船上城時代とは? わかりやすく解説

船上城時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 05:38 UTC 版)

船上城」の記事における「船上城時代」の解説

豊臣秀吉四国征伐長宗我部元親降して関白となり、大規模な国替え実行することになる。「天正国替え」と呼ばれている。この時の国替え明石則実に代わって明石郡与えられ高山右近は、高槻城から一旦枝吉城入城し船上城築城城下町の建設取り掛かった。この時ノ城をベース改修した説と全く新しい城を築城した説がある。しかし『ひょうごの城紀行』によると「新し資料発掘もされない限り決着されそうにない」としている。天正14年1586年)には城と城下町完成したではないか考えられている。 高山右近武将茶人で名築城家でもあったが、キリシタン大名でもあった。高槻城周辺では領民のみならず僧侶までもがキリシタンとなっていたため、明石郡寺院なくなってしまうのではと危機感覚えた僧侶達は、仏像を船に運んで秀吉の母大政所がいる大坂窮状訴えた。この時の様子ルイス・フロイスの『日本史』によると秀吉は「右近領主としてそこで自由に振舞ってしかるべきである」と取りあわず、仏像天王寺移され僧侶達は明石から追放されと言われている。城内にあった思われている宝蔵寺[要曖昧さ回避]は空き家となり教会として使用され外国人宣教師数人常駐していた。『郷土の城ものがたり』によると高山右近船上城に在城中二千名が信者となったそうである。 船上城水城でもあった。船上川の河口部に港を築き秀吉から大船二艘(もしくは小舟二百艘との説もある)を与えられ宣教師から便も含め瀬戸内航路利用して堺に行き来する貿易船中継港としても使用されていた。 その後右近天正15年1587年)に発令されバテレン追放令によって船上城追放されてしまった。築城後わずか2年間で退城したことになる。右近前田利家迎え入れられ築城としての技術見込まれ日本城郭大系』によると金沢城修築し、高岡城富山城築城されたと言われている。また武将としての力量あったらしく前田氏武将として数多く合戦参加し多く武功をあげた。その後鎖国される前年慶長19年1614年)のキリスト教禁止令によってマニラ追放され慶長20年1615年)に没した63歳であった右近追放後秀吉直轄領となり何人かの城番置かれたようである。文禄元年1592年3月肥前名護屋城に向かう秀吉船上城立ち寄った思われている。この時期城下町東西に更に拡張されたと考えられている。 関ヶ原の戦いの後、播磨姫路藩52万石立藩池田輝政領有することになり姫路城居城とし、領内に7ヵ所の城を所有し船上城支城としていた。その中で池田輝政の8男利政が城主となったその後慶長13年1608年)には輝政の甥の由之明石郡の4万石治めた慶長20年1615年)の大坂の陣大坂城落城すると、江戸幕府は「一国一城令」で船上城支城としての機能失った思われている。そして翌元和2年1616年)には池田光政らは鳥取城移動鳥取藩)、代わって小笠原忠真船上城入城し播磨明石藩新設された。元和5年1619年)に明石城築城したため船上城廃城となった右近船上城としてから33年後のことであった明石城築城の際には、建築部材船上城部材使用した明石城の巽船上城天守移築したものと伝えられている)と言われている。現在はほとんどが宅地農地になっている農地の真ん中小さな神社建てられており、船上城説明看板立てられている。近く船上西公園から本丸跡眺めることができる。

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