極十字聖拳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 06:56 UTC 版)
魏 瑞鷹(ぎ ずいよう) 北斗劉家拳を離れて流派を興した達人。見た目は下品だが実に豪快な性格。今の自分ならば北斗神拳を倒せると言って劉家拳を出る際、自らの油断で右足に毒矢を受け、その慢心を師父から指摘されるが、慢心を教えてくれた礼代わりと称して右足を自ら切断し置いて行った。当時の伝承者だった鉄心との戦いでは、彼の背中に十字架の傷を負わせたが激闘の末敗北する。彼の右足が義足であることを悟った鉄心はその才能を惜しみ、次代の伝承者で決着を付けることを望み、命は取らなかった。その後は孤児であった白鳳と飛燕に、自らの技を伝授しこの世を去っていった。 彼が拳法の指導者として優秀であるのは弟子である白鳳と飛燕の技量からして明らかであるが、ことに飛燕に至ってはかつての毒矢の件を元に構築した荒行の「千手羅行」によって真正面からの拳の打ち合いでは並の相手には決して負けないほどの域に達している。ただ、弟子の養育についてはいい加減な部分もあり、2人の弟子を抱えている身でありながら食事を1人分しか用意しなかったため、白鳳は飛燕にその食事を譲り、直後に腹の虫が鳴いたのを「俺の腹がもう食べられないって悲鳴を上げているんだ」と強がる一幕もあった。 彪 白鳳(ひょう はくほう) 声 - 島田敏 飛燕の兄弟子。白鬼と恐れられるほどの使い手。幼少期に貧困に苦しんだ経験から共産党の革命戦士となるも、拳法家として拳志郎との戦いに臨む。直後に拳志郎が子供を助けたため一旦勝負を預けた後、革命戦士達のアジトでエリカを連れた飛燕と再会するが、「なんで昼間だというのに窓を閉め切っているんだ」と不用意に窓のカーテンを開けた結果エリカを追ってきたドイツ軍にその身を晒してしまい、一斉射撃を受けて命を落とす。拳志郎との対決時にはレストランの店員も驚愕するほどの巨大な体躯だったが、その後縮んでしまっていた。少年期に苦楽を共にした飛燕には「あんちゃん」と呼ばれ、敬愛されていた。 実は拳志郎との戦いに臨んだ時点で既に死兆星を目にしており、自分がそう遠からぬうちに死ぬ運命にあることを受け入れていた。そのため、先の一斉射撃の件も「今まさにその時が来ただけ」と素直に受け入れていたが、それを目の当たりにした飛燕からは「拳法家として、拳の戦いで死ぬのが本望だっただろうに、こんな死に方を連れてきちまったのはオラァだ」と悲しまれた。 流 飛燕(りゅう ひえん) 声 - 子安武人 物資輸送の警護を生業とする北平漂局で馬賊も恐れる凄腕の使い手。護衛していたエリカの温もりに触れ、彼女を命懸けで守ることを決意する。「死鳥鬼」(しちょうき)と呼ばれる所以は、死地に赴く際、鬼と化すために血で化粧をするためである。一人称は「オラァ」。 ドイツ軍の襲撃で命を落とした白鳳に代わって、拳志郎と激闘を繰り広げるが敗北する。その後は彼の朋友となり、教会で牧師として、エリカやジュウケイ達沢山の孤児の面倒を見ていた。北斗の名を冠する全てを憎悪するヤサカが現れた際、不意打ちにより秘孔を突かれ捕縛され、「月氏の神への生贄」として自らとの戦いを望むヤサカへ傷を負わせるが敗れる。拳志郎に救出されるも既に致命傷を負っており、エリカを悲しませまいと拳志郎に小船で一人送り出してもらう。その直前、拳志郎へヤサカを殺さないよう伝えていた。最期はエリカを想いながら、右手で唇を笑わせて息を引き取った。 アニメ版『REGENESIS』では、アニメオリジナル要素として病に侵されて余命が幾ばくもない状態という設定が付け加えられた。そのためにエリカを託せる強い人物を探していたが、本来エリカを引き取るはずだったギーズが何者かに殺された現場を目撃し、同じく現場に駆けつけた拳志郎を犯人と誤解して対決する。後から駆けつけた玉玲により誤解は解け、以後は彼女らにエリカ共々匿われるが、自らの死期を悟り、真にエリカを託せる者か見極めるため拳志郎に挑む。 流 緋鶴(りゅう ひかく) 声 - 小林ゆう アニメにのみ登場する、飛燕の義理の妹(本人は「弟」と称する)。身寄りのない孤児であり、物盗りで生計を立てるゴロツキの男に育てられ、泥棒に失敗して帰ると虐待される日々を繰り返していた。そんなある日、飛燕の荷物を盗んで帰るが、後を追ってきた飛燕に親代わりの男を殺される。それ以降、飛燕の強さに憧れて勝手についていくことを決め、やがて義理の兄弟を名乗るようになる。飛燕には遠く及ばないが拳の心得はあり、チンピラ程度であれば軽く一蹴できる。 飛燕の死を知って上海に入った後、ヤサカが仇であることを聞きつけ、彼を付け狙いインドネシアに渡るが、ジェネシスと拳志郎たちの戦いに巻き込まれ、エリカの護衛を務めることになる。
※この「極十字聖拳」の解説は、「蒼天の拳」の解説の一部です。
「極十字聖拳」を含む「蒼天の拳」の記事については、「蒼天の拳」の概要を参照ください。
- 極十字聖拳のページへのリンク