |
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共鳴外縁天体に分類される天体の軌道傾斜角と軌道長半径を軸とした散布図。(612732) 2003 YQ179 は最も右側に位置している。
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仮符号・別名 | 2003 YQ179[1][2] |
小惑星番号 | 612732 |
分類 | TNO[1] |
軌道の種類 | 散乱円盤天体[2][3] |
発見 | |
発見日 | 2003年12月24日[1] |
発見者 | マウナケア天文台[1] |
発見場所 | ![]() マウナ・ケア |
軌道要素と性質 元期:TDB 2,459,800.5 (2022年8月9.0日)[1] |
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軌道長半径 (a) | 87.420 au[1] |
近日点距離 (q) | 37.241 au[1] |
遠日点距離 (Q) | 137.599 au[1] |
離心率 (e) | 0.574[1] |
公転周期 (P) | 298,548.715 日[1] (817.381 年)[1] |
軌道傾斜角 (i) | 20.893°[1] |
近日点引数 (ω) | 30.297°[1] |
昇交点黄経 (Ω) | 109.817°[1] |
平均近点角 (M) | 1.231°[1] |
前回近日点通過 | TDB 2,458,779.476 (2019年10月22日)[1] |
次回近日点通過 | TDB 2,757,327.715 (2837年3月16日)[注 1] |
物理的性質 | |
直径 | 145 km?[3] 178 km(推定)[4] |
絶対等級 (H) | 7.07[1] |
アルベド(反射能) | 0.08(推定)[4] |
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(612732) 2003 YQ179 とは、散乱円盤天体に属する太陽系外縁天体の一つである[1][2]。海王星との公転周期の比が 1:5 となる軌道共鳴の関係にある共鳴外縁天体である可能性があるとされたが[5]、現在ではそうとは見なされていない[6]。2003年12月24日に発見されてから長らく小惑星番号は付与されていなかったが、2022年3月28日に小惑星センター (MPC) が発行した小惑星回報「M.P.C. 139898」にて小惑星番号612,732番が与えられた[7]。
軌道の性質
(612732) 2003 YQ179 は、太陽からの軌道長半径が約 131億 km(約 87.4 au)の軌道を800年余りの公転周期で公転している天体である[1]。これは海王星との1:5の軌道共鳴に近い値を持つため、(612732) 2003 YQ179 は発見されている唯一の1:5の軌道共鳴を持つ小惑星である可能性が示されていた[5]。しかし、2022年6月末時点でこの分類には4個の太陽系外縁天体が分類されているが、(612732) 2003 YQ179 はこの中に分類されていない[6]。
(612732) 2003 YQ179 は軌道の離心率が約 0.57 とかなりゆがんでいるため、近日点距離は約 56億 km(37.2 au)とかなり海王星に接近し、逆に遠日点距離は約 206億 km(約 137.6 au)にも達する。しかしその割には、軌道傾斜角は約20.8度とあまり傾いていない[1]。前回は2019年10月22日に近日点を通過したとされており[1]、そこから計算すると次回の近日点通過は2837年3月16日である[注 1]。
物理的性質
(612732) 2003 YQ179 の絶対等級は7.07等級[1]。直径については宇宙物理学者の Robert Johnston は 145 km[3]、太陽系外縁天体の観測を行っている天文学者であるマイケル・ブラウンは 178 km と推定しているが[4]、その他の性質はよくわかっていない。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v “Small-Body Database Browser: 612732 (2003 YQ179)”. JPL Small-Body Database. Jet Propulsion Laboratory (2021-03-20 last obs.). 2022年6月29日閲覧。
- ^ a b c “List Of Centaurs and Scattered-Disk Objects”. Minor Planet Center. 2022年6月29日閲覧。
- ^ a b c Johnson, Robert (2022年1月2日). “List of Known Trans-Neptunian Objects”. Johnston's Archive. 2022年6月29日閲覧。
- ^ a b c Mike Brown (2021年2月23日). “How many dwarf planets are there in the outer solar system? (updates daily)”. Division of Geological and Planetary Sciences. 2022年6月29日閲覧。
- ^ a b “MPEC 2009-C70 : DISTANT MINOR PLANETS (2009 FEB. 28.0 TT)”. Minor Planet Electronic Circular (MPEC). Minor Planet Center (2009年2月10日). 2022年6月29日閲覧。
- ^ a b Buie, M. W.. “The Deep Ecliptic Survey Object Classifications”. Southwest Research Institute Planetary Science Directorate. 2022年6月29日閲覧。
- ^ “MPC 138389-139954 (PDF)”. Minor Planet Center (2022年3月28日). 2022年6月29日閲覧。
関連項目
「2003 YQ179」の例文・使い方・用例・文例
- 2003年会計年度で
- 2003年、日本政府はクロルピリホスを規制した。
- 私は2003年にタイから日本に来ました。
- 2000年に日本の医療制度が世界一だが、2003年に研修医制度が始まって目に見えて悪くなった。
- 岩と氷の小惑星、冥王星の4分の3ほどの大きさ、2003年に発見された
- カナダの物理学者で、物質の構造を研究するため、原子核の中性子ビームを反射させた(1918年−2003年)
- 米国のカントリーミュージックのシンガーソングライター(1932年−2003年)
- カナダの俳優で、妻のジェシカ・タンディと登場人物のパートを頻繁に演じた(1911年−2003年)
- 米国の泳者で、1926年に英仏海峡を泳いだ最初の女性(1906年−2003年)
- 米国のテニスプレーヤーで、すべての主要な世界シングルス・タイトルを獲得した初の黒人女子選手(1927年−2003年)
- 米国の映画女優で、スペンサー・トレイシーと多くの映画で共演した(1907年−2003年)
- 米国のアーティストで、線で描かれた風刺画で知られる(1904年−2003年)
- 米国のコメディアン(英国生まれ)で、ビング・クロスビーと共に映画に出演した(1903年−2003年)
- 米国の演出家、映画監督(トルコ生まれ)で、メソッド・アクティングの信奉者(1909年−2003年)
- 米国の漫画家で、戦争中の兵士のスケッチが有名(1921年−2003年)
- 米国の社会学者(1910年−2003年)
- 米国の政治家で教育者(1927年−2003年)
- 最初の原子爆弾および最初の水素爆弾に取り組んだ米国の物理学者(ハンガリー生まれ)(1908年−2003年)
- 英国の哲学者で、道徳学をよみがえらせたことで高い評価を得ている(1929年−2003年)
- 2003年に中国本土でおそらく端を発する知られていない原因による呼吸器官の病
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