高解像度(ハイレゾ)系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 09:21 UTC 版)
「PC-9801シリーズ」の記事における「高解像度(ハイレゾ)系」の解説
PC-98XAのアーキテクチャを起源とする、ハイレゾ(1120×750 16色、24dotフォント)表示を持つCAD向きの機種。NECは後継のPC-98XLを発売した際、PC-98XAと互換性があるアーキテクチャを「ハイレゾモード」、本流のPC-9800シリーズと互換性があるアーキテクチャを「ノーマルモード」と呼んだ。ハイレゾモードでは、マウスI/Fの割り込み番号やVRAMのアドレスがノーマルモードとは異なるが、アクセス方式は変わり無いため、テキスト版のソフトウェアやワープロ等はかなりの数が移植された[要出典]。 PC-98XAはPC-9800シリーズの本流とはソフトウェアの互換性が低かったため成功しなかった。しかし、企業ユーザーを中心にワークステーションとパソコンの間を埋める高級パソコンに一定の需要が存在したため、この路線は継続し、PC-98XL以降はノーマルモードとV30を備えて互換性に配慮している。この系列は32ビット外部バスを搭載したHyper98(PC-H98シリーズ)へと発展し、後の98MATE(PC-9821シリーズ)で互換動作ボードが販売されるまで続く。 なお「ハイレゾ」とは高解像度の意味である「ハイ・レゾリューション (High Resolution)」の略称だが、PC-9800シリーズによって広まった呼称であるため、日本では「ハイレゾ(ハイレゾリューション)」のことをPC-98のハイレゾモードとして説明されることがあった。 PC-98XA 1985年5月 98シリーズ初の80286機。当時最高水準の画面解像度を誇ったが、他のPC-9800シリーズが備えるノーマルモード(640×400)表示を備えていないため、ソフトウェア、周辺機器の互換性が低い。5インチ2HD/2DD自動切換え型FDDを搭載(PC-9801VMに継承)。ビープ音の音程が可変になっている(同時発売のPC-9801Uとそれ以降も同様)。 PC-98XL 1986年10月 XAにPC-9801VM相当の機能(ノーマルモード)を付加し、本流のPC-9800シリーズとの互換性を高めたもの。以降ハイレゾ機はノーマルモードを兼ね備えたものとなる。 PC-98XL2 1987年9月 エックスエルダブル。XLのCPUをi386に変更し、メモリバスを32ビット化したもの。PC/AT互換機のISAバス対応拡張カードのような筐体前後方向に長いライザーボードの形態でCPUボードやメモリボード、あるいはグラフィックボードを搭載しており、本体サイズは大型になっている。デスク上に設置スペースを確保するのが難しいというユーザーに配慮して、デスクサイドに縦置きで設置するための台がオプションで販売された。 PC-98RL 1989年1月(前期)/1990年9月(後期) XL2を高速・コンパクト化したもの。同時期のPC-9801RA/RS/RXと同様、ノーマルモードに関わるチップセットはラップトップ機用として開発されたものが流用されており、これによりメモリとCPUのライザーボードは廃止され、2段重ねのマザーボードに実装される形式となった。前期モデルと後期モデルの差はロゴタイプの変更以外に目立った違いはない。
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