阿志泰の勢力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 00:29 UTC 版)
阿志泰(アジテ) 文秀の最大にして最強の宿敵である存在。命ずるだけで人の命を奪い、死者すら蘇らせる程の人智を超えた力を持つ。その力による恐怖と妖しい魅力で、聚慎を滅亡させた張本人でありながら聚慎の遺臣を部下に抱えている。その正体は悪魔であり、彼の一族は本来自我というものを持ち得ぬ存在であるが、人間の持つ原初的な悪(絶対悪)と混ざり合うことによってこの世に降臨することが出来る。聚慎時代はメガネをかけ、背の低くて弱々しい文官の青年といった外見だったが、彼本来の性格は混沌を尊び、悪徳を好むなどその正体同様、邪悪極まるモノであり、ある日急に解慕漱の姿を乗っ取りって聚慎に混乱をもたらし、結果として滅亡させた。上記のように凄まじい力を持つ人外の存在であるが、自身を殴り飛ばした文秀に執着し、解慕漱に化けて桂月香と寝た事を自慢する等、どこか下衆な人間じみた所がある。 聚慎崩壊後は各地を放浪しながら、人外の力を持つ者たちを部下とし、強大な勢力をつくっていた。山道もその力に魅入られ、一味となる。 名の由来は後高句麗で、王・弓裔を惑わした逆臣の名から。 麻古(マーゴ) 阿志泰に付き添って放浪する女剣士。長・中・短の3種類の長さの刀を持ち、山道に匹敵する実力を持つ。 黒豹の姿になる(黒豹に見える)事もあるが、どちらが正体かは不明。黒豹のときは、好んで人間を食らう。 最終決戦では英實と互角の戦闘を繰り広げるも、辺り一帯を焦土にする阿志泰の爆風の巻き添えとなって絶命した。 ルウ・エルース 貴族でありながら悪魔を崇拝し黒魔術のために、321人の連続殺人を犯し、死体を使って猟奇創作物を作っていた殺人鬼。ガリマールに現行犯で逮捕・処刑されたが生きており、以降は阿志泰と行動を共にし、彼の協力者となる。黒魔術で血液を思わせる刃を生成し武器とする。 ガリマール かつて警官隊(敬虔なキリスト教信者でもあった)だったが、ルウを殺してから悪魔の幻覚にとりつかれ、錯乱し民を虐殺。そして牢に閉じ込められている時、阿志泰とルウが訪問し、阿志泰の一部となり力を吸収される。阿志泰同様、背中から黒い翼を生やすことができる。以降は阿志泰の忠実な協力者となる。 妙月(ミョウォル) 妖艶で残忍な女性妖怪。初登場時は医女に化け、白頭山(ペクトウサン)の避乱潟花(ピランソッカ)が曼陀羅華(マンダラケ)の解毒剤になると英實に嘘の情報を教えた。いつもやる気の無い気怠い素振りをしている。時折腕から触手を生やしたり、顔から牙の生えた口が多数出したりと本性の一部を表す。人間を食らうのを好んでいる。最終決戦では乙巴素が身体中に仕込んでいた大量の爆薬によって身体の大部分を失い、触手のみの瀕死の状態となる。最期は仲間である麻古に踏み潰されて息途絶えた。 仲孫(ジュンソン) 五百年前の聚慎で数百万の外勢に攻め込まれた時も屈する事無く、国を守り切った英雄。文秀にとっては偉大な先人である。三別抄軍の神義隊将軍。聚慎には彼を称える巨大な石像が立っていた。「合気」を超える「剣気(コムキ)」を振るう。現在は阿志泰により甦り、協力者となっている。名の由来は元の高麗侵略に対抗した武将の名から。 標(ピョウ) 五百年前の三別抄軍の左別抄軍隊将軍。外見は色黒でドレッドヘア。歴戦の武将らしく、渓谷で奇襲を受けても動じない程の豪胆な性格。最終決戦では乙巴素が身体中に仕込んでいた大量の爆薬によって死亡した。 羅漢(ナハン) 五百年前の三別抄軍の右別抄軍隊将軍。眼鏡をかけている。声帯が無いため喋ることができない。最終決戦では乙巴素が身体中に仕込んでいた大量の爆薬によって死亡した。 快堕天(カイダテン) かつて聚慎に侵攻した悪獣達の母体。本体は少女の姿をしている。聚慎の軍勢に甚大な犠牲を出したが、最後は元述によりトドメを刺される。現在は阿志泰により甦り、協力者となっている。なお外伝によれば、快堕天と元述は元述が幼少の頃に邂逅している。
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