第二次ブルラン、フレデリックスバーグおよびチャンセラーズヴィル
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「ジョン・F・レイノルズ」の記事における「第二次ブルラン、フレデリックスバーグおよびチャンセラーズヴィル」の解説
レイノルズは北軍に帰還すると、ペンシルベニア予備役師団の指揮官を任された。この師団長マッコールはレイノルズの2日後に捕まえられていた。第5軍団はバージニア州マナサスでジョン・ポープのバージニア軍に合流した。第二次ブルランの戦いの2日目、北軍の大半が撤退しているときに、前年の第一次ブルランの戦いで北軍が総崩れした場所であるヘンリーハウスヒルで、レイノルズは自隊を率いて土壇場の抵抗を行った。レイノルズは第2予備役連隊の連隊旗を振りながら、「さあ諸君、やつらに鋼の銃剣突撃をくれてやろう、大急ぎだ!」と叫んだ。レイノルズ隊の反撃で南軍の前進を止め、北軍はより秩序だったやり方で撤退する余裕ができ、その徹底的な破壊を免れた大きな要因になったとされている。 レイノルズは、ペンシルベニア州知事アンドリュー・G・カーティンからの要請で、南軍ロバート・E・リーのメリーランド方面作戦の間、ペンシルベニア州民兵隊の指揮を執った。マクレランおよびジョセフ・フッカー各将軍は、「怯えた知事は全師団の有効性を破壊するようなことを認められるべきでない」とこぼしたが、知事の方が説得し、レイノルズは2週間を使ってペンシルベニア州の老人や少年の訓練を行ったためにアンティータムの戦いには参加できなかった。しかし、1862年遅くにはポトマック軍に戻り、第1軍団長に就いた。ジョージ・ミード准将が指揮する配下の1個師団がフレデリックスバーグの戦いで唯一の突破を成し遂げたが、レイノルズは他の2個師団でこれを支援させず、攻撃は失敗した。レイノルズはこの攻撃における自分の役割について、ウィリアム・B・フランクリン准将からはっきりとした説明を受けていなかった。この戦闘後に、1862年11月29日付けでレイノルズは志願兵の少将に昇進した。 1863年5月のチャンセラーズヴィルの戦いでは、その第1軍団の前軍団長で、この時はポトマック軍指揮官となっていたフッカー少将と衝突した。フッカーは当初、レイノルズの軍団をフレデリックスバーグの南東、北軍の最左翼に据えて、南軍右翼を脅かし注意を引き付けようと期待していた。5月2日、フッカーはその考えを変え、第1軍団に回れ右をさせて20マイル (32 km) の移動をさせ、第9軍団の北西、北軍の最右翼に就かせた。この動きは連絡の不備、密行の必要性および南軍との接触を避けるために遅れた。このために、第9軍団が南軍ストーンウォール・ジャクソン中将の側面攻撃で急襲され圧倒されたときは、第1軍団はまだその配置についていなかった。この挫折がフッカーの神経を逆なでし、攻勢を行わせなかった。フッカーは5月4日に作戦会議を招集し、レイノルズは戦闘続行に投票したが、票決は3対2で攻勢側が負けた。フッカーは撤退を決断した。レイノルズはミードに代理投票を頼んだあとで寝に行っていたが、このとき目が覚めてフッカーに聞こえる位の大声で「夜のこの時刻に我々を招集しておいて、かれは撤退しようと言うのか?」と呟いた。総勢17,000名の第1軍団はチャンセラーズヴィルで交戦することなく、方面作戦全体でも300名の損失に留まった。 レイノルズは仲間の士官数人と語らってフッカーを解任させるように動いたが、これはフレデリックスバーグの後でアンブローズ・バーンサイド少将に対して声高に叫んだのと同じやり方だった。前の場合には、レイノルズが私的な手紙で「もし我々がワシントンでエドウィン・スタントンやヘンリー・ハレックに相談せずに軍隊を指揮できる人物を直ぐに得られないのならば、この軍隊がどうなるのか分かったものではない」と書いた。エイブラハム・リンカーン大統領は6月2日に個人的にレイノルズと会見し、誰がポトマック軍の次の指揮官として相応しいと考えているかを尋ねたと信じられている。レイノルズはもし自分が自由裁量を与えられ、この戦争中に軍指揮官に影響を与えてきた政治的影響力から切り離されるのであれば、引き受ける用意があると答えたと想像されている。リンカーンはレイノルズの要求には合わせられず、6月28日にフッカーに代えて下位であるジョージ・ミードをポトマック軍指揮官に昇格させた。
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