物語全体の構成について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:36 UTC 版)
「プリンプリン物語」の記事における「物語全体の構成について」の解説
主人公である15歳の少女プリンプリンが、見知らぬ自分の祖国と両親を探して、仲間たちとさまざまな国や世界を旅する物語である。プリンプリンは赤ん坊の時に、なんらかの事情で箱舟で海に流され、拾われた漁師に育てられたどこかの国のプリンセスであると設定されており、いわゆる貴種流離譚形式の物語である。 初期のエピソードで、「ラセツの女王」が登場しプリンプリンを「シータ」と呼んだこと、怪人「ランカー」の名前、キャラクターの衣装素材とデザイン、などから古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』をモチーフにしていることが伺える。また、プリンプリンを中心にボンボン、オサゲ、カセイジンといった主要キャラクターたちの造形とパーティの構成から、『西遊記』を意識しているとの指摘もある。 物語の基本フォーマットは、 プリンプリンの祖国に関する手がかりを得てある国を訪れる(あるいは事件・事故によって意図せず別の国に飛ばされることもある) 訪れた国でさまざまな騒動(王位継承問題や政治抗争であることが多い)に巻き込まれる 結局その国は本当の祖国ではないことが判明し、別の国へ向けて旅を続ける というパターンで構成されるエピソードを、短い場合で1 - 2週間、長い場合で2 - 3か月程度のスパンでつないでいく形となっていた。自身が騒動の発端となる場合もあり(プリンセス帰還のため、既存権力側がプリンプリン排除を試みるアクタ編、デルーデル編など)、またもともと進行中の騒動に巻き込まれる場合もある(プリンセスたるプリンプリンが権力闘争に利用されるケントッキー編、ドオンブリカ編など)。一度訪れた国が再度登場することはほとんどなかったが、いくつかの例外がある(パリ:ケントッキー編とデルーデル編、ガランカーダ:ガランカーダ編は途中にタンガラトントン編を挿んでいるなど)。また、次の回を放送する際には見逃した視聴者に配慮して、毎回冒頭で前回のあらすじが再演される。物語の節目に放送されていた総集編も過去の放送の再編集ではなく再度演じられている。 各エピソードは、その国がプリンプリンの祖国かどうか、という謎を縦糸にしつつ、その国で出会う風変わりな人物たちと織り成すコメディドラマを横糸として進行する。とくに政治や自然現象などの時事ネタ(当時のチリ独裁政権、中国政府四人組による権力掌握、英国皇太子成婚、惑星直列現象、非核三原則、仏TGV開業など)を、ときには単に駄洒落として、あるいは痛烈に風刺を利かせた舞台装置として物語に積極的に取り込み、NHK連続人形劇としては『ネコジャラ市の11人』(1970年 - 1973年)以来となる3年間に渡る長期シリーズとして、当時の子供たちに人気を博した。 なお、平日夕方の帯での人形劇の放送は、その前後に放送されていた報道・情報番組『600こちら情報部』『ニュースセンター640』(ローカルニュース枠。左記は関東・甲信越向けの題名。拡大後『ニュースセンター630』に改名)の拡充のため、当番組の終了をもって一旦廃止となり、1982年10月に放送された『三国志』から再開された。
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