特殊な運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:20 UTC 版)
1962年(昭和37年)に信越本線の長岡 - 新潟間の電化が完成することになり、上越線経由で特急電車を運転するという計画がなされた。全線直流区間ということもあり、151系に白羽の矢が立ったが、本来は平坦区間用の電車が山岳路線で20 ‰勾配の続く上越国境での運用に耐えられるかの懸念が残った。そこで1961年(昭和36年)6月21日 - 22日にかけて10月のダイヤ改正用に早期落成した151系と本系列を持込み上越線新前橋 - 長岡間での比較走行試験を行った。 その結果は、山岳路線である上越線の連続勾配で151系4M3Tでは歯車比が3.5と高速指向だったため電動機への過負荷による発熱が見られ、さらに4M2Tであっても同様な状況で問題が残った。一方、歯車比4.21の本系列では何も問題はなく安定した走行を得られたため151系の車体に本系列の走行装置を組み合わせた161系電車が開発されることになった。 1963年(昭和38年)4月15日、アジア極東経済委員会一行が建設中の東海道新幹線を視察することになり、東京 - 鴨宮間特別臨時列車「ECAFE SPECIAL(エカフェ スペシャル)」に投入された。 1964年(昭和39年)1月24日、2007M下り「おおとり」が車内に消毒薬を撒き過ぎ使用不可能となり、本来投入予定の151系に代わり153系との混結編成で運転された。当日の編成を以下に示す。 ← 名古屋 東京 → クモハ157-6 モハ156-6 サロ157-2 サハ157-2 モハ156-5 クモハ157-5 + クハ153-34 サハ153-203 モハ152-123 モハ153-123 クハ153-21 1964年4月24日に発生した「第1富士」脱線転覆事故の影響で本系列は下記の運用変更が行われた。 5月7日 - 5月31日4月25日 - 5月6日に代走運用へ充当された宮原電車区(後の宮原総合運転所→現・網干総合車両所宮原支所)所属の153系に代わり、本系列9両編成で下り「第1こだま」→上り「第2こだま」に充当。このため定期「ひびき」は7両編成での運転となるとともに不定期の「第2ひびき」は運休とした。 6月1日 - 6月30日151系「特8編成」の大阪方先頭車をクハ161-3に差し換えたため上越線特急「とき」に161系との混結編成で充当された。 ← 上野 新潟 → クハ161 モロ161 モロ160 サシ161 モハ160 モハ161 サハ157 モハ156 クモハ157 なおサハ157形を捻出した関係で、この間の「日光」はサハ1両を減じた5両の変則編成で対応した。また6月16日には新潟地震が発生したため、「とき」は17日 - 26日は運休となった。
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