編成の向き、号車番号および席番について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 07:57 UTC 版)
「近鉄特急」の記事における「編成の向き、号車番号および席番について」の解説
伊勢中川 - 賢島間では阪伊、京伊特急と名伊特急の編成の向きが異なる。22600系(前2両)の大阪難波行きと近鉄名古屋行きのパンタグラフ位置が前後逆になっている 編成の向きが逆になる原因が三角状の中川駅構内の配線。左が大阪線、右が名古屋線で、名阪特急が通過しているのが短絡線、そして手前が山田線。 車両の床下機器の配列、配管は車両正面から見て左右非対称となっており、連結ジャンパ栓の配置や電気連結器の芯割り当ても異なることから、車両を連ねて編成を組む電車において、車両の向き(定位)は厳密に管理されなければならない。ところが、標準軌線特急列車の場合、標準軌線全線で直通運転を実施することから、伊勢中川駅付近の三角状の構内配線を通過する運用を介することで、線内のいずれかの場所で必ず定位が定まらなくなる。このため、定位の基準を中川短絡線を通過する名阪特急に定め、違いが出る部分を伊勢中川駅 - 賢島駅間に限定している。従って、当該区間における阪伊、京伊特急と名伊特急の編成の向きが逆になる。このことは、伊勢方において阪伊・京伊特急の折り返しが名伊特急に、名伊特急の折り返しが阪伊・京伊特急にならないことを示している。一方で、一般車は中川短絡線を通過する運用がないため、伊勢中川駅入線によって全列車の編成の向きを統一しており、大阪、名古屋双方の始発列車は山田線内においても同一方向で運用される。また、元特急車を使用した団体車両についても、一般車と同様の扱いで、稀に短絡線を経由して方向が反転しても、運用後の回送にて定位を戻している。 なお、名阪直通運用を持たない50000系「しまかぜ」と23000系「伊勢志摩ライナー」は伊勢中川駅 - 賢島駅間は阪伊・京伊・名伊の各特急とも同じ向きに統一のうえ運用される。ただし号車番号については、一般特急では編成の向きが逆になると号車番号の並び順も連動して逆になるが、「しまかぜ」「伊勢志摩ライナー」については、編成の向きは同じで号車の並び順のみ逆となるため、グループ車両とカフェ車両、サロンカーの号車番号が阪伊・京伊特急と名伊特急で異なっている。 荷棚付近に張り付けられた座席番号。表記方法はJRと同じでアルファベットと数字の組み合わせ。 サロンの座席番号表記はボックスを数字、席番をアルファベットと表記 近鉄特急の座席番号については、かつてはレギュラーカー(普通車)では数字のみで連番(1、2、…55、56の順)としていたが、2014年9月21日現在では以下のようになっている(号車番号、座席番号の順)。いずれも定期列車のみ記述する。 デラックスカー(特別車両)、レギュラーカー(普通車)を問わず、JRなどと同様列番を数字で、横方向はABCで表記(1A、1B、1Cなど)する。サロンカーについても4人用ボックス「サロン1 - 6」を列番+ABCD、2人用ボックス「ツイン1 - 6」を列番+EFで表記する。また、号車番号は数字(10号車まで制定されており、「1号車、2号車…」の順)が基本であるが、複数系統を併結する親子列車の場合には「子」に相当する側をアルファベット表記(F号車まで制定されており、「A号車、B号車…」の順。ただしE号車とF号車は特急運転開始から現在に至るまで制定のみであり、過去にE号車とF号車を設定した事例はない)とする。なお、定期列車での親子列車は2018年3月17日以降は設定はない。 名阪特急:名古屋寄りが1号車、大阪寄りが1番 阪伊特急・京伊特急:伊勢志摩寄りが1号車、大阪・京都寄りが1番 名伊特急:名古屋寄りが1号車(50000系「しまかぜ」、23000系「伊勢志摩ライナー」も同様)、伊勢志摩寄りが1番(50000系と23000系は名古屋寄りが1番)伊勢中川駅 - 賢島駅間では、阪伊・京伊特急と名伊特急とでは号車番号・座席番号も逆順になっている(50000系と23000系を除く)。 阪奈特急・京奈特急・京橿特急:奈良・橿原神宮前寄りが1号車、大阪・京都寄りが1番。 吉野特急:大阪寄りが1号車、大阪寄りが1番 なお、特急運転開始当初はいろは順で号車を制定しており、「い号車、ろ号車…」の順であった。また、2003年3月のダイヤ変更までは吉野特急を除き号車番号の付け方が異なっていた。 名阪特急:両方向共、最後尾が1号車 阪伊特急・阪奈特急・京伊特急・京奈特急・京橿特急:大阪・京都寄りが1号車
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